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磯部塗装株式会社

社員の成長が会社の成長につながる

磯部塗装株式会社 代表取締役社長 磯部 武秀

磯部塗装が創業したのは今から110年前。静岡県蒲原町で塗装業として事業をスタートさせた。塗装には大きく2つの目的がある。1つは建物を守るため、もう1つは建物の美観を保つためである。同社はこの塗装の分野において優れた技術を有している。中でも建物を錆から守る防錆技術は、国内でトップクラスの技術力を誇っている。国鉄時代に日本で初めて鉄道が通る橋である鉄道橋梁に塗装を施したのも磯部塗装である。それ以降、東京タワーやレインボーブリッジなど数々の有名建造物の塗装工事を請け負うこととなる。塗装のみならず橋梁のメンテナンスや防錆技術を生かして、更なる発展を続ける同社の磯部社長にお話を伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

誰もが磯部塗装を語れるように会社を作っていく

磯部塗装では「和、向上心、技術力」の3つを大切にしている。磯部社長が話す「和」とは、コミュニケーションのことだ。社員一人ひとりが「磯部塗装」を語るためには、社内のことを深く理解する必要がある。そのためにコミュニケーションのツールとして定期的に社内報を発行している。社内報には各支店の話題や社員のおめでたいニュースなどが記載されており、全国に事業を展開している同社にとって無くてはならない情報共有手段となっている。向上心と技術力に関しては「一人ひとりの成長無くして、会社の成長がない」と磯部社長が語るように、社員の評価や技術を項目ごとに見える化する仕組みを作った。これは3年間のプログラムで全ての項目をクリアすると主任を目指せるシステムである。現場のOJTだけでなく社員に分かりやすい仕組みを作ることで、向上心と技術力を高めている。上記の取り組みにより、一人ひとりが前向きに努力できる社風が根付いている。

技術があるから今の磯部塗装がある

同社の独自性を、「一番は技術力」と磯部社長は語る 。1957年には長年橋梁の塗装で培った高い技術を買われて、国の一大プロジェクトであった東京タワーの塗装工事を請け負うことになる。このプロジェクトには述べ約22万人もの職人が携わっている。高所での作業は磯部塗装として初めての経験であったが、その環境でも社員の熱意と技術力で東京タワーを完成まで導いた。これを皮切りに瀬戸大橋や明石海峡大橋などの塗装も行い、日本のインフラを支えている。近年は建造物のメンテナンス分野にも同社の技術力が必要とされ、集合住宅などの大規模修繕工事なども行っている。また、塗装業界としては珍しい全国展開を行っていることも独自性の一つである。北は北海道、南は沖縄まで対応しており、多くのお客様にサービスを提供している。磯部塗装は今日もその高い技術力と幅広い地域対応で、お客様のニーズに応えている。

お客様に評価される人になって欲しい

「塗装業界のナンバーワン企業を目指していきたい」と磯部社長は語る。その展望を実現するために「社員数を今の倍にしていく」と磯部社長は意気込む。社員数をただ増やしていくわけではなく、そこには社員一人ひとりの成長が欠かせない。磯部塗装では社員のレベルアップを図るため、全社員が毎年目標設定をしている。同社の技術力があるとお客様から求められるレベルも上がっていく。このようなお客様の高いニーズに応えるためにも、社員の個々のレベルを上げていくことが必要となる。塗装業界は現場での働く姿勢が評価され、お客様からのリピートをいただくことが多い。「一個人でも社外から認められるようにしたい」と磯部社長が語るように、一人ひとりが技術のレベルを上げていくことが必要である。磯部社長が就任した時から同社の社員数は着実に増えている。それは磯部塗装が目指すビジョンに向けて、多くの人が共感しているからだろう。同社が塗装業界のナンバーワンになる未来も近い。
塗装を行った当時の東京タワー
創業110周年を記念した社史
新しく制定された同社のロゴマーク

お客様に信頼されているから今の磯部塗装がある

長い歴史の中で同社のターニングポイントはどこですか

メンテナンスの分野に参入したことですね。我々の会社は、高度経済成長期と共に成長してきました。国を挙げてのプロジェクトは、大規模なものが多く業績も好調でした。しかし、高度経済成長期が終わり大規模な公共投資が減ると同時に業績も落ちていきました。そこでターニングポイントとなったのがメンテナンスですね。現在は、いかに今あるものを維持していくのか考える時代に変わりました。何年か前に高速道路で崩落事故が起こってしまったように、メンテナンスができていないトンネルや橋などが日本にはたくさんあります。だからこそ我々の技術で日本のインフラを支える必要があります。今後もメンテナンスの分野は求められると思います。

社長が就任時の状況を教えてください

私が就任したのは、今から9年前のことです。就任当時、この会社は倒産寸前でした。社員の経営陣に対する不信感、資金繰りや利益が出ない体質など様々な問題を抱えていました。会社としての信頼も落ちて売上も半減しました。この状況を打破するために若い人を中心とした組織改革や、成功している営業ノウハウを各支店に水平展開するなど、しっかりと利益が出るように会社の体質を変えていきました。本当に多くの困難がありましたが、今の会社があるのは信頼が落ちても取引していただいていた昔からのお客様がいたからだと思います。これからもお客様を大切にして、歴史を重んじながらも新しい磯部塗装を作っていきたいです。

次世代を担う若い世代にメッセージをお願いします

お客様に好かれることが大事ですね。いかに社外で評価されるかだと思います。社内で評価されることも大事ですが、社外で評価されないとお客様から信頼されず次の仕事にも繋がらないと思います。お客様に「次も頼むよ」と言ってもらえるようになることが必要です。お客様がいるから仕事ができることを忘れないでほしいですね。また、会社が成長する上で社員の成長は欠かすことができません。受け身ではなく主体的に動くことでより成長のスピードが早いと思います。若い人は働ける年数も長く、成長できるチャンスが無数にあります。色々なことに挑戦して自己成長をしてほしいです。

挑戦する気持ちを忘れない

磯部塗装株式会社 第二事業部 伊東 直輝

現在、磯部塗装は若い人を中心とした新しい組織づくりを行っている。それを物語るかのように、働いている社員の平均年齢が若い。塗装業界には社員の平均年齢は50代から60代の企業が多く存在する。しかし、同社の平均年齢は40代前後と他社よりも圧倒的に若く勢いのある組織である。今回取材させていただいたのは、その勢いのある組織の中でキーマンとなる伊東さんだ。伊東さんは入社4年目で現在第二事業部で働いている。現場での工程管理や職人さんとのコミュニケーションを図り、現場を円滑に動かす役目を担う。これからの磯部塗装を引っ張っていく伊東さんに、仕事のやりがいや自身の夢をお伺いした。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

とにかくチャレンジすることを忘れない

「まずはとにかくチャレンジしようと思った」と入社理由を振り返る。伊東さんは4年前に中途採用で同社に入社しており、前職も現在と同じ塗装業界で働いていた。そこでは職人として現場で橋梁などの建造物に塗装を行い、磯部塗装とは前職の会社でお付き合いしていたこともあり繋がりがあった。職人として働く中で「一会社員として働きたい」との思いを抱くようなり磯部塗装にその旨を伝えたところ、若い人を中心に組織づくりをしていく最中であった同社とマッチングして入社を決意。現在は、職人さんの工程管理を行っているため責任は大きい。また、職人さんの年齢層は幅広くその分まとめるのも難しい。しかし、職人を行っていた前職の経験を生かして現場の管理のみならず塗装のサポートも行い、現場では高い信頼を得ている。このように入社当時の思いを胸に、磯部塗装で挑戦し続けている。

形として残る仕事

自身のやりがいについて「工事が終わり、携わった案件を実際に見た時にやりがいを感じる」と語った。塗装する現場は様々あるが、どの現場も多くの人が必要としているものとして残る。このように歴史に残る仕事を行うことに誇りを感じている。時には職人さんの工程管理以外にも取引先に訪問して仕事を行うこともある。「自分が担当したお客さんからリピートがあった時」も自身のやりがいだと語る。伊東さんが仕事に対して真摯に取り組んでいるからこそ、次も依頼したいとリピートをいただける。このようなエピソードは、磯部社長が若い人に対して語る「社外で評価される人になってほしい」を体現している。今後もお客様の心に残る仕事を目指して、努力を重ねていく。

長いスパンで見据えた夢への挑戦

「会社の規模大きくしていきたい」と伊東さんは話す。ただ漠然とこの夢を語っているわけではない。磯部塗装では、社員全員が目標設定を行っているが、同社に入社する時は加えて10年後の目標設定も掲げる。伊東さんが、入社時に設定した10年後の目標は「新しい支店の支店長になっていたい」。現在、同社は大阪・名古屋・静岡の3つの地域に支店を展開している中で、既存の支店長になるのではなく、新しい支店で支店長になることで会社の規模を大きくしていくことを目標にしている。実現するためには自身の成長は当然のこと「若手の成長が必要」と語る。若手を中心とする組織づくりを掲げている同社は若手が成長しやすい環境であるが、その環境に甘んじることなく夢を高く持ち自ら前向きに成長することが求められる。そのため、日々自身の夢に向かって努力を惜しまない。
同社が日本のインフラを支えている
業界では珍しく自社工場を構えている
110周年を記念した社員研修旅行

若い力でこれからの磯部塗装をリードしていく

磯部社長はどのような方ですか?

凄く頭の回転が早く、頭が切れる方だと思います。考え方が凄くて、色々なアイデアが出てくる人かなと思います。具体的には社内でコミュニケーションを取っていくための方法とかですね。社内報を発行していますが、様々な情報があり見応えがあります。会社の同年代の人はどんなことをしているか、普段現場に出向いていたり全国各地に支店があるのでなかなか分からないんですよ。ただ、社内報のおかげで若手の活躍などを知ることができるので、「自分も負けていられない」とか「こんな仕事しているんだな」など発見があり刺激になります。あとは「塗装業界で一番になる」とよく仰っており、それが社内で浸透しているので会社全体が前向きだと思います。

仕事を行うなかで大切にしていること

職人さんの安全を第一に考えることですね。現場は一回一回条件や環境が違うので、現場をしっかりと見定めることは必要ですね。特に職人さんの気持ちを汲み取りながら仕事をしています。前職で自分自身が職人だったこともあり、今回の仕事内容をこの期間で行うのは大変だとか経験をもとに考えることができるので、職人さんの立場に立てると思います。そのため常に職人さんのことを考えながら、現場の管理を行っています。塗装を私自身がサポートすることで、信頼関係を築けていけたらと思っています。やはり、職人さんがいるから現場が成り立っているので第一に考えていますね。

磯部塗装の魅力を教えてください

社員が働きやすい環境だと思います。相談しやすい上司もいますし、上下関係もあまりなく風通しが良いですね。社内イベントもあり参加率も高いです。社員旅行や花見、ボーリング大会などがあります。色々な部署の方と話すきっかけになりますね。あとは、勢いのある人が多いです。これは若い社員が多いこともあると思います。他の会社よりも年齢が若い人が多いです。若手の人数はこれからも少しずつ増えると思うので、今の勢いが今後の会社の土台を作っていくと思います。年に1度、全支店の若手が集まり研修や交流会を行うなど若い人が成長できる環境も整っているので、経験や知識の吸収ができ、自己成長が早いと思います。

監修企業からのコメント

今回のご取材で、貴社の1世紀以上続く長い歴史や、これからの同社のビジョンなど多くのお話をお伺いすることができました。中でも、磯部社長が取り組んでいる「評価制度の見える化」は、社員の向上心を支える重要な施策だと感じました。歴史を重んじながら、新しい磯部塗装を作っていく貴社に目が離せません!

掲載企業からのコメント

今回の取材を通じて、自社のこれまでの歩みや自分自身の就任時の想いなどを振り返ることができました。また、本当に多くのお客様に支えられながら、磯部塗装ができてきたことを感じました。塗装業界のナンバーワンを目指して、社員と共に成長していきたいと思います。

磯部塗装株式会社
1907年 創業者 磯部定吉 静岡県蒲原町にて塗装業を開始
1935年 個人事業を改組して株式会社磯部塗工組を設立
1947年 2代目社長に磯部盛雄が就任
1948年 磯部塗装株式会社に商号変更
1951年 東京支店開設
        大阪支店開設
1952年 九州出張所開設
1962年 本店を東京都港区に移転
        静岡支店開設
        建設業の登録
1966年 名古屋出張所開設
1967年 広畑出張所開設
1972年 建設業の許可
1983年 広畑出張所を姫路出張所に改組
1988年 名古屋出張所を名古屋営業所に改組
        九州出張所を九州営業所に改組
1989年 姫路出張所を姫路営業所に改組
1993年 3代目社長に磯部一夫が就任
1996年 名古屋営業所を名古屋支店に改組
2001年 千葉営業所開設
2009年 4代目社長に磯部武秀が就任
2013年 本店を東京都江東区に移転
創業年(設立年) 1907年
事業内容 橋梁製作会社工場内での橋梁・鉄骨の塗装工事
所在地 東京都江東区亀戸7丁目24番5号
資本金 8500万円
従業員数 144名
会社URL

磯部塗装株式会社