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ツバメロジス株式会社


ツバメロジス株式会社 代表取締役 山田 剛弘

今回取材をさせていただいたのは、新潟県燕市に本社を構えるツバメロジス株式会社。1962年に創業し、地元新潟を拠点に成長を続けてきた。ツバメロジス株式会社は総合物流を提供する企業で、運輸、倉庫管理、通関、検査など、サービスは多岐にわたる。今回、同社の代表である山田社長からツバメロジス株式会社の理念や社風に触れ、会社の将来に対する情熱を伺った。山田社長はこれまで、入社してから数々の新規事業を立ち上げてきた。どのような困難や挑戦を乗り越えてきたのか。ツバメロジス株式会社の成長を牽引する山田社長に、同社の強みや今後の展望についてお話を伺った。

伝統の挑戦と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

不退転の覚悟で挑む「顧客第一主義」

山田社長に社風を伺うと「社風は顧客第一主義に不退転の覚悟で挑むところ」だと答えてくれた。不退転の覚悟は創業者の祖父の理念を引き継いでいるという。創業者である山田社長の祖父は様々な障害があっても、環境のせいにせず、自らの力で問題を解決してきたという。その精神が現在の会社にも流れている。
創業からの精神に、山田社長は新たなエッセンスをプラスしている。新卒で大手運送会社に入社した山田社長は、その会社で大切にしている「顧客第一主義の精神」に感銘を受けたという。また、様々な企業の経営者と会う中で共通していることは、成長した企業はお客様に育てていただいていると感じたという。運送業はサービス業、金額の大小はあれど、すべて大切なお客様。ツバメロジスは、お客様の急成長に伴い成長しており、物流面でのサポートを通じてお客様の事業に貢献している。山田社長が自ら学んできた「顧客第一主義」に、創業者から脈々と受け継いできた不退転の覚悟で挑んでいるのだ。

地元発、国際物流のトータルサポート

山田社長に同社の強みについて伺うと、地元新潟のつながりを大切にしながら、国際物流に力を入れているという。「物流に付加価値を」という考えから、新規事業を増やしてきた同社。山田社長は「商品を持ってきてもらえれば、何でも対応できるようになっている」という。例えば、輸入品の検査もできたり、産業廃棄物は処理業もできる。また、金属製品は不良品がきても修理でき、高級鍋などの外国製品も日本仕様への変更に対応している。
地元企業の中でも突出した強みを持ち、日本海側では一番大きい港である新潟港の利便性を生かし、中国や韓国からの輸送もスピーディに対応している。ツバメロジスは、地元企業では珍しい国際物流のトータルサポートができる独自性を活かし、地域の国際物流に革新をもたらしている。

陸路を越えて、空路と海路へ

山田社長に今後の展望について尋ねると「何でも運べる会社になりたいです」と答えてくれた。同社は、日本の物流業界に新たな展望をもたらす挑戦を行っている。諸外国と比較すると、国内の規制が厳しく、新規参入が難しいとされる日本の海と空の物流。貨物飛行機の活用が制限される中、同社は海と空の利用を増やすことを目指している。海上輸送では日本で初めて混載を導入した。混載とは、複数の荷主とスペースを共有して送る方法である。混載を通じて、炭素排出量の削減に取り組む一方、新たな貨物港の整備も視野に入れている。また、空路では、新潟発の航空会社との貨物輸送事業に関する包括連携協定を締結した。貨物輸送の提携や航空事業の促進に向けた活動を展開する。同社は海と空の両方での事業展開を通じて、日本の物流を変革し、新たなる成長への一歩を踏み出している。
日本の
物流を支える
倉庫
緻密な作業も
対応可能
日本を
繋ぐトラック

運べないものがない状態をつくりたい

運送業以外の多角化事業を行うきっかけを教えてください。

中国で新しいビジネスを始めた経験が大きく影響しています。中国で新しいビジネスを始めたのは、大手物流会社で働いていた時、父の友人に勧められたことがきっかけです。元々、運送業だけでは生き残れないと感じ、付加価値の高い仕事を模索していました。海外での事業展開を模索していた矢先、中国での新たなビジネスチャンスが舞い込みました。現地法人を立ち上げ、第三者検査会社を設立。2007年に始まった事業は、2008年には家電業界からの引き合いもあり、急速に成長。さらに、日本にも事業を拡大する計画を持ち、2009年には日本側での検査センター設立を提案しました。中国での経験をもとに、ツバメロジスは輸入品の検査から修理、通関業など多角化を進めました。

ツバメロジスに入社してから大変だったことは何ですか?

ツバメロジスに入社して大変だったのは、新規事業の立ち上げでした。リーマンショックで経済が冷え込む中、倉庫への億規模の投資を提案しました。当時、1台のトラックが1,000万円程度の時代に億規模の投資のため、社員からの反対意見が多数でした。私は将来を見据えて進言していたため、説得を試みました。結果的に社長の支持を受け、倉庫への投資を進めることとなりました。その後は、検査センターの立ち上げも成功し、新規事業も立ち上げることができました。そして、採用も拡大でき、社員も増えました。困難を乗り越えて、「すべての物流の手配ができる」付加価値を目指してきました。

山田社長自身の今後について教えてください。

今後は新潟の活性化とさらなる国際展開を考えています。私は商工会議所の役員も行っており、地元新潟に貢献したい気持ちが強いです。現在の新潟を見ると、人口減少、経済も疲弊していると感じています。製造業も外食産業も、もっと新潟県に来てほしいです。そのために、我々が物流でサポートできることをお伝えして、大手企業を誘致しています。企業に新潟に来ていただき、雇用が増えて、従業員の給料も増えて、この街を活性化させていきたいと昔から思っていますね。その一方で、新潟だけではなく、様々な国に行き、仕事をつくり、雇用を産み出したいと考えています。そういった国際展開を図り、外貨を稼ぐことによって、地元新潟の活性化に貢献したいです。

経験豊富な物流のプロの挑戦 会社の基盤を築く

ツバメロジス株式会社
執行役員 物流本部長 清水 正勝

地元新潟から、国際物流のトータルサポートを強みとするツバメロジス。その物流の指揮を執るのは、入社1年後に物流本部長にスピード就任した清水さんである。学校を卒業後、物流業界に30年以上身を置いてきた清水さん。アメリカでの勤務を経験しており、国際物流に対する経験も豊富である。現在は地元新潟への想いを胸に仕事に邁進している。インタビューに笑顔で答えてくださる表情とは裏腹に、仕事への熱い情熱、真摯な姿勢が垣間見られた。そんな清水さんに、これまでの歩みと今後の展望を伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

経験豊富な物流のプロの挑戦

清水さんに入社理由について伺うと、「地元新潟に貢献でき、これまでの経験を活かせるから」と答えてくれた。30年以上の物流業界経験を持ち、アメリカで13年間働いた経験を持つ。キャリアの集大成として、地元新潟に貢献でき、自分のこれまでの経験を活かせる企業を探していた。清水さんにとって、ツバメロジスとの出会いは運命だったのだろう。ツバメロジス株式会社に2023/2/1に一般職で入社。半年後に横浜の子会社の執行役員に就任し、入社から一年後に現在の執行役員ポジションに就任した。スピード就任のため、周囲に納得していただくために、業務に邁進しているという。 清水さんは業務管理、人事面、就業規則変更から、物流すべての運賃交渉、物流のコンサルまで行っている。業務内容は多岐にわたるが、ツバメロジスはこれまでの経験を十分に活かせる会社だという。 30年以上の経験を持つ物流のプロである清水さんは、これまでの経験を活かし、地元新潟で新たな挑戦を行っている。

会社の基盤を築く

清水さんは現在、会社の基盤を築きながら、社長のビジョンを実現するための準備を進めている。そういった中で、営業所の展開や行政との交渉、新規事業の立ち上げなど、多岐にわたる業務を通じて、会社を発展させていく喜びを感じているという。 入社当初は流通の立て直しを担当し、それがまだ道半ばであることを認識しながらも、新たな課題に取り組むことで成長を実感している。山田社長と同じ目標を共有し、「認識がずれていたら、方向性もずれる」と意思疎通を図ることの重要性を強調した。 また、同社では迅速な意思決定が求められ、事業展開のスピードが速いことが特徴だ。例えば、車の購入についても、通常は稟議書を提出して判断を仰ぐが、清水さんは自ら見積もりを取り、3日で会社として意思決定ができるという。経営のスピード感と柔軟性、さらに成果を早く出すことへの意識が、同社での仕事のやりがいの一因となっている。

愚直に生きる

清水さんは、愚直に生きることを望み、山田社長のビジョンを実現するサポートを行うことを使命としている。清水さんは、アメリカ時代の食生活が健康に影響を及ぼし、余命宣告を受けた経験を持つ。韓国での療養を通じて、健康を取り戻し、今では余命宣告を覆すほどの回復を遂げた。健康を取り戻した清水さんは、地元新潟に貢献でき、これまでの自分の経験と知識を活かせるツバメロジスと運命的な出会いを果たした。人生の集大成として、現在の会社で全力を尽くし、山田社長のビジョンを実現するサポートを行い、会社の基盤を築くことに取り組んでいる。欲があまり無い人間だと笑いながら前置きし、「会社という畑を耕し、土をならし、種をまく」ことが自身の使命だと語った姿が印象的であった。清水さんの夢は、会社の成長と共に、健康で充実した人生を愚直に生きることである。
品質を
追求するトラック
会社の
成長を考える
清水さん
商品の
検査も対応可能

「会社という畑を耕し、土をならし、種をまく」

社長はどんな人ですか?

山田社長は若くて柔軟な考えを持ち、非常に勉強家だと思います。失敗を恐れずにチャレンジする人だと感じています。失敗しても、どうやったら良くなるのかって考える人です。新聞に掲載されたり、報道番組に出演したりもしましたが、チャレンジを繰り返し、方向修正をしてきた結果だと思っています。諦めない方ですね。他にも、中小企業ならではの成長機会を与え、社員をもっと伸ばそうとしていると感じます。山田社長のリーダーシップは日々増していると感じますし、経験にとらわれることなく、新しいアイデアに積極的に取り組んでいます。そんな社長をしっかりサポートしていきたいです。

新しい体制での組織づくりで意識していることは何ですか?

新しい組織づくりでは、顧客満足度と社員満足度の向上が最優先だと思っています。顧客が喜んでくれれば仕事はうまくいくし、それが結果的に利益につながるからです。そのため、顧客とのコミュニケーションが大切だと考えていて、常に顧客の声に耳を傾けて、サービスの質を向上させていきたいと思っています。もちろん、社員も大事だと思っています。社員が働きやすい環境づくりに向けて、コミュニケ―ションを大切にして、みんながやりがいを感じられるようにしています。顧客が満足して利益が循環する仕組みをつくり、社員と一緒に分かち合って、組織全体の成長につなげていくことが私の仕事だと思っています。社員の満足度が高まれば、乗務員不足などの課題も解決できるし、新しい社員を採用する際にも良い影響を与えると思っています。

ツバメロジスの価値はどこにあると思いますか?

ツバメロジスの価値は品質だと考えています。品質を高めるためには、交通事故や荷物トラブル、指定時間の遅れなど、問題があったら隠さずに報告することが大事だと思っています。社員一人ひとりがこの価値を守り、組織全体で品質を高めていくよう努力している最中です。これまでできている部分もありますが、さらに向上させていきたいです。品質重視の姿勢は、組織全体に浸透させることによって、取引先や顧客からの信頼も高まり、業界全体の評価も向上していくと思います。未来に向けて、さらなる品質向上を達成する努力を重ねていき、ツバメロジスの価値をさらに高めたいです。

監修企業からのコメント

お忙しい中、取材にご協力いただきありがとうございました。
山田社長の熱意やビジョンに触れることができ、ツバメロジスの将来に対する情熱が伝わってきました。また、過去の経験や困難を乗り越えた姿勢から、決断力と柔軟性の重要性を改めて感じました。さらなるご活躍を応援しております。

掲載企業からのコメント

今回の取材を通じて、自社の理念やビジョンについて改めて考える機会を得られました。私たちの目指す方向性や価値観を共有し、それを実現するための取り組みを進めていくことが、今後の成長に不可欠です。取材を通じて得られた洞察を元に、より良い未来を築いていくために努力してまいります。今後のツバメロジスにご期待ください!

ツバメロジス株式会社
昭和37年 燕市燕に於いて、燕鋼材運輸株式会社を設立。
昭和55年 系列会社として(株)県央整備を設立し、車輌整備及び販売業を開始。
平成 8年 新運港第34号により、倉庫業が認可される。
平成11年 特別管理産業廃棄物、産業廃棄物の収集運搬業が認可され、同業務を開始する。
平成15年 周辺地域(燕・三条・弥彦)より、一般廃棄物(廃家電)収集運搬の許可を受ける。
平成17年 安全性優良事業所の認定を受ける。
     グリーン経営認証を受ける。
平成19年 社名 燕鋼材運輸株式会社から、ツバメロジス株式会社に変更する。
平成20年 新潟検査物流センター新設。
     営業倉庫許可を受ける。
平成30年 中国現地法人 上海燕好企業管理有限公司設立
      経済産業省より地域未来牽引企業として選定される。
令和4年 山田剛弘が代表取締役に就任
令和6年 東京都世田谷区に東京サテライトオフィスを開設
創業年(設立年) 1962年
事業内容 一般貨物自動車運送業、自動車運送取扱業、産業廃棄物収集運搬業、
使用済み充電式電池回収システム、倉庫業、通関業、貨物利用運送事業、
一般労働者派遣事業、保険代理店業、カーボンニュートラル事業
所在地 新潟県燕市大関353番地
資本金 1,100万円
従業員数 150名(内パート50名)
会社URL

ツバメロジス株式会社