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株式会社リブラン

自ら挑み本気で楽しむ

株式会社リブラン 代表取締役 鈴木 雄二

今回取材をさせていただいたのは、板橋区大山町に本社を構える、株式会社リブランだ。自然素材を用いた家「エコヴィレッジ」や、24時間楽器の演奏が可能なマンション「ミュージション」など、独特な住宅を提供している。このような発想は一体なぜ出てきたのだろうか。それは、「やりたいことを本気でやる」という鈴木社長の考え方が社内に浸透しているためだ。社員の内発的モチベーションを大切にし、各々が本気で仕事に取り組むための環境が整っている同社。だからこそ、社員の表情が輝いているのだろう。
本取材では、社員の本気を引き出すための工夫や、今後どのように会社を継続していくのかなどについて、同社の2代目社長である鈴木社長からお話を伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

自分のやりたいことを楽しみ、本気で実行する

同社には、自分のやりたいことを楽しみ、それを本気で成し遂げようとする社風がある。これは鈴木社長の「やりたいことじゃないと本気にはなれない」という考え方によるものだ。例えば、何かやりたいことを思いついた場合、それは突然空から降ってきたわけではない。その人が考え続けたからこそ、アイデアとして出てきたのだ。そして、それを企画書に落とし込んで提案するためには、さらなる労力が必要となる。それでもやりたいと思えることであれば、相応の覚悟を持って、本気で取り組めるのだ。
自分たちが楽しみ、本気で取り組む。だからこそ、周りからも応援されるのだろう。鈴木社長は、「リブランの株を買わせてくれ」と言われることも少なくないという。これは「リブランを応援したい」という心の底からのメッセージに他ならない。
社員が本気だからこそ、周りから応援される。そして応援されるからこそ、さらに本気で取り組む。その好循環が生まれている企業がリブランなのだ。

誰かに嫌われてでも、強烈に好いてくれる人と一緒にいる

誰かに嫌われたとしても、強烈に好いてくれる人と一緒にいることを選ぶ。そして、その方が幸せだと本気で思っていること。同社の独自性について、鈴木社長はこう語る。これは、企業目的を定めている同社だからこそできることであろう。「売上数字を第一に考えると、絶対にできないこと」と鈴木社長が話すように、嫌われても良いという覚悟を決めることは、容易いことではない。
また、嫌われる覚悟を決めたからといって、それだけで誰かに好いてもらえるわけでもない。好かれるために同社では、壮大な「実験」が行われている。数千万円、時には億を超える額の投資をしているのだ。「失敗は成功のもと」というが、鈴木社長は「十分な痛みを伴わない失敗は、日常でしかない」と話す。それだけ大きな額のプロジェクトを社員に任せるからこそ、本気で取り組み、仮に失敗したとしても大きな学びが得られる。これにより、強烈に好いてくれるファンが生まれているに違いない。

次世代を担う人・組織を育て上げ、新たな執行部をつくる

次の10年で、新たな執行部をつくること。これを自身の役割として掲げた鈴木社長。「先のビジョンは、次の世代が考えるべきこと」と話す鈴木社長は、そのための土台づくりをしていく方針だ。鈴木社長が会長から引き継いだものは「企業目的」だという。「目的は、一代だけならば野望に終わり、何代も続くことで志になる」と語る通り、いかに企業目的を達成すべく会社を引き継いでいくかを考えている。
会社を存続させるためには、時代に合わせて事業も変えていかなければならない。しかし、誰しも新しいことをやるには不安があるだろう。そうやって一歩踏み出すことを躊躇っている人の背中を押してあげる。それが鈴木社長の思い描く、10年後の関わり方だ。そこに向けて個性的な人間を育てるべく、社員を鍛え、失敗させ、楽しい思いをさせる。そして彼らを信じ、任せていく。そうすることで、企業目的が志へと昇華され、この先経営者が変わっても、いつまでも続いていく会社になることだろう。
社長よりも優先される「企業目的」
鈴木社長の思いが詰まった書籍
「知の貯金箱」から興味が広がる

社員が本気になり、輝くための環境づくり

―社員が輝いている理由を教えてください

「企業目的」に則って仕事をしているからでしょう。弊社には、創業者である会長の言葉を集約して作った「企業目的」が存在します。社員はこれを元に日々の判断をしており、「企業目的の方が、社長よりも偉い」と伝えてあります。何のためにやっているのかということが分からないと、無味乾燥とした仕事になってしまいますからね。例えば、住宅数が世帯数を遥かに超えている日本において、「人が住むため」という理由であれば、住宅をつくる必要はありません。音楽に興味はあるけれども、今の家では音楽を奏でることができない。そういう人がいるからこそ、ミュージションをつくるのです。企業目的に則って、何のために仕事をしているのかということが明確になっているからこそ、社員が輝いているのだと思います。

―社員が意見を言いやすくするために、行っていることは何ですか

全社員にSNSへの登録をさせています。そして、その投稿の中でおもしろくなりそうなことを書いている社員には、僕からコメントをしています。そうすると、軽口でアイデアが言いやすくなりますから。アイデアさえ出してくれれば、あとは背中を押すだけです。
また、怒ることをやめました。30代の頃は、自分の思い通りにならないと怒っていたのですが、それにより部下を萎縮させてしまっていました。社員が何か言おうとした時に、また怒られるな、言うだけ損だな、と思われてしまったら、アイデアなど出てきません。自由に考えをぶつけてきてほしいですね。
会社は完璧ではありません。完璧じゃないからこそ、社員のアイデアを大切にしていきたいと考えています。

―社員がやりたいことを見つけるための工夫を教えてください

書籍代を全額会社で負担しています。ビジネス書はもちろん、小説や雑誌、漫画など、仕事に関わらないことでも構いません。この制度を実施している理由は、人の本気は、自分が興味を持ったところからしか始まらないと考えているからです。人からやれと言われた、自分が興味のないことほど苦痛なことはありませんから。逆に、自分が興味のあるところからスタートすれば、参考文献や同じ著者の本など、興味の対象が広がっていくことでしょう。広がった結果、それが仕事の領域に入り込むことがあります。そうなった人間は、凄まじい力を発揮しますよ。興味が仕事の領域に入るまで待つしかないのですが、待つだけの価値があると考えています。

MUSIC+MANSION 音楽に恩返しをする

株式会社リブランマインド ミュージション事業部 賃貸セクション 部長 山下 大輔

リブランの特徴の1つであるミュージション。ミュージックとマンションを掛け合わせた、24時間音楽を演奏することができる防音のマンションだ。本取材では、そのミュージションを入居者へと提供している山下さんにお話を伺った。自身が元々バンドマンであったこともあり、ミュージションを提供するだけではなく、入居後の音楽活動の支援も行っているという。「音楽に恩返しがしたい」という山下さんは、ミュージションを広めるべく奔走しているのだ。入社5年目にして部長まで駆け上がり、日々チャレンジをし続け、表情が輝きに満ちている山下さん。その山下さんの、音楽やミュージションにかける思いを紐解いていく。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

ミュージションを世の中に広めていくために

「ミュージションを世の中に広めたい」。その一心で山下さんは同社へ飛び込んだ。元々バンドに情熱を燃やし、音楽と深く関わってきた山下さん。しかし、そこには「家で音を出す=迷惑をかける」という前提があったという。ミュージションは、その常識を覆すものだったのだ。そしてそのマンションが、普通に存在している。お金のある人が防音工事を施してつくるのではなく、普通の人でも手が届く価格で存在している。そこに山下さんは衝撃を受けたのだ。自身が音楽に携わっていたからこそ、演奏場所に困っている人には数多く会ってきた。その悩みを解消できるミュージションに惹かれたのも自然の流れなのだろう。 業務内容に惹かれて入社を決めた山下さんだが、実際に入社してみると、そこで働く人にも魅力を感じたという。一人ひとりがプロフェッショナルとして仕事に取り組み、「合わない人が一人もいない」と語るほど。そのような仲間たちとともに、ミュージションを広めるべく、日々奔走している。

チャレンジをし続け、音楽に対して恩返しをする

チャレンジをし続け、個人の力では難しいことでも、組織の力で成し遂げる。そして音楽に恩返しをする。これが山下さんのモチベーションとなっている。 誰しも、音楽に勇気づけられた経験が一度はあるだろう。山下さんもその一人であり、自身がバンドマンとして音楽を提供する側でもあった。音楽に助けられて、楽しませてもらって生きてきたという山下さん。だからこそ、音楽に関わる人が減っていくことが耐えられないのだ。音楽家の中には、練習場所に困り、音楽の道を諦めざるを得なくなる人も少なくないという。彼らに「24時間音楽ができる」という選択肢を提示したい。その強い思いを持って山下さんは活動している。 また、恩返しを長く続けていくためには、企業として収益を上げていくことも必要になる。日々同じことを繰り返すのではなく、チャレンジをし続ける。そして、まずはミュージションを広めることで音楽に恩返しをしていく。それが同社における山下さんの何よりのやりがいなのだ。

アーティストのことを応援できる国にしていきたい

アーティストを応援できる国にしたい。山下さんは、自身の夢についてこう語る。その根底には、「良いものには敬意を表し、お金を払う。そんな世の中になってほしい」という思いがある。確かに、現代はものに溢れ、価格競争が激しくなり、サービスに対して求めるレベルが高くなり過ぎていると言えるだろう。こと音楽に関しても、インターネットを使えば、当たり前のように無料で音楽が聞けてしまう時代だ。しかし、それでアーティストが育つのであろうか。ストリートで演奏している音楽家がいたら、余裕がある時には立ち止まって聞き、良いと思えばCDを買ってあげる。そういう環境を山下さんは目指している。 また、音楽家を応援するべく、山下さんは「47都道府県に、最低1棟ずつはミュージションを建てる」という目標を掲げている。音楽家にはいつでも練習できる場所を提供し、それに対して敬意を払って聞く。奏でる側も聞く側も育つことで、アーティストを応援できる国が実現するに違いない。
24時間演奏可能な「ミュージション」
山下さん自身もバンドに熱中していた
ミュージションからメジャーデビューを果たす人も

感動し、感動させる。そんな仕事をしよう

―リブランの好きなところを教えてください

人を向いて仕事ができることですね。契約していただいたらそこで終わるような関係ではなく、ご入居された後も、困りごとがあれば解決のために動きます。例えば、福岡から上京してきて、ミュージションに住みながら音楽を志している子がいます。僕も昔バンドマンだったので、その時のツテで一緒にライブハウスを回ってあげたこともありますよ。業務の中でそれを行って、しかもそれを評価してくれるのがリブランです。他の会社だったら、そんなことより新規の契約を取ってこい、と言われるのでしょうね。彼は、メジャーデビューが決まって、ライブには他の社員も駆けつけています。このように、人を向いて仕事ができるところが好きですね。

―社員の中で共通している考え方はありますか

「人から感謝されるような、良い仕事をしよう」ということを全員が考えていますね。良い仕事をするために、お互い「こんなことがやりたい」と言い合える風土もあります。当然だめだと言われることもありますが、それを言える環境があるということが大事だと思っています。もちろん、簡単に提案できるわけではないですし、相応の準備と覚悟が必要ですが、何も言わない人間よりは、言う人間を評価していただけます。そこで、やってみな、と言っていただければ、自分が言ったからには徹底的にやります。自分にできることが増えれば、関わる人をより幸せにすることができるでしょう。人を幸せにしようという気持ちがあり、それが実現できる環境が整っているのがリブランです。

―どのような人と一緒に働きたいですか

ポジティブな人が良いですね。苦しい時でも、「勉強になっているな」と前向きに捉えられる人と働きたいです。多少勘違いであっても、胸を張っていられる人にとっては、楽しい会社だと思いますよ。
リブランに入ってもらえれば、人として成長することができます。僕が入社した際にも思ったことですが、リブランの人たちは、人間としてのレベルが高い人ばかりです。また、自分自身が言いたいことを言いやすいですし、やりたいこともやりやすいです。お金を稼ぐための手段として働くのではなく、良い意味で公私混同ができ、生き生きと働くことができます。そのような環境が好きで、ポジティブな人と一緒に働きたいですね。

監修企業からのコメント

エコヴィレッジやミュージションなど、独特の住宅を提供しているリブラン様。そこには「人と同じことはやらない」という鈴木社長の強い思いがありました。そして、「やりたいことを本気でやる」という言葉通り、社員の皆様の本気を引き出す工夫が多々見られました。山下さんを始め、全社員が輝いているリブラン様。今後も応援していきたい企業様です。

掲載企業からのコメント

この度は取材をしていただき、ありがとうございました。弊社で大切にしている考え方や思いを、改めて社内外に発信する良い機会になったと感じております。企業目的に則り、今後もやりたいことを本気で楽しむリブランであり続けます。失敗を恐れず、本気で取り組む社員が生み出すサービスにご注目ください。

株式会社リブラン
1968年12月 干葉建設(株)を設立(資本金300万円)、
          本社を板橋区常盤台に置く
1969年03月 中古住宅仲介業務を中心に営業を開始
1969年04月 (社)東京都宅地建物取引業協会・東京商工会議所加入
1970年04月 (社)住宅産業開発協会加入
1973年06月 (社)全国宅地建物取引業保証協会加入
1974年06月 千葉建設(株)の営業部門を分離し、(株)チバケンを設立
1974年09月 千葉建設(株)のサービス部門を分離しチバケンサービス(株)
          を設立 本社を埼玉県川越市に置く
1977年09月 “住まいと暮らしの情報カプセル”「暮らしの市民館」川越店
          を埼玉県川越市に開設
1978年05月 「暮らしの市民館」ときわ台店を本社に開設
1979年11月 「暮らしの市民館」ニチイ新座店を埼玉県新座市に開設
1980年08月 「第1回「グリーンカップ争奪ママさんバレーボール大会」を
          志木市民体育館で開催
1985年05月  CIを導入し、千葉建設(株)を(株)リブラン、(株)チバケンを
          (株)リブラン販売、チバケンサービス(株)を(株)リブラン
          サービスと杜名を改める
1988年07月 社債発行(第1回物上担保附杜債発行額2億5千万円)
1989年04月 第1回「創作童話」を募集し、優秀作品を童話集『こころの
          小箱』第1集として発行
1991年01月 (株)リブランが東京商工会議所より第1回東商ゆとり創造
          大賞を受賞
1993年05月 川越店を新座志木店へ統廃合
1993年08月 (株)リブラン販売・新座志木店を(株)リブラン新座志木店へ変更
1997年07月 鈴木靜雄が建設大臣表彰特別功労賞受賞
1997年10月 (社)日本高層住宅協会(現 社団法人不動産協会)加入
1998年07月 30周年記念として童話集『こころの小箱』第10集の
          点字本版を発刊し、全国の点字図書館と盲学校に寄贈
1998年11月 鈴木靜雄が黄綬褒章受賞
2001年09月 (株)リブランひと住文化研究所設立
2001年12月 コーポラティブ住宅事業開始
2003年04月 (株)リブラン新座志木店を埼玉県新座市東北2丁目31番13号
          の同所に移転
2004年06月 (株)リブランが板橋区より板橋区環境保全賞を受賞
2005年11月 (株)リブランマインド設立
2008年11月 (株)リブラン、(株)リブラン販売、(株)リブランひと住文化
          研究所を合併し、(株)リブランとする
2009年10月 (株)リブランとNPO法人緑のカーテン応援団が(社)不動産
          学会より「第16回日本不動産学会業績賞」を受賞
2011年02月 書籍「満室賃貸革命」を幻冬舎メディアコンサルティングより発刊
2011年03月 書籍「本物マンション購入計画」を幻冬舎メディアコンサルティングより発刊
2013年05月 &リブラン(カフェ&ワークショップスペース)オープン
2014年03月 書籍「なぜ新築マンションには自然素材が使われないのか」
          を幻冬舎メディアコンサルティングより発刊
2014年04月 リノベーション事業開始
2015年05月 &リブラン てまひま不動産オープン
2016年02月 (株)リブランが板橋区より平成27年度第6回いたばし
          働きがいのある会社賞受賞
創業年(設立年) 1968年(1969年)
事業内容 1.中高層共同住宅(マンション)の企画・建設及び販売 2.戸建て住宅の企画・建設及び販売 3.不動産の賃貸及び管理 4.不動産の仲介 5.リフォーム工事 6.賃貸マンションの企画・施工・管理 7.その他不動産全般にわたる取引 8.家族、コミュニティ、教育、環境問題、住宅、まちづくり等に関する  調査研究及びその受託 9.住宅、まちづくりに関する各種コンサルタント業務 10.出版物、刊行物の制作、販売 11.損害保険代理店業務 12.シンポジウム、講演会、講習会、研修会等の開催に関する  運営の企画及びその受託 13.講演会及び講演会等への講師派遣業 14.農水畜産物、果物、食料品、加工食品、飲料水の販売 15.住宅用補修材、フローリングワックス、塗料の販売 16.インテリア用品雑貨、室内装飾品、照明器具、家具、寝具、  玩具、美術品、美術工芸品、皮革製品、日用品雑貨、書籍、  植物の輸入ならびに販売
所在地 東京都板橋区大山町17番4号
資本金 2億3,000万円
従業員数 45名
会社URL

株式会社リブラン