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株式会社キーペックス

“お客様の幸せ”をキーペックスがつくる

株式会社キーペックス 代表取締役社長 齊藤 進

現会長である齊藤会長が隅田倉庫運輸株式会社として創業したのは、今から遡ること34年前の1984年。当時の顧客から、オイルショックの影響で「預けるものは紙しかない」と言われたのをきっかけに書類保管の事業をスタートさせる。時代に合わせ、お客様のニーズに合わせ、挑戦をし続ける同社は、中小企業庁による「はばたく中小企業・小規模事業者300社」や経済産業省認定「攻めのIT経営中小企業百選」に選定されるなど輝かしい結果を残す。今回お話を伺ったのは、2017年4月に社長就任した齊藤社長。就任から1年半、「社員のお父さんのような存在でありたい」と笑う齊藤社長へのインタビューには、同社が創業時から大切にしている「人の温かさ」に溢れていた。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

創業時から変わらぬ思い、「世のため、人のため」

齊藤社長が「お客様の喜びを第一に、真面目に取り組む社員が多い」と語るのは同社が創業時から大切にしている「世のため、人のため」という考え方が社内に根付いているからだろう。人と人とのつながりを大切にしている同社は、経営理念に「三位一体」を掲げているようにお客様に感動を提供しようと、自ら考え、協力し、実現させることに喜びを感じる社員が多く存在する。例えば、その1つが「初めてお会いした方に必ず直筆の手紙を送る」という文化。実際に取材の後日、直筆の手紙が届いたことだけでなく、1枚1枚、丁寧に長文で綴られていることに驚いた。なぜ、こんなにも「人とのつながり」を全社員が意識できるのか。齊藤社長は次のように答える。「弊社の根幹である書類保管の事業も、その他の事業もお客様の要望から始まっている」。「キーペックスにやらせてください」、お客様からの声に耳を傾け、その一言で事業を拡大してきた同社。そうした歴史に学ぶかのように、世のため、人のため、真摯に努力し続ける社員が育つのだろう。

社風から生まれた、きめ細かい対応力

「スピードと対応力」、独自性で挙がるこの2点は、同社の社風にもある人と人とのつながり、つまり相手を思いやる行動から生まれたものである。例えば、見積書の依頼があれば通常2週間程度かかるものを3日以内に対応する。この「3日以内」のスピード感を大切にすることで、お客様からの信頼を積み重ねている。
また、同社のきめ細かい「対応力」には驚かされることが多い。書類保管、書類廃棄を始めとするすべてのサービスに対し、1ケース単位で受け付けている。それだけでなく、1ケースであっても集荷エリア内であれば直接受け取りに行く。そして、17時までの依頼であれば翌日対応というスピード感。お客様からの要望があれば、17時を過ぎての依頼でも笑顔で対応する対応力。お客様が困っていたら手を差し伸べ、お客様の喜びを第一に考える。相手への思いやりの気持ちが、同社のサービスの付加価値となり、多くの人に安心と喜びを提供している。

100年企業を目指して

「100年企業を目指し、変わり続けていく」と齊藤社長は熱く語る。W・ディズニーの「ディズニーは永遠に完成しない*」という言葉に感銘を受け、現状維持ではなく、「変化をし続ける組織づくり」に力を入れているそうだ。同社の書類保管事業が、お客様の声から歴史をスタートさせたように現在建築中である冷蔵冷凍倉庫もお客様からの一声で始まった。「軸を決めない方が可能性が大きいでしょ」と齊藤社長が笑うように冷蔵、冷凍、常温、3つの温度帯に対応できる倉庫は少なく、医療、化粧品、食品など様々な業界から求められている。また、これまでBtoB事業を続けていた同社が個人向けサービスの事業を始めたのは今から11年前のこと。特にITランドリーと呼ばれる、ポイントが貯まり、空き状況が確認できるコインランドリーの仕組みは「攻めのIT経営中小企業百選」にも選ばれるきっかけとなった。永遠に変わり続けるキーペックス、同社は挑戦と変化を繰り返しながら一歩一歩歴史を刻んで行く。
*Tokyo Disney Resort HPより
ウェルカムボードによるお出迎え
空き状況確認ができるITランドリー
「倉庫はショールーム」を心掛ける

「ワンチーム」であることは、人を思いやること

社長として大切にしている考え方を教えてください

「社員の声に耳を傾けること」です。実は、私が社長就任する数ヵ月前に全社員へアンケートを実施しました。それは、今後社長としてこの会社を引っ張って行くには、社員の声を大切にしたいと考えたからです。そのアンケートから、多くの意見に気づくことができ、私が社長として行うべきことも鮮明になりました。
今、目指していることは「自立自走集団になること」です。ただ、自立自走集団を目指すのではなく、社員を自分の家族と同様に愛し、常に応援し続けたいと思っています。そのためには、社長である私自身が「諦める」ことを絶対にしてはいけません。諦めず、みんなの背中を押し、一人ひとりが自立自走できる組織を目指したいですね。

社員の方に大切にしてほしい考え方を教えてください

「人と人として接すること」ですね。弊社が行っている手書きのお礼状や来社される方のウェルカムボードなど、お客様に感動を提供することを常に意識してほしいと思っています。実際に自分が他社を訪れた時にウェルカムボードが設置されていたのが嬉しくて、会社に戻って弊社でもすぐに実践しました。ウェルカムボードの他にも、来社された方を全社員が立って笑顔で迎えることや、配送先で重たい荷物は入口で受け渡すのではなく必要な場所までお持ちします。この先AIの時代になると言われていますが、相手の立場に立ち、実際にしてもらったら嬉しいことを実践し、「人と人とのつながり」で相手の心を動かしてもらいたいです。

キーペックスが求める人物像を教えてください

弊社が求めているのは、「頑張れる人」です。結果として、そういう人材が弊社を引っ張っていくと思っています。不器用であっても嘘をつかない人、完璧でなくとも常に頑張っている姿勢がある人。そして、お客様のことを思いやる心がある人。私を含め社員みんなが「あの人って一所懸命に頑張っているから、憎めないよね」と思える人を求めています。今できなくても良いんです。すぐにできなくても良いんです。たとえ、不器用でも誠実さと人間味を持ち合わせている人、我々社員が信用できる人であれば、弊社でその人の成長スピードに合わせて焦らず成長していけると信じています。そんな方に是非弊社へ入社していただきたいですね。

新卒1期生として若手社員が働きやすい環境づくりを

株式会社キーペックス 営業部 小山 有貴

若手社員の採用にも力を入れている同社は、求める人物像に「積学心」を掲げる。「積極的」「学ぶ姿勢」「感謝の心」を掛け合わせたこの言葉には、仕事を通じた「人としての成長」を大切にしてきた同社の思いが込められている。今回、取材にご対応いただいたのは新卒で入社をし7年目、営業部として活躍する小山さんだ。小山さんは、新卒採用1期生として「積学心」の姿勢を日々心掛けながら、新たに入社する若手社員の皆さんが長く働き続ける会社にするために奮闘している。若手社員が集まる同社は、どんな魅力に溢れているのだろうか。本インタビューを通じて紐解いていこう。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

印象的だった「世のため、人のために働く」という言葉

小山さんは元々、読書が好きなことから出版や印刷業界を志望していた。就職活動が進む中でキーペックスに出会い、「紙」を取り扱っている点で自身が目指していたものと通ずるものがあり応募に至ったと話す。IT化が進み、スマートフォンやパソコンの普及による文書のデータ化は増えているが、一方で紙の需要がゼロになることは当分考えられない。そして企業だけでなく、官公庁や学校、病院など様々な場所で紙は使用されている。このようなことから、小山さんは「様々な業種業態の人と関われるのではないか」と考え、入社を決意。 また、同社の説明会や選考で「人々は何のために働くのか。世のため、人のために働くのだ」と語る当時の社長であった現会長の考え方に強く惹かれたことが、同社への入社を大きく後押しした。

チームワームが可能にする「対応力」

「キーペックスに任せて良かった」、これは実際に小山さんがお客様からいただいた言葉だ。小山さんが担う「営業」の職種は、最もお客様との距離が近いからこそ、お客様のリアルな声が直接届く。「私個人を褒めていただくことはもちろんですが、やはり会社全体を褒めていただくことが嬉しいですね」と謙虚に語るには理由がある。1つの案件を進めるためには、営業だけでなく、配送、倉庫、事務など多くの社員が関わっている。例えば、顧客から支持されている同社の強みである「対応力」は会社全体の力がなければ実現不可能だ。依頼の翌日には集配送ができるスピード感、他社では断ってしまうような少量の案件でも対応する断らない姿勢などは、営業だけでは成しえないだろう。だからこそ、小山さんは「自分が関わった案件で会社が褒められることがやりがいですね」と笑顔を見せた。

長く働き続けられる環境づくり

「長く働いてもらえる環境づくりを率先して行いたい」、小山さんが自身の夢をそう答えるには理由がある。共に入社をした同僚や新卒入社の後輩が、数年前に退職をした。その際、離職が出ないようにするためには、もっと自分自身できることがあるのではないかと考えた小山さんは、「自分が新人だったときに先輩にしてもらいたかったことをしよう」と決意。仕事以外でコミュニケーションの場を作り、気軽に悩み相談ができる機会を設けた。また、日々の仕事の中でも「どうだった?」と声を掛けるなど若手社員が安心して楽しく働ける環境づくりを心掛けている。おかげで若手社員の離職は年々減少し、モチベーション高く働く社員が多い。「信頼される先輩になれたら良いですよね」と語る小山さんは、既に多くの後輩社員から慕われているに違いない。
千葉みなとにオフィスを構える
2018年4月、2名の新入社員が入社
ITの効果的活用が評価され、2017年受賞

一人ひとりの前向きな創意工夫が、ワンチームを創り出す

社内で浸透している考え方を教えてください

「ワンチーム」という言葉を大切にしています。その言葉は経営理念にもありますが、「みんなで1つのチームになり、楽しみながら物事に取り組もう」という考え方が根付いているように感じますね。例えば、定期的に「木鶏会」と呼ばれる、少人数のグループで、ある雑誌の感想を共有し合う勉強会が開催されます。毎回別の方の意見を聞くことができるので、コミュニケーションの機会になっているのはもちろん、「この人はこう考えているんだ」「年齢も性別も違うけど同じ考え方をしている!」といった気づきの場になっています。仕事の枠を超えて、人と人として「分かち合う機会」を設けていることが、「ワンチームづくり」に繋がっていますよね。

働く上で大切にしている考え方を教えてください

就職活動のときに当時の社長から聞いた「世のため、人のため」ということを大切にしていますね。営業をやる上で、ただ会社のサービスを売れば良いのではなくて、なるべくお客様の要望に応えられるように「できない」ではなく「どうしたらできるのか」を常に考えています。また、入社してから、初めてお会いした方に手書きのお礼状を送付することを続けています。会社や自分を覚えていただけるきっかけになりますし、一つひとつのご縁を大切にしながらお仕事をさせていただきたいと考えています。

就活生にメッセージをお願いします

ありきたりですが、「前向きに」という言葉を贈りたいです。仕事はもちろん、学生生活でも就職活動でもモチベーションに左右されてしまうことは少なからずあると思います。私自身、「モチベーション」は自分の心の在り方次第だと考えていて、物事をマイナスに捉えるとマイナス思考になりますし、ポジティブに捉えることができれば前を向けるのではないでしょうか。楽観的な考え方にはなりますが、自分の考え方次第で物事が進むとしたらポジティブに考えた方が良いですよね。皆さんも、壁にぶつかることや悩むことも前向きに捉えて、就職活動や日々の生活を思う存分楽しんでくださいね!

監修企業からのコメント

創業からお客様第一で今日まで続いているキーペックス。2017年4月より社長に就任した斎藤社長は、創業時からの想いを大切に、そしてより多くの人にキーペックスから幸せを届けられるようにと日々奮闘している。斎藤社長は、お客様のみならず全社員への愛も忘れない。取材をさせていただく中で、そんな熱い想いを持った齊藤社長に心を揺さぶられました。これからも私のようにキーペックスから心揺さぶられる人が増えていくに違いないと感じました。

掲載企業からのコメント

ご取材いただきありがとうございました。社長就任して1年半ほどのこの時期に取材をしていただいたことで、今後の展望について再確認することができました。これからも社員と一丸になって世のため、人のために尽くしていきます。

株式会社キーペックス
1984年 隅田倉庫運輸株式会社(千葉市中央区) 設立
1989年 矢街営業所(千葉県矢街市) 開設
        資本金を2,000万円に増資
1990年 つくば営業所(茨城県つくば市) 開設
1992年 社名を「株式会社キーペックス」へ変更
1999年 ISO14001(JIS Q 14001:1996)認証取得
        (2007年5月認証返上)
2002年 資本金を9,960万円に増資
2004年 矢街営業所第二倉庫(千葉県山武市) 開設
2006年 「情報番人ウェブサービス」 開始
        「ISMS Ver2.0」および「ISO/IEC 27001:2005」認証取得
        「ISMS(JIS Q 27001:2006)」認証取得
2007年 つくば営業所第二倉庫(茨城県つくば市) 開設
        「ISMS(JIS Q 27001:2006)」
        つくば営業所第二倉庫の拡大認証取得
        キーペックス トランクルーム 都賀店
        洗い屋本舗 西都賀店 オープン
2008年 キーペックス トランクルーム 王子台店
        洗い屋本舗 臼井王子店 オープン
2009年 経営革新企画 承認
        「JSMS(JIS Q 27001:2006)」認証更新
2010年 第14回千葉県ベンチャー企業「優秀社長賞」受賞
        キーペックス トランクルーム 若松店 オープン
2011年 つくばセンター事務所機能移転(常総市)
2012年 「ISMS(JIS Q 27001:2006)」認証更新
2014年 キーペックス トランクルーム 旭町店 オープン
2015年 ISMS登録認証更新 新しい登録証を掲載
2017年 PMS認証 プライバシーマーク付与業者となる
        中小企業庁認定「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選ばれる
        4月1日をもち、齊藤進が代表取締役社長へ就任
        経済産業認定「攻めのIT経営中小企業百選」に選ばれる
2018年 代表取締役会長 齊藤宏が春の叙勲で「旭日単光章」を受賞
創業年(設立年) 1984年
事業内容 保管業務 配送業務 書類保管関連サービス (書類溶解処理サービス、文書保存箱の販売、書類電子化サービス)
所在地 千葉県千葉市中央区中央港2-4-4
資本金 9,960万円
従業員数 74名(正社員55名)
会社URL

株式会社キーペックス