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日本緑茶センター株式会社

世界中の茶・薬草・塩・油等の輸入・製造・卸業務全般を48年間運営

日本緑茶センター株式会社 代表取締役会長 北島勇

日本緑茶センター株式会社 代表取締役会長 北島勇
全世界が注目する中、アポロ11月号が月面着陸を果たし、『これは小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ』という言葉が、世界に響き渡った1969年。ある一人の男も、大きな飛躍への一歩を踏み出すこととなった。日本緑茶センター株式会社、代表取締役会長、北島勇氏だ。同社の理念は、世界のお茶の普及を通して、日本茶、日本文化の素晴らしさを伝えること。そのための取り組みの一環として、北島会長はその辣腕で130年以上もの歴史を誇る世界有数のハーブティーブランド、『ポンパドール』の商品の輸入を日本で初めて行った。これにより北島会長は当時の日本に無かった『ハーブティー』を日本に広めたのだ。またマテ茶協会や中国茶普及協会など、複数の協会を立ち上げ、会長も歴任するなど世界のお茶の普及に尽力してきた。北島会長が行った先駆的活動は数知れない。同社社長をご子息の北島大太郎氏に引き継がれた今もなお、挑戦の歩みは続いている。自社事業を『天命』と捉える北島会長。その歩みを伝えたい。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

最高の品質を届けるために、ありとあらゆる取り組みを

最高の品質を提供し続けるために、様々な取り組みを全社をあげて行う、これが日本緑茶センターの特徴だと言える。現在、殆どの社員が中途入社の社員であり、前職は、アパレル、食品、不動産と様々だが、最高の品質の商品をお客様へ届けたいという想いは、全社員に共通のものだ。また、同社は世界中の高い品質の商品を扱っているため、その品質を、その品質のままに消費者に届けたいという想いがある。そこで、同社では、商品の品質を最高の水準に保つため、お茶の一大生産地である静岡の異物選別の技術を用いて、ふるい選別、金属検出、目視など複数の過程を繰り返し踏んで選別を行い、日々品質の保持に努力を惜しまない。また、自社ブランド「ティーブティック」「茶語(ちゃゆう」などの開発や様々な取り組みを行い業域を広げてきた同社。OEMや他社のプライベートブランドの開発も進め、企画からパッケージ加工、出荷まで請負が可能となっている。 常にどのような依頼が来ても、高い品質で商品を提供する、それが日本緑茶センター株式会社だ。

独自の事業モデルを武器に、業界全体を味方につける

輸出入、製造、卸、販売の全てを一気通貫で行い、かつ本来商売敵で在った同業他社を商売味方としてしまう。これが日本緑茶センターの独自性だ。 一般的な中小企業は、商社機能のみ、メーカー機能のみと単一で事業を行う場合が多い。だが、それではすぐに大企業に模倣され、市場を取られると北島会長は考え、46年前にこの一気通貫の事業モデルを作り上げた。だが、それでも不十分と考えた北島会長は、お茶・ハーブ業界そのものを自ら作り上げ、協会も複数立ち上げながら、同業の中小企業を味方につけることで、他の追随を許さない体制を確立した。 北島会長は、『パイオニアとして事業を始めたら、自分たちだけではなく、皆で作ろうという精神であるべきだ』と豪語する。北島会長に言わせると、同業他社は商売敵ではなく商売味方なのである。製造から販売まで全ての分野において味方がいるので、他社からもピンポイントで協力してもらうことが可能となっており、相乗効果を生む協力関係となっている。『商社、メーカー、問屋、小売全てを自社で展開し、かつ業界全体を味方につけて戦うので、大企業でも簡単に当社の事業領域には踏み込めません』と北島会長は揚々と語る。

原料の生産体制を確立し、更なる理想の追求へ

『当社が唯一確立し切れていない領域があります。それは農業、つまり原料に関わる領域です』と北島会長は語る。川上、川中、川下全てを網羅する独自のビジネスモデルを確立した同社。原料の生産体制が確立すれば、本当の意味で一気通貫型の企業へと躍進する。 この展望は、北島会長の代で成し得ることは叶わなかったが、北島会長に代わり、北島社長がこの領域に挑戦している。現在、北島社長はミャンマーやベトナムなど東南アジアとアフリカを中心に世界を股にかけ、活動を進めている。同社にはベトナムからも既に現地での生産の打診が来ているという。原料の生産が可能となることで、今まで以上に品質にこだわることができる。また、同社は、東南アジアに多数存在する無農薬の土地を活用し、無農薬製品を製造・販売していく考えだ。『この展望を実現するために、まずは農業法人を買い取り、ミャンマー、ベトナムに進出していく考えです』と語る北島会長の目はますます輝く。
世界のお茶を扱う企業として始まった
世界のお茶を扱う企業として始まった
最高の品質にするため徹底した管理
最高の品質にするため徹底した管理
日本に、世界に発信し続ける
日本に、世界に発信し続ける

お茶・ハーブ業界のパイオニアとして、世のため人のために事業を発展させる

創業時の想いを教えてください

私が事業を始めた理由は、日本のお茶の素晴らしさを日本国内は勿論、世界に伝えたかったからです。私は和三盆や落雁などのいわゆる干菓子メーカーの社長の息子として生まれたのですが、大学生の時に父が急死し、会社も親戚に乗っ取られてしまいました。この出来事が、『ならば干菓子のお供であるお茶で事業を興そう』と考えるきっかけになりました。しかし、当時の日本はコーラとコーヒーが爆発的な勢いで浸透しており、日本茶だけでは対抗できないと考えました。そこで、世界中のお茶を取り扱い、その中で日本茶、日本文化の素晴らしさを知ってもらおうと、当社の事業を始めたのです。この当時の想いを忘れずに走り続けてきたからこそ、今の当社があると考えています。事業の目的を見失わずに、進み続けることが大切です。当社はこれからも世界に誇れる日本茶とその背景にある日本の文化の素晴らしさを世界に伝えます。

北島会長が一番印象に残っている商品は何でしょうか

やはり、お茶・ハーブ業界のパイオニアとしての当社の立場を確立してくれたポンパドールのハーブティーですね。私達がハーブティーを輸入し始めた1969年は、ハーブティーはもちろん、ハーブという言葉そのものが殆ど知られていませんでした。漢方のハブ茶や蛇のハブと間違えられた程です。当時、ハーブティーを広げるために活動しておりましたが、ハーブという言葉を使ってしまうと、薬品規制の対象になる可能性があると考えました。そこで、名前を『フラワーティー』と名付け、商品のコンセプトを『花を飲む』、『花のようにキレイに』として、若い女性をターゲットに商品を打ち出しました。このマーケティングが功を奏して、大手の百貨店や有名雑貨店などの紅茶売り場に取り上げられ、大ヒット商品となり、当社の事業が軌道に乗ったのです。今でも当時のハーブティーへの想いは忘れられないです。今後も日本におけるお茶・ハーブのパイオニアとして、市場に価値を創造し続けます。

北島会長の働く上での信条を教えてください

世のため、人のために働くということですね。事業とは自分たちのためだけでなく、関わるすべての人々が幸せになるものでなければならないと考えます。例えば、現在当社が力を入れている商品にアルガンオイルという商品があります。美容、健康に非常に効果のあるこの商品は、1990年にモロッコ王国から輸入を始めた商品です。この商品によってモロッコの文化をより身近に感じてもらえるのは勿論ですが、アルガンオイルを製造することで、現地の女性たちに仕事を提供することができています。またオイルの原料となるアルガンの樹は、7年間水分が無くても生育することが可能で、深刻な砂漠化が進むサハラ砂漠に植えることで、砂漠の緑化を促進させることができます。このようにアルガンオイルは製造、輸入、販売を通して、環境問題とモロッコの労働問題の解決に貢献できます。これは一つの例ではありますが、当社の事業と社会貢献は一体なのです。今後も事業を通して、世のため、人のためにこの身を捧げ続けます。
日本緑茶センター株式会社  商品部 次長 瀬田裕士

当社の事業を通して、 日本茶と日本文化の素晴らしさを伝えたい

日本緑茶センター株式会社  商品部 次長 瀬田裕士

現在、商品部の次長として、仕入れ・製造の管理統括を行っている瀬田さん。日本緑茶センターの自然由来の商品に惹かれて転職を決意した瀬田さんは、同社の商品を通して、世界のお茶と世界のお茶文化の価値を世界に提供するために、日々努力を続けている。日本緑茶センターの社員は、生産者と同時に消費者でもある。生産者として『お客様のニーズは何だろう』と考える努力を惜しまず、消費者として、『こんなものがあったら生活がもっと豊かになる』ということを考え続け、世の中に同社の商品を提案し続ける。その想いを瀬田さんもまた持っており、今後はより多くの世界の商品も取り上げ、世界の文化を広げるために、全霊を捧げる所存である。今回は、その瀬田さんにお話を伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

きっかけは塩 自然食品の可能性を見出す

『この商品を自分が売りたい!』 店頭で、日本緑茶センターの商品を手に取った瞬間、瀬田さんの感情は高ぶった。その商品は、アメリカから同社が30年以上輸入・販売をしているクレイジーソルトという商品である。この商品は化学調味料を一切使わず、岩塩、ハーブ、スパイスという自然素材のみで作られている調味料である。瀬田さんは、『自然素材のみでここまで美味しい商品が作れるのか!』と感動を覚えた。当時、瀬田さんは、食品は日常生活に欠かせないものであると考えていたことと、瀬田さん自身が食をこよなく愛していたという背景から食品メーカーに勤務していたが、クレイジーソルトを見つけ、味を確かめた時、日本緑茶センターの食に対する非常に高いこだわりを感じ、同社の商品を今まで以上に世の中に広め、日本の食に貢献するために18年前に転職を決意した。『”日本緑茶センター”という名前ですが、きっかけは塩でしたね』と瀬田さんは笑いながら当時を振り返る。

『誰も知らない』から、『誰もが知る』商品を造れる喜び

『世界のお茶の素晴らしさを伝えるために、当社の高い品質を誇る商品を今まで以上に世界に発信したいです』と瀬田さんは夢を語る。同社には、世界的には認知されてはいないが、世界に出るべき素晴らしい商品がまだまだ数多く存在する。瀬田さんは、同社の日本原産の商品は勿論、各国の様々な産地の商品を今以上に多くの人々に提供して、お客様に価値を感じてもらい、同社の商品を通して、日本と世界をもっと繋げていきたいと考えている。スイートサクラティー、きのこ茶、たんぽぽの根っこ茶など同社には膨大な種類の商品が存在する。これらの商品の価値を世界のお客様に伝え、日本緑茶センターの商品の素晴らしさ、ひいては日本文化の素晴らしさを世界に感じてもらいたいと、瀬田さんはその強い想いを語る。『会長の北島は世界のお茶と世界のお茶文化の素晴らしさを伝えるためにこの会社を興しました。今後も会長の精神を受け継ぎ、様々な商品の素晴らしさを発信し続けるために事業に力を注ぎます。これが、我々社員の使命(ミッション)です』 使命(ミッション)と夢を胸に抱き、瀬田さんは今日も励み続ける。

日本茶、日本文化の素晴らしさを世界に伝えたい

『世界のお茶の素晴らしさを伝えるために、当社の高い品質を誇る商品を今まで以上に世界に発信したいです』と瀬田さんは夢を語る。同社には、世界的には認知されてはいないが、世界に出るべき素晴らしい商品がまだまだ数多く存在する。瀬田さんは、同社の日本原産の商品は勿論、各国の様々な産地の商品を今以上に多くの人々に提供して、お客様に価値を感じてもらい、同社の商品を通して、日本と世界をもっと繋げていきたいと考えている。スイートサクラティー、きのこ茶、たんぽぽの根っこ茶など同社には膨大な種類の商品が存在する。これらの商品の価値を世界のお客様に伝え、日本緑茶センターの商品の素晴らしさ、ひいては日本文化の素晴らしさを世界に感じてもらいたいと、瀬田さんはその強い想いを語る。『会長の北島は世界のお茶と世界のお茶文化の素晴らしさを伝えるためにこの会社を興しました。今後も会長の精神を受け継ぎ、様々な商品の素晴らしさを発信し続けるために事業に力を注ぎます。これが、我々社員の使命(ミッション)です』 使命(ミッション)と夢を胸に抱き、瀬田さんは今日も励み続ける。
瀬田さんの心を動かした クレイジーソルト
瀬田さんの心を動かした クレイジーソルト
事業を通して世界の文化を繋げる
事業を通して世界の文化を繋げる
世に知られていない商品を市場へ
世に知られていない商品を市場へ

日本の、世界の商品を、当社を通して知ってもらいたい

日本緑茶センターでの仕事の醍醐味は何ですか

世の中に無い新しい市場を作り上げるという点です。アルガンオイルの事例も当てはまりますが、北島会長は創業当時からハーブ市場を始め、様々な新しい市場を創り上げてきました。今もなお、その動きは続いています。一例として、当社の商品にカフェインの入っていないお茶、デカフェシリーズがあります。数年前、妊婦の方や夜働く女性が増えてきている中で、お客様から『夜も楽しめるお茶が欲しい』という声が挙がっていました。当時、コーヒーしかり、お茶にもカフェインが入っているのが当たり前でしたが、お客様のニーズに応えるため、当時は無かったカフェインが入っていないお茶、デカフェを開発したのです。このように同社が市場を創ることは数多くあります。世の中に無かった市場を創り上げ、その市場が広がっていくことを見れるのは非常に面白いですね。

貴社の世界へのネットワークはどの様にして広がってきたのですか

北島会長と北島社長の絶え間ない努力により広がっています。当社のネットワークの土台は、長年、北島会長と北島社長が世界中を飛び回り築き上げてきたものです。また、様々な歴史的背景や信頼があり、広がっていくケースもあります。例えば、当社のアルガンオイルはモロッコ王国から仕入れている商品です。もともとモロッコ王国と当社はバラとスペアミントの輸入で繋がりがあり、当社のことを高く評価していただいていたので、『アルガンオイルも扱って欲しい』と新たな商品も任せていただけました。これも全ては、会長と社長が文字通り東奔西走してきた結果なのです。そして、現在の仕入先はアジア、ヨーロッパ、南米と数多く広がっています。今後も長年の結晶である同社のネットワークを大事にして、私達社員も世界を股にかけて活動し、更なる拡大を目指します。

今後の商品販売において強化する点を教えてください

世界の商品の更なる打ち出しです。世界には未だ世に知られていない素晴らしい商品が数多くあります。今後は、そういった各国の商品を世界に発信していく活動を強化していきたいと考えています。 アルガンオイルの様に、世間に全く知られていないものを、誰もが知っている状態にするという事例を沢山作っていきたいです。そのためには多くの世界の商品の情報が必要ですが、当社には多くの人間が世界を飛び回り築き上げてきたネットワークから、膨大な商品の情報が日々入ってきます。その中から、各国の魅力的な商品を時代時代に合わせて提案し、今までに無い新しい価値を当社が提供し続けたいと考えております。

監修企業からのコメント

監修企業

北島会長からお話を伺いましたが、ここでは語り尽くせない程の様々な社会貢献のお話、業界を創ってきたお話をお聴きしました。北島会長のお話からは、本気で事業を通して、世界に貢献したい!という想いが強く伝わってきました。この北島会長のイズムが、ご子息の北島社長をはじめ、瀬田さんや社員の皆さんに働くエネルギーを与えているのだと思います。日本人の誇りを持って、世界の商品と向き合う。日本緑茶センターは本当の意味でのグローバル企業なのです。

掲載企業からのコメント

全ては世のため人のため。この信条を忘れずに、事業を続けていきます。努力の継続を怠った時点で企業は終わってしまいます。これからも努力の手を緩めること無く、当社にしか提供できない価値を市場に提供し続けます。

掲載企業
日本緑茶センター株式会社
1969年 「日本緑茶振興センター」を東京都世田谷区北沢で開業
       テーカンネ社のハーブティーブランド、
       『ポンパドール』商品輸入開始
1980年 アメリカのブランド『ジェーン』からクレイジーソルト輸入開始
      「日本緑茶センター株式会社」へ社名変更
1982年 日本初のハーブ&ティー専門店「ティーブティック青山」
       港区青山にオープン
1984年 日本ハーブ協会連絡協議会発足
1986年 日本マテ茶協会の設立に参画、事務局を設置
1990年 モロッコ王室から、アルガンオイルを輸入開始
2001年 日本中国茶普及協会設立 北島勇が同協会会長就任
2009年 創立40周年
2013年 ホールディングカンパニー、G北島株式会社を設立
2014年 北島勇、同社代表取締役会長に就任
       北島大太郎、同社代表取締役社長に就任
創業年(設立年) 1969年
事業内容 ・世界のティー&ハーブ、スパイス、塩、油、穀類の輸出入 ・関連商品の企画開発、製造、卸、販売 ・茶器、ティーアクセサリー等の輸出入、企画開発 ・OEMの企画開発、ショップ展開、カルチャーセミナーの開催
所在地 東京都渋谷区桜丘町24-4 東武富士ビル
資本金 6,000万円
従業員数 125名(2020年3月末現在)
会社URL

日本緑茶センター株式会社