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山西水産株式会社

山西水産株式会社 取締役 山西伸典

"ふぐと言えば下関”。ふぐを語るのに欠かせない存在である、山口県下関。今回取材させていただいたのは、そんな山口県下関でふぐの加工、販売を140年以上行っている山西水産株式会社だ。1879年に創業し、地元下関でふぐを販売し続けてきた同社。最近ではインターネット通販での販売や、ふぐ以外の商品開発などと多角的に事業展開をしている。現社長のご子息である山西取締役は、地元下関と同社の発展に向けて様々な挑戦をし続けている。山西取締役は、ふぐYouTuberとしての活動や学生との交流活動など、ふぐの販売以外でも積極的に活動している。取材では、そんな山西取締役の原動力は何なのか、今後何を目指していくのか明らかにしていく。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

代々受け継がれる、ふぐと地元下関への想い

山西水産は、下関のふぐ事業を創業から約140年にも渡って行ってきた。ふぐの卸売りと下請けをメインに、地元下関に根差した経営スタイルを貫いている。事業の始まりは山西取締役の祖父の時代に遡る。当初は運搬のみを行っていたが、次第に販売も始めた。販売している商品は、ふぐ以外にもあんこうや鯛など様々だ。しかし、創業から変わらず8割はふぐの販売をしており、軸がブレることはない。その想いも叶ってか、約7年前にはふぐだけを競る南風泊市場から直接ふぐを買う権利を得た。想いが形になり、運搬から販売、そして仕入れへと、ふぐを扱う領域もますます広がっている。また、ふぐに対する想いと共に、地元のお客様への想いも変わらない。地元下関のためにという信念を引継ぎ、地域に根差した経営スタイルを貫いてきている。都内に積極的に展開して、売上の向上を目指すよりも、地元の企業を応援することに力を注いでいきたいと語ってくれた。創業以来の、ふぐと地元下関への想いを受け継ぐ山西取締役。彼を中心に今後も同社は下関を盛り上げて行ってくれるのだろう。

顔が見える販売者~ふぐYouTuberとしての取り組み

「下関ふぐ屋やまちゃん」山西取締役にはこんな異名もある。山西取締役は現在、同社の仕事を行いながらふぐYouTuberとして活動している。始めたきっかけは「顔が見えるふぐの販売者」を意識したことから。他に多くのふぐ屋がある中で、顔が見えることで安心に繋がると山西取締役は考える。実際にYouTubeのコンテンツを覗いてみたが、初心者でもわかるふぐの捌き方や美味しい食べ方など、ふぐの魅力にそそられて、思わず山西水産の商品サイトに飛んでしまった。また、ふぐに限らず地元企業とのコラボなど、下関の魅力をより多くの人に届けられるような企画を幅広く行っている。そしてYouTubeに限らず、各種SNSも精力的に活用することによって、知名度は上昇している。地元に貢献するYouTuberがいるお店。多くあるふぐ屋の中で、これから山西水産が選ばれる理由になっていくことだろう。

山西水産だけではなく、地元下関をもっと盛り上げていきたい

山西水産だけではなく、地元下関をもっと盛り上げていきたいと山西取締役は熱く語ってくれた。これは創業から約140年、下関のふぐを世に出し続けてきた先代の想いを受け継いでいるからだ。‟下関のふぐを、そして山西水産をもっと世に出していきたい”という想いを胸に、ECサイトでの販売や各種SNSを進めてきた山西取締役。今後も様々な取り組みに挑戦していきたいと語ってくれたが、他の企業や経営者との協力も視野に入れ、できることを増やしていきたいと教えてくれた。さらに、山西取締役がやっていきたいことはふぐの販売だけではない。地元企業を応援するために、新しく下関にできた企業に対して取材をし、世間に周知していきたいと語ってくれた。本業もありながら、地元企業の発展にも力を入れている。地元下関に対して強い熱意を持った山西取締役、これからも地元下関を盛り上げていってくれるに違いない。
登録者数800名を誇る
YouTubeチャンネル
イベントにも積極的に参加する
山西取締役
地元の新聞に掲載された
下関ふくミーティングの様子

山西水産そして下関の発展のために、どんどん挑戦していきたい

下関ふく次世代ミーティングついて教えてください

「下関ふく次世代ミーティング」は、下関のふぐ業界を担う若手経営者で立ち上げた団体なんです。下関の名物である「ふぐ食」を守り、日本に留まらず世界にも広げていこうと、日々活動しています。参加はふぐ業者に留まらず料亭などにも参加してもらってます。イベントではふぐ商品の情報発信や情報交換、ふぐの試食もおこなってるんですよ。どうしてもふぐって高価なイメージがありますよね、特に若者には手が出しづらいと思うので、まずはふぐを食べてもらって、魅力を知ってもらえたらと思っています。最近はコロナでイベントができていなかったのですが、落ち着いたので、積極的にイベントを開催していきたいと思っています。是非皆さん参加していただけたら嬉しいです。

今後目指す、山西取締役の立ち位置について教えてください

業界でも、下関でも、良い意味で目立っていける存在になりたいです。YouTuberをやっていることもあって街で話しかけられることもあるんですが、地元で知られる存在になれているのはすごく嬉しいなと思っています。なので、今後も良い意味で地元で目立っていきたいです。昔は地元で子供会やお祭りが開催されていたんですけど、沢山の人が集まっていましたね。その時の体験が本当に楽しくて、私自身の手で地元下関を盛り上げていきたいという原体験になっていると思います。我々の世代がやらないとなくなっていってしまうと思いますので、下関を盛り上げるためにも率先して取り組んでいきたいと思っています。

山西取締役の直近のやりたいことを教えてください

今改めて始めていきたいと思っているのが、学生との交流の場をつくることです。ちょうど来月、大学生と社会人の交流会を開くんですけど、定期的に開催していきたいと思っています。学生との繋がりをつくった上で、下関を盛り上げるための取り組みを色々やっていきたいです。コロナ前は大学の学園祭実行委員会とも繋がりがあったんですけど、コロナでその繋がりもなかなか希薄になってしまいましたね。もう一度繋がりをつくり直そうということで、一発目の取り組みになるのでとても楽しみです。また、その次は地元のメディア化に挑戦したいです。ハードルは高いと思っていますが、やりたいことが沢山あるので頑張っていきたいと思います。

代々続いてきた家業を、
今度は自分の手で支えていきたい

山西水産株式会社 課長 山西隆司

山西課長は2018年3月に入社。現常務のご子息にあたる山西課長は、前職では県外で福祉系の相談役を務めていたが、5年前に地元下関に戻った。一からのスタートだったが、去年ふぐ処理師免許を取得し、商品の製造と出荷をメインに山西水産の発展に向けて邁進し続けている。「代々続いてきた家業を、山西取締役と支えていきたい」「下関のふぐというブランドを、自分がやっているということに誇りを持っている」と語ってくれた山西課長。そんな伝統ある山西水産と商品のふぐに、誇りとプライドを持ち大切にする山西課長。ふぐの魅力と山西水産や山口県下関のこれから先の未来に向けた思いについて伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

幼いころから見ていた親の働く姿、今後は自らが支えていきたい

入社する5年前まで県外で全くの別業種で働いていた山西課長。下関に戻り山西水産に入社した理由は、身内でずっとやってきた家業を今度は自分が支えていきたいという、家業に対する熱い想いがあった。前職である福祉の仕事をしている中で、親のありがたみを感じたと話してくれた山西課長。親の元で暮らすのが一番良いと、地元下関に戻り一から生活をスタートする決心をした。せっかく下関に帰ってくるのであれば、家業を支えていきたいという想いで同社に入社。他の仕事に就くという選択肢も考えたものの、幼い頃から父である現常務が同社で働く姿を見ており、「帰ってくるのであれば、山西取締役と共に会社を支えていきたい」「父がやってきた会社を受け継いでいきたい」という想いを抱いたと話してくれた。下関に戻ってきてから早5年、全く別業種からの挑戦ではあったが、昨年ふぐ処理師免許を取得。次期社長である山西取締役と共に、日々山西水産の発展に向けて努力を重ねている。

下関のふぐを扱えるということに関しての誇りとやりがい

仕事のやりがいは、「下関のふぐ」という誰もが耳にしたことがあるブランド商品をつくれることだと山西課長は教えてくれた。それは、下関のふぐの持つ歴史とそのブランド力にある。明治時代に山口県で最初に「ふぐ食」の解禁が行われてから、ふぐを語るのに欠かせない下関。それ以来、下関も観光のメイン商材としてふぐを全面的に押し出している。下関のふぐは、下関の文化的価値を有するブランドである。同社は長年に渡ってそんな「ふぐ食」の歴史の一端を支えてきた。そんな下関のふぐをより多くの人に食べてもらおうと、山西課長は昨年ふぐ処理師免許を取得し、日々山西水産の商品をつくりあげている。世間から求め続けられる商品を世に出せる仕事に、誇りとやりがいを持って山西課長は日々ふぐを捌いていく。下関のふぐというブランドに誇りを持って、これからも下関のふぐを世に出し続ける。

下関のきれいな浜辺を活かした経営も視野に入れていきたい

今後の夢について、新たな事業展開を考えていきたいと山西取締役は語ってくれた。その理由は、思わず見惚れてしまうような下関のきれいな浜辺にある。「年末の繁忙期は帰宅が遅くなるけれど、そんな状況からでも浜辺から見える景色はとてもきれいで、海に沈む夕日を見て思わずうっとりしてしまう」と、山西課長は下関の浜辺の魅力を存分に語ってくれた。そんな魅力的な景色が見られる浜辺を、十分に活かしきれていないのではないかと感じている山西課長。これからはそれらを活かして、対面でのふぐ販売なども視野に入れていきたいと語ってくれた。下関のきれいな浜辺を見ながらふぐを食べる姿を想像すると、思わずよだれがでそうになる。山西水産は現在、通販事業など様々なことに挑戦している。魅力的な商品は地元下関に留まらず、全国の消費者から支持を集めている。山西水産の今後の事業展開に、大いに期待していきたい。
加工前の、採れたての
ふぐの写真
新鮮なふぐを競りで
落とす様子
山西水産の目玉品である
とらふぐ鍋、刺身セット

魅力的なこの業界をもっと盛り上げていきたい

業界をどのようにしていきたいか教えてください

色んな人と協力しながら、この業界をもっと盛り上げていきたいですね。去年ふぐ処理師免許を取得したんですけど、なんとその時小学生も受験していたみたいなんですよ。山口県で小学生が受験するのは初とのことで、こんな意欲的な子供がいるんだとびっくりしました。将来は料理人を目指して、ふぐ処理師免許の取得に向けて前向きに頑張っているそうです。この話を聞いて自分も負けていられない、もっと頑張っていきたいと感じましたね。この小学生のチャレンジ精神で、下関の人たちもパワーをもらったと思います。このような意欲的な若者の手も借りなら、今後もこの業界を盛り上げていきたいと思います。

山西水産で扱っているふぐの魅力を教えてください

商品としての幅が広いことが、山西水産のふぐの最大の魅力です。例えばふぐのつみれを販売していますが、同じような商品を取り扱っている会社は少ないのではないでしょうか。ふぐと言えば皆さん何を思い浮かべますか?飲食店で出される刺身や鍋などを皆さん想像すると思います。しかし、山西水産ではふぐの唐揚げ、つみれ、炊き込みご飯など幅広い商品を扱っていることが強みかと思います。特にふぐの炊き込みご飯は人気商品ですが、これもレシピから考案しました。今後も幅広い商品を展開していくために、新しい商品をどうやってつくっていくか、従業員やパートの意見も聞きながら考えていきたいと思っています。

山西取締役の印象を教えてください

まさに、この会社、業界の希望の星という印象です。山西取締役は、ふぐの販売だけでなく、YouTubeやネットショッピングなど、自分も知らないことを多岐に渡って取り組んでいます。率直に、とてもすごいと思います。山西取締役は年齢こそ私の2つ上ですが、この仕事の歴でいうと倍くらいあります。私がこの仕事を始めてから、山西取締役の様々なことに果敢に挑戦する姿を見て、会社を引っ張っていく存在としてとても頼もしいです。自分自身も、今後はもっと山西取締役を支えていく存在になっていきたいと思っています。会社の今後についても、雑談の中でよく話しています。これからもお互いに協力し合って、よりお客様に喜んでいただけるような商品を提供していけるように頑張っていきたいと思います。

監修企業からのコメント

この度は取材させていただき誠にありがとうございました。フグ商品の製造販売だけでなく、ふぐYouTuberとしての活動や若者に向けたイベント開催など、老舗企業ながら様々なことに取り組む姿にとても感銘を受けました。自社だけでなく、下関を盛り上げるために挑戦し続ける山西水産様の今後に期待して参ります。

掲載企業からのコメント

この度は取材していただきありがとうございました。取材を通して改めて今後山西水産の事業拡大や、下関の発展に向けての取り組みを考え、とてもワクワクしました。ネット通販だけでなく、YouTubeやinstagramなどSNSにも注力しているので注目して頂きたいです。これからも様々なことに挑戦していくので、よろしくお願いいたします!

山西水産株式会社
1879年 山口県下関市で創業
1949年 山西水産株式会社を設立
創業年(設立年) 1979年8月
事業内容 フグを始めとした海産物の加工、販売

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所在地 〒759‐6613 山口県下関市安岡駅前2丁目3-9
電話:083-258-0032 
資本金 1500万円
従業員数 18名
会社URL

山西水産株式会社