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三栄造園株式会社

三栄造園株式会社 代表取締役会長 藤倉 幸彦

三栄造園株式会社は打合せ・設計・施工・アフターフォローまで自社で行うことができる一貫対応を強みとした外構工事を行っている会社である。外構工事とは建物の外で行われる敷地内の工事のことで、同社は外から見た雰囲気をとても大切にしている。そこには、藤倉会長の芸術に対するこだわりがあるのだ。創業時はわずか3人の社員から歩み出し、50年以上の歴史を紡いできた同社、「地域に必要とされる会社」を追求し続け、他とは違う外構工事の世界を創り上げてきた藤倉会長に話を伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

没頭する個性的な社員の集まり

「個性的な社員が集まってるんですよ」と語った。「音楽家や芸術家、彫刻家、漫才師、役者、ドラマーも6人くらいいますね」と続けた藤倉会長。三栄造園には、何かに没頭している個性的な社員が集まっているのだ。なぜそのような個性的な社員が集まっているのか、そこには藤倉会長の思いがある。趣味に没頭できる人はそれにより感性が磨かれ、趣味発表の場を通じて相手を喜ばせる力が育まれる。この「感性」と「喜ばせる力」は同社が仕事で大切にしている「豊かな感性をもとに、お客様を感動させる」とリンクする。そのため趣味の時間を大切にしてほしいという強い思いがあり、何かに没頭している個性的な社員が集まるのだ。趣味の時間を大切にするために同社では「カレンダーの希望日に事前に名前を書けば自由に休むことができる」というユニークな取り組みもある。個性的な社員が創り出す外構工事で、これからも同社はお客様の感動を生み出していくのだろう。

高いレベルでの自社設計施工

同社の独自性は「自社設計施工によるお客様に感動を与える外構工事」にある。同社が手掛ける外構工事では、お客様の要望を聞き、図面を作成し、お客様が求める以上のものを提供し、アフターフォローにも対応している。「図面以上のことをやればお客様が満足し、自然に『ありがとう』という言葉をいただける」と藤倉会長は語っていた。大手では難しいことも、三栄造園では可能だ。何故なのか、それはそれぞれの分野に強みを持つ社員がいることが関係している。同社は外構と造園に分かれており、それぞれに強みを持つ社員がいる。例えば、体力に自信のある社員、木の剪定が得意な社員、芸術的な庭を設計することが得意な社員などそれぞれが光る能力を持っている。個が強みを持っているからこそ自社設計施工を行うことができ、自社設計施工だからこそ最適なプランの提案、スピーディな対応、想像以上の価値提供ができるのだ。これからも個の強みを生かし、より地域に求められる会社として発展していく姿が目に浮かぶ。

今の社員が次世代の三栄造園を創っていく

50年以上という長い間を一代で走り続けてきた藤倉会長。造園業から始まり、90年代には造園業の特色を生かした外構工事を始めた。地域に愛されている今日の三栄造園を創り上げるまで、全てが順風満帆というわけではなかっただろう。これまで走り続けてきた藤倉会長が次世代の三栄造園について思うことを語ってくれた。「これからの三栄造園に大切なことは、私がいかに口出しをしないかということ」。これまで築き上げてきた基盤をもとに、より地域に愛される会社を社員に創ってほしいということだ。例えば、事務所移転に関することなどは藤倉会長も関わっているが、実務的なことは自分以外で回るようにしているとのこと。一代で50年という長い歴史を創り上げてきた会社は、これからも地域に愛され、世田谷を代表する会社へとさらに成長していくだろう。
趣味の社交ダンス
趣のある外観
計算しつくされた芸術性を感じる庭

「誠実」を何よりも大切にしているからここまで来た

趣味は何ですか?

社交ダンス、絵画を見たり買ったりすること、神社や寺をめぐること、ゴルフと様々な趣味があります。趣味の時間は大切にしていますね。人間的に豊かになれる時間だと思っていますから。そしてそれが仕事にも生かされていると感じています。三栄造園の外構工事は、アイデアが重要な仕事です。そしてそのアイデアは外からの刺激で磨かれると私は考えています。寺や神社に行くと、緑がきれいだったり見たこともない銅像があったりと新しい発見があります。絵画を見ると、普通は思いつかないような色使いに気付くことができるのです。こうした趣味から得ることのできる感性が、日々のアイデアにつながってきているのだと思っています。

これまで様々な不況を乗り越えることができたのはなぜだと思いますか?

私の経験から言うと、やはり日頃の行いだと思います。行うべき仕事を行うのは普通ですよね。でも、頼まれてはいないけどやってもらったら嬉しい、という仕事にこそ価値があると思うのです。相手を喜ばせるために何ができるのだろう、それを考えることで信頼を獲得することができ、その信頼が結果的により大きな仕事につながったこともあります。自分の仕事ではなくても、相手が何をしたら嬉しいのか考えて行動した結果が自分に返ってきたと思っています。一つひとつの日頃の行いで積み上げてきた信頼があったからこそ、時代や環境の変化にも対応できるのだと思います。

仕事を行う上で大切にしている考え方を教えてください

「真面目に一生懸命やること」が大切だと思います。ありがとうと言われる仕事は、実は誰にでもできる仕事ではないと思っているのです。誰かが見ていなくても一生懸命、真面目に仕事を行っている人は、誰でも頼りにしたいと思うし、信頼されると思いますね。例え大人数の中の一人だったとしても真面目に一生懸命やっている人は目につくと思います。反対に、ありがとうと言われない仕事は儲からないと思っています。必要とされていない、誰でもできる仕事なのですから。ですので、仕事を行う上で、誰も見ていなかったとしても真面目に一生懸命仕事をすることを大切にしています。

さらなる木のスペシャリストに

三栄造園株式会社 兒島高志

今回インタビューしたのは入社31年目の兒島さん。兒島さんは同社で木の剪定を行っている「木のスペシャリスト」として活躍している。「生き物」である木への愛情が深く、どうすれば弱った木が元気になるのか、元気に育つためにはどのような環境が良いのか考えながら仕事を行っている。また、31年の大ベテランとして、後輩に分かりやすく指導もしている。三栄造園の頼れる大ベテランに、仕事のやりがいや夢などご自身の考えを伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

こんな仕事だと思わなかった「知れば知るほど面白い」

平成元年に三栄造園に入社した兒島さん。仕事に対する誇りを強く持っており「30年以上経つ今でも日々たくさんのことを新たに学んでいます。自分の持っている技術をもっと高めていきたいと思っています」と語っている。そのような兒島さんだが、入社する前は具体的な仕事内容について知らずに入社を決めたという。「花などの植物を扱ったファンタジーな仕事だろうな」という思いからスタートしたのだ。花や木には興味がなかった兒島さんが仕事内容に興味を持ちだしたのは、会社の先輩たちがきっかけだという。親しみやすく、魅力的な先輩たちから一つひとつ丁寧に仕事を教えてもらうことで少しずつ興味が生まれ、自ら庭園を見に行き研究すると仕事について学ぶことがどんどん楽しくなっていったという。学ぶことに終わりはなく、30年以上経った今でも入社当時の「学ぶこと」に対する情熱が燃え続けている。

「木がどのように育っていくのかとても楽しみ」

「自分が携わった木が元気に育っていくのを見ると、とてもやりがいを感じます」と兒島さんは語った。植物は生き物であり、完全にマニュアルにすることはできない。その木の特性と、様々な外部要因が混じり合い育っていく。その中で元気に育つようにと考え、工夫した木が毎年元気に育っていく姿を見ることがやりがいになるのだ。兒島さんが学校の改修工事に携わった際、20メートルの高さのけやきを移植するために、根っこの大部分を切らなければならないという仕事があった。木が弱ってしまうのではないかと思うほどに切らざるを得なかった。不安は残ったが、兒島さんは「木が枯れないように」と木の高さを調整し、木を元気にするために様々な工夫を凝らした。その結果、毎年想像以上に元気に育っていく姿を見せてくれているという。「木に元気になってほしい」という兒島さんの思いが技術力を最大限に引きだし、良い結果を生み出したのだ。

自分の武器を増やし、そして会社のレベルを維持していきたい

「自分の武器をもっと増やしていきたい」それが兒島さんが今目指していることだ。自分の成長が何よりも大切だと兒島さんは思っている。どのような木でも元気にする「木のスペシャリスト」になるためには、新たな技術を取得し、膨大に存在する知識を日々得続けることが必要だ。高い技術力を持っている兒島さんでさえも、まだまだ学ぶべきことがたくさんあるとのこと。植物についてより学ぶことで、結果、お客様のニーズに応えた感動にもつながるのだ。さらに兒島さんは続ける。「木についてはずっと勉強し、自分をより高めていきたい」。自ら勉強することもそうだが、例え社内で後輩と木についての意見が割れたとしても必ずしっかりと意見を聞き入れることを徹底しているとのこと。少しでも学びを多く取り入れようと意識しているのだ。同社で木のスペシャリストになるために、兒島さんは成長を続けていく。
植木工事風景
世田谷のエクステリアルーム
和を基調とした外観

植物を愛する考え方、そして姿勢

三栄造園の好きなところを教えてください

三栄造園で働いている社員全員が、毎日元気な笑顔でいることが好きなところです。私たちの仕事は、高い木に登ったり力仕事を行ったり、大変な仕事ももちろんあります。それでも顔を合わせるときは笑顔で、お互い気を遣い「お疲れさま」と元気な顔で言い合えることはとても特別なことだと感じます。このような社内の雰囲気は、仕事、プライベートともに社員の自由を尊重してくれているからだと思います。仕事面では、自分の技術を高めていきたいという社員がそれを実行できる環境があります。プライベート面では、自分が休みたい日を自分で設定できるため、大切にしている趣味に没頭することができます。お互いが尊重し合う社員と自由な社風が、社員を毎日元気にさせているのかもしれません。

三栄造園で働く上で兒島さんが大切にしている考え方は何ですか?

自分たちが扱っているのは生き物だということを忘れてはいけない、ということです。そのことを常に考えているかそうでないかによって、仕事の行い方、植物の扱い方が変わってくると思っています。私は木を扱っていますが「生き物」だという思いがあるので、「どうしたら元気に育ってくれるかな」と考えます。また、木のことを思い他の職人にも「この方法が良かったよ」と教え合うこともするようになるのだと思います。その考えを自分の後輩にも伝えていきたいと思ってます。

兒島さんから見た藤倉会長を教えてください

周りに信頼される人だと思います。社長がいたからこそこうやって仕事ができると思っています。マイナスなことでもプラスにしてしまうんです。私たちは外構工事を行っている会社なのでダンプカーを所有しているんですが、音が大きいので近所から何度もクレームをもらったことがあるんです。普通はそこで謝るだけだと思うんですよ。でも藤倉会長は近所の雪かきやごみ拾い、朝の挨拶を積極的に行って、苦情どころか周りの信頼を得ることができたんですよね。そういった誠実で真面目な部分が本当にすごいと思います。

監修企業からのコメント

普段なかなか話を聞くことができない外構工事。
打ち合わせからアフターフォローまでお客様の要望に応えるために自社での一貫体制を整えている三栄造園。代表の藤倉会長からは、情熱的に詳細なお話を伺うことができました。一言一言に力を感じる言葉からは、人の心を動かす何かがあると感じました。
貴重なご機会、ありがとうございました。

掲載企業からのコメント

この度はご取材の機会をいただき、ありがとうございました。独自性で取り上げていただいた自社設計施工は、お客様あって生まれたものです。
これからもお客様に感動を届けられる仕事を続けていきたいと思います。

三栄造園株式会社
創業年(設立年) 1968年1月(1975年6月)
事業内容 エクステリア・造園工事の設計・施工・管理・リフォーム
所在地 〒156-0043 東京都世田谷区松原1-2-9
資本金 2000万円
従業員数 36名
会社URL

三栄造園株式会社