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アイメックス株式会社

チームアイメックスとして無限の可能性に挑戦する

アイメックス株式会社 代表取締役社長 五十嵐 康雄

ものづくりの業界において、粉体の微細化技術は、日本が得意とする高度なナノテク分野に大きく貢献している。アイメックスは、独自の粉砕技術をもとに、粉体をナノレベルまで微細化することができる、”ビーズミル”を、業界のリーディングカンパニーとして製造開発してきた。2016年に同社の代表取締役社長へ就任した五十嵐社長は、"アイメックス"という社名に込められた「可能性に向かい、積極的に挑戦する姿勢」をさらに浸透させつつ、メーカー企業として技術開発力の向上を図ることで、同社をさらに成長させようと改革に取り組んでいる。今回は、そんな五十嵐社長にアイメックスの魅力について伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

社名に込められた想い Techno Frontier Spirits

ActiveのA、旧社名である「五十嵐機械製造」のI、MEそして無限の可能性を意味するX。この3つを掛け合わせ生まれたのが、AIMEX、すなわち「アイメックス」という社名だ。「アクティブに挑戦する社風でありたいです。その姿勢を、Techno Frontier Spiritsと表明し、2016年の標語でも〝挑″の一文字を掲げています」と五十嵐社長は語る。その姿勢は同社の仕事ぶりの随所に現れている。例えば、アイメックスの社員は、お客様から頂いた要望に対して、それがどんな要望であっても、初めから「できません」とは言わない。「個々の社員がお客様の希望する仕様に合わせて試行錯誤して、『こう対応しました!』と報告してくれるんです」と五十嵐社長も嬉しそうに語る。さらには、今の製品ラインナップにないようなものでも、技術開発会議にて社員が積極的にアイデアを発案し、お客様の要望に応える製品を開発している。可能性に向かい、積極的に挑戦するという文化が、常日頃のお客様への対応から製品開発まで、同社の力の源になっている。

顧客の要望を実現する"ハード×ソフトのカスタマイズ体制"

ものづくりの多くは、粉体の微細加工技術が大きく関わっているー。素材を細かくする加工を行うための機械"ビーズミル"を製造している同社は、ものづくりの上流工程を担う機器メーカーである。ものづくりにおける素材加工は、ほんの小さな差で最終的な品質や性能が大きく異なってしまうことも少なくない。だからこそ、微細な粒子を生み出す機械メーカーに対する顧客の要望は、実に細やかだ。同社の武器は何十年も築き上げてきたビーズミルの製造技術というハード面の強さと、可能な顧客の細やかなニーズに応えるフットワークの軽さというソフト面の両面の強さを生かして、顧客の求める品質を生み出すビーズミルを製造できるということ。他社がラインナップを標準化するなかで、あくまで顧客の声に寄り添い、顧客ごとにカスタマイズされたビーズミルをつくりあげるアイメックスの姿勢を体感した顧客からは「アイメックスはこんな仕様にも応えてくれるんだ」という喜びの声が常に絶えない。

メーカー企業として 技術開発力の底上げを

五十嵐社長は、同社がメーカー企業であることから、技術開発力の底上げを図っていくことが最優先であると考えている。中でも、現在注力しているのは技術開発ノウハウを社内で蓄積する仕組みの整備だ。「お客様から頂いた、貴重なご意見を、機械の改善に反映させるのはもちろんの事、そのプロセスを、未来へ蓄積していく事が重要であると考えています」五十嵐社長はこの取組みの背景をこう語る。持ち前の挑戦心で日々新たなイノベーションが起こっている同社だが、そのイノベーションの過程を記録としてより明確に残していくことで、次のイノベーションへのヒントとなるのだ。例えば、クレームが発生したら、チャレンジカードという用紙に、クレーム発生の事実を記し、機械をどんな意図をもって改善したのかに至るまで、詳細に記録する。進化のスピードが速い現代社会で、それよりもさらに先行して新しい機械や技術を開発し、育てていくために、これからも五十嵐社長の挑戦は続く。
ナノ分散ビーズミル AM-1L
ベルト式引取機 EBD-700
「AIMEX」に込められた思い

五十嵐社長が語る、大切にしている考え方・取組み

―社内で大切にしている考え方について教えてください

"おもてなしの心"を非常に大切にしています。ある大手企業のお客様との仕事で、最後に「納入仕様書」という機械の取扱説明書をお渡しするのですが、それを見たお客様から「納入仕様書の仕上がりが丁寧で素晴らしい。表には出ないところまで心配りを感じられて感激した」とお褒めの言葉を頂きました。それを作ったのは、入社5年目の若手でしたが、「いかにお客様に分かりやすく機械を使っていただけるか」という観点から納入仕様書を作成した結果、お客様の評価を勝ち得ることができました。つまり、大切なことは、「人と人との信頼関係」です。相手のことを考えて仕事をすることができれば、社内、社外関わらず、必ず良い仕事につながります。

―これから力を入れていきたい取組みについて教えてください

今後は売れる仕組みを重点的につくっていかなければならないと考えています。その一例が、ホームページですね。弊社のような、一般の方の目には余り触れることのない機械をつくるメーカーは、あまりホームページには力を入れていない傾向があるということに気づきました。だからこそ、我々はそこを投資していかなければいけないな、と考えました。実際にホームページを大幅にリニューアルしたところ、問い合わせのお客様が急増しました。ですが、ホームページはあくまで1つの手段でしかありません。どう弊社を知ってもらい、お客様のニーズを捉えるかを常に考えて、アイメックスが成長するための戦略を今後も打ち出していきます。

―五十嵐社長が社長として大切にしている取組みについて教えてください

お客様第一主義はもちろんの事、社員の皆様が、働きやすい環境を作ることが、私の役目だと思います。私一人が猛烈にがんばっても、所詮1人のパワーです。社員全員の力を思う存分発揮できる環境づくりこそが、チーム力向上につながるものと確認しております。社員一人一人が、積極的に挑戦していく姿勢を、「Techno Frontier Spirits」と表明し、日本のものづくりがより一層世界に貢献できるように、努力を継続し、発展していきます。

自分自身の手で、新しい機械を開発したい

アイメックス株式会社 研究開発センター 村松 卓也

日々進化するものづくりを、湿式粉砕・分散装置"ビーズミル"の開発製造を通じて下支えする同社は、顧客の望む製品づくりを叶え続けるため、研究開発センターという少数精鋭の研究開発チームを組織し、研究開発に取り組んでいる。そんな社の重要機関に1年目ながら抜擢されたのが、村松さんだ。経験不足を言い訳にせず、とにかくまずは発言することが大切と語る村松さんは、まさに同社の挑戦する姿勢を持ち合わせている、同社の期待のホープだ。将来的には、お客様に実際に使っていただけるような機械を、自ら設計・開発し、世に送り出したいという夢を持って仕事に励んでいる村松さん。そんな村松さんに、同社の魅力や村松さん自身の想いについて伺った。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

あらゆる粉体の可能性に挑戦できる環境

大学でスラリーの研究をしていた村松さん。研究の中で、スラリー、粉体の面白さに取りつかれた村松さんは、就職後も粉体の研究に関わる仕事がしたいと決意したのだが、インクのメーカー、セラミックのメーカーといった企業では、扱うことのできる粉体はインクやセラミックなど特定の種類に限られてしまう。せっかくやるなら、様々な素材の粉体に関わり、色々なチャレンジをさせてもらえる環境で働きたいという想いが村松さんにはあった。そんな中で、「運命を感じました」と村松さんが語るように、自身の大学の研究室で使っていたビーズミルをつくっていた同社こそ、村松さんの想いを実現できる環境が同社にあることを知った。同社であれば、セラミックスの粉体やインク、カーボンナノファイバといった多様な素材を扱える。さらには、やる気さえあれば、1年目ながら製品開発の重要な会議にも出席させてもらえる。まさに、理想の環境で粉体へ向き合っている村松さん。期待のホープとして突き進んでいる村松さんの今後の活躍に注目である。

1年目から研究開発に携わる 新商品開発へのチャレンジ

「1年目から研究開発に携わることができていることに、大きなやりがいを感じています」研究開発センターの所属人数は5人という少数精鋭の体制であり、一人ひとりの働きがチームの結果を大きく左右する。「右往左往していますが、喋らなければ会議にいても仕方ないので、思い付きでも発言することを心掛けています」と語る村松さんはその責任を十分に感じ取り、研究開発に臨んでいる。もちろん、上手くいかずに試行錯誤したり、喧々諤々と議論したりすることもあるが、村松さんはその苦労も含めて面白さを感じているという。現在開発に取り掛かっている新商品は、夏にいよいよ試作品ができあがる予定で、「いち早く新商品を完成させて、開発の成果が結実する瞬間を自分の目で見たいです」と松村さんは新商品への期待を隠し切れない。早期から研究開発に携わりたい、新しいチャレンジを積極的にしたいと考える人にとって、イキイキと働くことのできる環境が同社にはあるのだろう。

自分自身の手で、新しい機械を開発したい

「いつか、自分自身の手で新しい機械を開発したいです」と村松さんは自らの将来に目を輝かせて語る。新しい機械を自らの手で生み出すことは、メーカー企業で働く技術者なら誰でも持つ夢の1つだろう。幸いにして同社には「やる気があればチャンスを与える」という考え方があり、1年目から技術開発会議に参加することができている村松さんは、自身の夢の実現に真っすぐ進むことができている。とはいえ、村松さんはまだ入社したばかりの1年目。「今はとにかく知識と経験を自分の中に蓄積して、自分が新たなアイディアを考えられるだけの土壌をつくりたいんです」と村松さんは語る。とにかく手を実際に動かして、色々な機械と触れ合い、さらには、お客様が実際に粉砕したいものを希望の通りに粉砕できるか確かめる”来社テスト”を村松さんが担当することで、様々な試料を扱い、かつお客様のニーズを把握するという経験を積んでいきたいと村松さんは語る。壮大な夢を実現するため、日々地道な努力を惜しまない村松さん。彼の夢が現実になる日は、そう遠くはないだろう。
チームAIMEXのメンバーたち
墨田区にある本社
埼玉県の草加工場

新入社員だからこその目線で語る、アイメックスの魅力

―アイメックスに入社した後の一番の驚きを教えてください

社長と、私を含めた社員が毎日のように話すことができることですね。大学時代の先輩からは、「社長と話せるのは面接くらいだよ」とすら聞かされていたので、アイメックスに入社して、そのギャップに大変驚きました。五十嵐社長は、私のような新入社員に対しても、頻繁に声をかけてくださりますし、「お客様から仕様に関してこういう問い合わせがあったんだけど、どうしたら良いと思う?」と製品に関する意見も求めてくださることもあります。私はまだ知識も経験も未熟なのですが、五十嵐社長はそんなことは関係なく、私の考えも真摯に聞いてくださるので、とても嬉しく感じますね。

―アイメックスの好きなところを教えてください

私が好きなのは、社内の雰囲気ですね。とにかくアットホームで、居心地が良いのがアイメックスの特徴です。入社した当初は大変緊張していたのですが、実際に入社してみると、厳しくも優しい先輩方が迎えてくださって、不安な気持ちが解きほぐされる思いでした。他にも、会社としては朝に出社して皆でラジオ体操をしたり、他部署の方、さらには社長との距離感がとても近かったり、そういう、会社が1つの大きな家族でいるような、温かい雰囲気が大好きです。私もこれから、アイメックスのアットホームな文化を醸成する一員として、会社に貢献していきたいです。

―新入社員ながら研究開発会議に参加しての感想はいかがでしょうか

4月一杯は研修に参加させていただいて、5月に部署へ配属されたのですが、同時にいきなり研究開発の会議に自分も出させていただけることになりました。そういう場では、新人は発言しにくかったりして、参加しているだけという状況になりがちかと思いますが、「設計図の一部が空欄になっています。各自、自由な発想で書いてみて、お互いに発表し合いましょう」と上司がワークシートをつくってきてくださったり、色々と工夫してくださっているので、私のような新入社員でも、会議で意見を発信することができています。今回の会議の目的や順序を事前に設計したり、皆が発言しやすい環境づくりなど、早く上司のように会議を取りまとめることができるようになりたいですね。

監修企業からのコメント

監修企業

今回取材したアイメックスは、ビーズミルの草分け的存在の企業です。ビーズミルとは、物体をナノレベルにまで細かくすることのできる機械です。この機械によって作られる粒子は、私たちが普段から利用している様々な製品に使われているそうです。ビーズミルメーカー日本一に向けて邁進する同社の未来に目が離せません。

掲載企業からのコメント

社長に就任してから、初めてこのような形で取材を受けました。ここから、チームアイメックスとして全社で挑戦の歴史を刻んで行きます。この記事を読んで、私の想い
を社外、社内の方問わず、感じていただけたら幸いです。

アイメックス株式会社
1950年  五十嵐機械製作所として創業
1960年 五十嵐機械製造株式会社に改組
1990年 現社名アイメックス株式会社となる
2004年 ISO9001(品質マネジメントシステム規格)取得
創業年(設立年) 1950年
事業内容 微粉砕機、分散機(ビーズミル)の設計、開発、製造、販売、及び湿式粉砕の受託加工 押し出し成型付帯設備の設計、開発、製造、販売 3本ロールミルの設計、開発、製造、販売
所在地 東京都墨田区押上1丁目38番地4号
資本金 4,500万円
従業員数 47名(2020年1月1日現在)
会社URL

アイメックス株式会社