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株式会社レバーン

同じ向きを見据えて語り合う仲間と歩みたい

株式会社レバーン 代表取締役社長 匹田 進

株式会社レバーン 代表取締役社長 匹田 進
港区南麻布に創業45年を迎える、広告、コピーライティングなどを手がけるプロフェッショナル集団がいる。株式会社レバーンだ。幅広い広告制作、グラフィックデザイン、建物の外観CGや敷地配置図、概念図、室内ショットイラストなどの事業を展開。45年という歴史の中で培われたノウハウを駆使し、水彩からCGまであらゆるオリジナルイラストに対応し、お客様に価値を提供し続けている。また、レバーンでは仕事に取り組む「真摯な姿勢」というものは、時代が変わろうとも変えてはいけないものだと考えている。個人の能力は勿論、社会人としての人格を重要視しているので、人格が備わったスタッフが働いていると自負している。今回、レバーンの創業者であり、代表取締役社長の匹田進社長と、現在は、社長業の大部分を担っている匹田絵人副社長にレバーンの歴史、会社に対する想いを伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

お互いを尊重し、尊敬し合うこと

レバーンの社風はお互いを尊敬し合い、認め合うことが原点にある。 匹田社長は、相手を尊敬しながら付き合うことで、長く良好な人間関係を育んできた。レバーンに長い付き合いがあるクライアントが多数いるのも、この一例である。また、匹田社長は自分より優れている部分がある人に対して、惜しみ無い賞賛を贈る。この相手を尊敬するという考え方がレバーン全体に浸透しているので、レバーンは人間関係が長く続く。レバーンでは、定期的に本社の会議室で行われるパーティーがあり、そのパーティーに辞めて何年も経つ社員がレバーンのOGOBとして参加することもある。これも、レバーンのお互いを尊重、尊敬し合う社風によって生まれた人間関係だと言える。 この社風により生まれる社員間の人間関係、結束力がレバーンの社員全体に相乗効果をもたらしており、レバーンが高い品質を保てている要因だ。『事業は人なり』と言うが、レバーンはそれを体現している企業だと言えるだろう。

クリエイティブ業の原点と最新技術の融合

クリエイティブ業の原点にあるアナログの要素、職人、専門家の技術と感性、これを最新の技術と組み合わせているところにレバーンの強みがある。デジタル技術やソフトの正確さ、効率の良さに頼った作品は確かに正確にしっかりと仕上がる。しかし、正確に描いたもの全てに対して、人が感動するかと言うと、そうではない。強調、色の調整、陰影など、良い意味で誇張して描くという【表現】の部分が必要であり、人の手、アナログの部分が加わった、血の通った作品こそ、人を感動させるとレバーンは考えている。実際に、不動産会社のお客様からマンションの売れ行きを上げるために、イラストでメインビジュアルの製作をしたいという依頼があった際に、そのマンションを正確に描くのではなく、夕焼けの背景にして、よりドラマチックに演出して描きあげたことで、評判が良くなったという事例もある。どちらか片方ではなく、アナログとデジタルの絶妙な融合により、レバーンはお客様に価値を提供している。

楽しみながら、誇りを感じながら仕事をする少鋭精鋭のプロ集団

常に進化し続ける少数精鋭のプロ集団、これがレバーンの今後の展望である。レバーンは仕事を楽しみ、やりがい、誇りを感じながら、自分達の強みを生かし、様々な技術を新たに取り入れて、前に進み続ける。『進化し続けたから生き残った。社長が流れをよく見ていたからだろう』と匹田副社長は語る。時代に柔軟に対応し、絵だけではなく、 CGも取り入れ、グラフィックデザインだけでなく、Webのデザインにも進出するなどして、徐々に人材を増やしながら発展してきた。今後もいたずらに大規模な会社にすることはせず、少数精鋭で着実に進化していくという方針を打ち出している。45年という歴史の中で築いてきた信頼と基盤を軸に、仲間達と自分達らしく仕事をしていく考えは世代を越えて一貫している。『良いコンテンツを作って、それがヒットすれば、後からお金はついてくる。意味があるものを追いかけて仕事をしていき、着実に進化したい』と匹田副社長は語る。
風通しの良い環境
風通しの良い環境
社内でのパーティーも
社内でのパーティーも
日々、技術の向上の為勉強
日々、技術の向上の為勉強

真摯な姿勢で仕事と仲間に向きあい、働くことで生きる楽しさを感じたい

過去の仕事の中で、印象に残っていることはありますか

匹田(社)『会社が伸び始めたきっかけになった、当時国内最大手のダイビングメーカーのカタログ作成ですね。当社でダイビング用マスクをデザインして大当たりしたことも印象に残っています。どちらの時もそうですが、仕事を取りに行く時は、自分の作品に誇りを持って提案していましたし、1つの提案をしに、大阪まで社員と車で作品を持ち込みに行ったこともありました。他にも技術の高い人がたくさんいる中で、当時仕事をいただけたのは、こういった仕事への熱意のおかげだと感じています。とにかく絵が好きだったので、仕事が無い時でも辛いと感じたことは無かったです。絵やデザインと真摯に向き合ってきたから、今の私達があると考えています。今後も熱意を持って、真摯に仕事と向き合う姿勢は大事にしていきたいです』

社長にとって、社員の方々はどのような存在ですか

匹田(社)『唯一無二の仲間達ですね。社員との仲は良いですし、人に恵まれているなと感じています。彼らと遊んでいる時は楽しくて仕方がないですね。私の場合、釣りとバイクがコミュニケーションツールとなっていました。仕事が終わってすぐに、社員と一緒に新潟まで釣りに行くこともありましたし、仕事で辛いことがあっても、仕事が終わった後に、皆で釣りに行って楽しみ、また仕事に励んできました。今は若い世代は各々楽しんでいる部分もありますが、社員同士がお互いの趣味を認めて、褒め合う文化があるので、仲が良いですね。新しく入った人も早い段階で溶け込めていると思います。今後も社員と、仕事でも仕事の外でも苦楽を共にしていきたいと考えています』

経営者としての信念をお聞かせ下さい

匹田(社)『生きる楽しさを大事にしてきたいです。働いているからこそ、生きる楽しさを感じますし、こういった楽しさが当社でも続けば良いと考えています。生きる楽しさを忘れてしまったら、何百人いる大企業であっても組織は崩れると考えています。働くことこそ生きる楽しさであり、働いていくという道の先にこそ、自由や幸福があると信じています』 匹田(副)『しっかり仕事の意味を感じながら働くことです。クリエイターという人種が多いからということもありますが、社員が楽しく、自らの仕事に誇りを持って、より自由に、自然体で仕事ができる環境を作れるような経営をしていきたいと考えています。社長の、レバーンのDNAを引き継ぎながら経営をしていきます』
株式会社レバーン クリエイティブ部 部長  渡辺 哲也

仕事に誇りを持ち、助け合う企業であれ

株式会社レバーン クリエイティブ部 部長  渡辺 哲也

レバーン社員を代表して話してもらったのは、クリエイティブ部部長の渡辺哲也氏だ。 現在ディレクターとコピーライターとして活躍する渡辺氏だが、現場だけでなく、次世代の育成、会社全体の有り様にまで日々考えを巡らせている。以前は大手不動産会社に勤めていたが、レバーンと出会い、広告業界に飛び込んだ。 現在は20年以上勤続する社員として、会社を牽引する立場にある。レバーンの社員は社員同士を非常に大切にしているが、渡辺氏も勿論例外ではなく、第一線で活躍しながら常に仲間のことを考えている。今回は、そんな渡辺氏に、今後の会社と自分について語ってもらった。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

広告への思い~匹田社長との巡り合わせ

『匹田社長がいらっしゃらなかったら、今ここにはいないですね』と渡辺氏。 渡辺氏の就職活動はバブル期。渡辺氏も例外なく恩恵を受け、内定を複数所持しており、最終的に、一部上場の大手不動産会社に就職した。その後、もともと広告をやってみたいという想いがあったため、5年目に転職を決意。コピーライターの養成所に通い、アルバイトでもいいから就職したいと、転職活動を続ける中で、レバーンと出会った。応募の際、電話を取ったのが偶然にも匹田社長であり、会社に呼ばれ採用に至ることとなった。 『人事担当が電話に出ていたら、未経験者の採用は基本的にしないので、採用は無かったらしい』と渡辺氏は当時を振り返る。入社してから今日まで日々働く中で、レバーンがいかに自分に合っているかということを実感しながら、20年間働き、現在に至る。 レバーンのことを熟知する社員の1人である。

社員が楽しく健やかに働いている姿を見ること

『日々、レバーンの社員が実力を発揮して、会社が健やかに進んでいることがやりがいですね』と渡辺氏は笑いながら語る。 以前は目の前の仕事をとにかく追い続け、『良いものができた!』という作品の出来や達成感と、自分の書いたコピーで人が動くことがやりがいだったが、20年間働く中でやりがいに変化があり、今はやりがいのベクトルが自分ではなく、他の働いている社員に向いている。これには、東日本大震災の影響がある。 震災時は偶然にも社員の外出は1人だけで、被害自体は殆ど無かったが、辛そうにしている社員を見てきた。こういった背景があるために、会社全体が良い雰囲気で、各自が楽しみながら仕事をしている姿を見ることが、渡辺氏のやりがいとなっており、望んでいることである。 『社長も、社員も好きな仕事が出来て、やりがいを感じながら仕事をしている姿を見たいですし、そういった環境づくりをしたいです』

常に付加価値を提供できる企業であれ

渡辺氏は、『これから日本がより経済的に上向き、企業が広告に予算をかけていけるタイミングになった時に、しっかりクリエイターとしての価値を出せるようにしたい。』と熱を込める。現状、経済的にも厳しいため、新しいものを作ることはせず、今まで導入していたものを再利用するというクライアントもある。では、クライアントに言われるがままに、既存のものをミス無く作る作業をやっていれば良いのかと言うと、そうではない。既存のものを【再現】するのではなく、新しいものを【創造】することこそが、クリエイティブ業であり、クリエイターの本懐であると渡辺氏は考えている。創造する機会が減っていることは事実としてあるが、だからこそ、表現者としての基礎を大事にして、技術を身に付け続けることが、後の付加価値を生む結果となり、それが無ければ生き残れないとのことだ。また、若い世代にもこの付加価値の部分をしっかり身に付けてもらうことが必要であり、若い世代を育成しなければならないと渡辺氏は未来を描いている。
受け継がれる繊細な技術
受け継がれる繊細な技術
社内結婚も多い
社内結婚も多い
仕事の外でも全力投球
仕事の外でも全力投球

仲間を大事にしながら、先人の歴史を紡ぎたい

貴社の社風を表しているエピソードを教えて下さい

そうですね。社風の1つとして、社員同士の仲の良さがありますが、結婚があるとそれを感じることがありますね。社内結婚も、もう5組くらいはあるのですが、みんな伝統的に結婚祝いの創作物は力を入れていますね。副社長の結婚祝いの時は、一部の社員が某格闘漫画のコスプレをして祝ったりしていました。お祝いの準備の際は日曜日に出社して作業をし、通常の仕事よりも力を入れているのではないかと思う程に頑張ります。こういったことに対して力を入れることができるということは大事なことだと考えています。これは会社がうまくいっている証拠であり、社員同士が思い合っていないと、このようにはならないと考えるからです。社員の仲の良さ、連携の良さは、私達の仕事のクオリティに直結するので、今後も育んでいきたいです。

貴社の社員を一言で表すならば

『仲間を大切にする、助け合う社員』ですね。私自身、一時期レバーンを離れたことがあるのですが、会社に戻りたくなり、匹田社長に戻りたい旨を伝えた時も、匹田社長に快く受け入れていただきました。また、ある社員がやむなく早く帰らなければいけない時がありました。しかし、仕事柄夜が遅く、なかなか帰れなかった際に、チームで集まって話し合い、『協力して早く帰らせよう』ということになり、その社員を早く帰らせるように会社全体で計らったこともあったりと、常に助け合うことを意識しています。だからと言って、当社の社員はお互いに甘えることはせず、締める所は締めながら研鑽に努めています。私達の仕事は1人では完結できない仕事なので、協力し、助け合い、高め合うことは最も大切にしたい文化ですね。

人材の確保に向けての取り組みを教えて下さい

人を大事にしていて、優しくて当社に合いそうなタイプの人は、よく『レバーンの人みたいだね』という言い方をしているのですが、未来の『レバーンの人』となりそうな方を採用しなければならないので、採用は一大イベントです。上辺だけの付き合いをしたくないので、社員が一丸となって採用に当たります。採用は結婚みたいなものなので、時間をかけて行いますね。面接も4回程行い、参加できる社員全員と就職希望者とで包み隠さず2時間話し合う取り組みもしています。この考えは、人を大切にするという社長の想いが脈々と引き継がれているからだと思います。レバーンらしい人が今後も入って来て欲しいと考えています。

監修企業からのコメント

監修企業

45年という長い時間をレバーンに捧げてきた匹田社長のお話を伺い、物事を突き詰めてやってきた方の凄みに触れました。お話の中から本当に絵が好きだということが伝わり、またその考え、姿勢が社員の方々に浸透しているからこそ、第一線で活躍できているのだと感じました。また、匹田副社長のお話からは匹田社長のDNAを受け継ぎつつ、会社を進化させていきたいという強い想いを受け取り、大変刺激を受けました。プロとしての姿勢を貫き通す、そして仕事を楽しむ、これが仕事を続ける上で最も大切であると感じました。

掲載企業からのコメント

丁度45周年というタイミングで、このように弊社の歴史をお伝えしていただける機会をいただき感謝しております。弊社の今後の考えもしっかりとまとめていただきました。弊社の考えを読んでいただき、弊社に共感する方が1人でも多くいらっしゃれば幸いです。

掲載企業
株式会社レバーン
1970年 アートスタッフレバーン設立
1980年 有限会社アートスタッフレバーン設立
1985年 株式会社レバーン(名称変更)
2014年 一般社団法人キャラクターブランド・ライセンス協会入会
2015年 45周年を迎える
創業年(設立年) 1970年
事業内容 広告企画制作 グラフィックデザイン ホームページ制作 イラストレーション 3DCG
所在地 東京都港区南麻布4丁目11番地21 ラウンドクロス南麻布4階
資本金 1000万円
従業員数 31名
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