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ノアインドアステージ株式会社

「テニスといえばノアインドアステージ」と言われる企業に

ノアインドアステージ株式会社 代表取締役社長 大西 雅之

同社は1980年に創業し、37年目を迎える。関西を中心に全国25の事業所を展開し、インドアテニススクールとしては全国最大手の企業だ。創業期より同社を牽引してきた大西雅之社長は、従業員との対話を重視し、意見を吸い上げる中で「ノアイズム」と言われるイズムを確立。「ノアイズム」とは、「お客様感動・360度笑顔・学ぶ姿勢・チャレンジ精神・利他の心・チームワーク・現場主義」の7項目からなり、経営理念の「お客様に健康と感動を提供する」ための行動指針である。これにより、スタッフ同士の信頼とスタッフ一人ひとりの自発性を重視した人材育成を行ってきた。
今回の取材の中では、スタッフが自発的に育つ仕組みを作り上げた大西雅之社長に、人材育成の秘訣と個客感動を追求する原動力についてお話を伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

社員間の信頼関係が、自発的なチャレンジを生む

同社の社風、それは現場、責任者問わず、自発的なチャレンジが生まれることだ。
同社では、受け入れ、信頼、関心、という考え方を大切にしており、その考え方にのっとって、お互いがお互いを認め、相互に声を掛け合うということを徹底的に行動していった結果、社員同士がお互いに関心を持ち信頼しあう関係性が構築された。同社の社風は相互信頼をもとに醸成されたのである。
企業にとって理想的とも言える現在の社風を作り上げるまでには、大西社長の苦労の道のりがあった。以前は従業員を採用しても辞めてしまう、育成しても独立してしまうなどの経験をしてきた。
今では社員からの働きかけで、一年間の活動をお客様に伝えるニュースレターの作成や、お客様により楽しくスクールに通ってもらうための掲示物・広告物の作成など、入社年次や役職を問わず、社員一人ひとりのチャレンジが生まれている。
同社が培った、こうした風土が同社の成長、そして今まで以上の「お客様感動」を生み出す源泉となっているのだ。

「個客サービス」を重視し、お客様感動を追究し行動する

「個客サービス」を重視し、テニススクールでありながら、テニスを教えるだけにとどまらず、お客様一人ひとりが求めるおもてなしができることが同社の独自性だ。
同社が「個客サービス」に注力しているのは、サービスの質において、ホテルやレストランをライバルとし、「サービス業全体のトップを目指そう」という目標を掲げているためだ。
250名を超える社員が在籍する大所帯のテニススクールで、このような一人ひとりが高い意識を求められる文化風土をつくることはとても難しいことであるが、同社には、この意識を浸透させるための「ノアイズム」という考え方が「お客様感動・360度笑顔・学ぶ姿勢・チャレンジ精神・利他の心・チームワーク・現場主義」の7項目にまとめられ、それが評価制度の一部として運用されている。
その結果、お客様に感動を提供をしようとするスタッフの姿勢が評価され、経済産業省が主催する「おもてなし経営企業選」に選出されるなど、目覚ましい成果をあげているのだ。

「テニスといえばノアインドアステージ」と言われる企業に

「テニスといえばノア」と言われる企業を目指すと大西社長は言う。
2020年までに売上100億円という数値目標を足掛かりに、目指すは「テニスの総合デパート」だ。創業以来、主力事業であったインドアテニススクールを中核に据え、テニス業界全体への展開を着々と進めている。
インドアテニススクール事業では、初心者、中級者に加えて、将来プロを目指すジュニア向けのコースを新設したほか、国内トップクラスを目指す選手との契約や、テニスの国際大会にメインスポンサーとなるなど、テニス界への貢献と一般層への認知度向上を図っている。さらに、関西でコーチを養成する専門学校を作ろうと、通信高校と協力し指導者を育成するスキームを構築。幅広くテニス界に貢献し、テニス界を代表する企業になることを目指している。その思いの原点は「故郷にノアのサービスを拡げ、スポーツで恩返しがしたい」という社員の願いであると語る大西社長。この思いをもとに、同社はこれからも挑戦と飛躍を続けていくだろう。
マッチ製造の親会社「日東社」
常に携帯できる「ノアイズム」
個客サービスを重視したフロント

全国25事業所を運営し754人を育てた社長の人材育成への思い

―創業の経緯を教えてください

もともと親がマッチの木の軸を作る工場をやっていて、軸用の材木置き場を壊してテニスコートを作ったのが始まりでした。はじめは支配人を雇っていたのですが、支配人が辞めてしまい、他にやる人間がいないから、ということで、インストラクターとヘッドコーチを両方やることになりました。
当時はテニスコート10面で売上2200万円からのスタートでした。自分なりに何とかしないとという思いで頑張ったんですが、どうやっても売上4000万円までしかいかない。しかも雨が降ったらレッスンがなくなって売り上げが立たない、という状況だったので投資を行って、インドアの施設を作りました。それがうまくいって展開もできて、今年、売上が40億となりました。

―従業員を大切にしようと考えるようになったきっかけはなんですか

事業は順調でしたが、従業員の離職が続いていた時期がありました。コーチがいないとレッスンができないので、コーチの確保、定着は重要な課題でした。その中で、大規模な離反が起きたりして、当時は「なんで辞めんねん」と思っていました。なんとかしようと暗中模索してる中で、従業員に手紙を書いているという社長と出会いました。
自分も書こうと思ったんですが、自分は誕生日も知らない。現場の人間は面接したっきりで全然話してない。「これはまずいな」と思って、現場行って話しようと。それで現場に乗り込んでいって、準備一緒にしたりとか、順々に初めて、近づいていって話を聞くようになりました。数字のことも大事なんですけど、従業員のためになることをやっていこうという気持ちが出てきたんですね。

―御社が求めるのはどのような人物ですか

他人に貢献できる人、そして、その道で独立も含め成し遂げたい野望を持っている人が良いですね。あとは、親への感謝や、今まで育ててもらった人に感謝できるかどうか、今まで頑張った経験があるかどうかという点を重視しています。
自分自身は「やれ」と言われて始めた事業だったので、入ったときは全然野望なんてありませんでした。ですが、今の社員はすごいですよ。今の5年目くらいの社員が「従業員を幸せにしろ」なんて言っています。私からしたら「よく育ってるな」「みんな社長になれるな」って思っています。今は、会社として風土が良いので、入った時は「ちょっと不安だな」って人でも、周囲が直してくれます。良い環境の中で成長してもらえると思います。

お客様から感謝の言葉を頂けるコーチ育成を

ノアインドアステージ株式会社 武蔵浦和校 支配人 平沢 隼人

お客様が笑顔で心からテニスを楽しむことができる同社のテニススクール。実際に現場へ足を運んでみても、フロントスタッフからは気持ちの良い挨拶と積極的な対応を受けることができ、レッスン場からは絶えず楽しそうな声が聞こえてくる。その現場を支えるのは一人ひとりの前向きなフロントやコーチであり、メンバーをまとめあげる支配人だ。武蔵浦和校で支配人を務める平沢さんは、10年以上、別のテニススクールでもコーチとして活躍してきた他社を知る人材である。そんな平沢さんから見たノアインドアステージの魅力はどこにあるのか。そして、「自走型の育成」という平沢さんの育成方法とは。同社の魅力と、平沢さんのやりがい、夢に迫った。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

イキイキと働く社員に惹かれて "自律型人財"が集まる会社

同社とは異なるテニススクールへ就職し、12年間勤務した平沢さん。しかし、「自分の仕事だけは一生懸命頑張る」という、団結の少ない文化に違和感を覚え始めていたと言う。 そんな中、テニスコーチの講習会で同社の社員を見て「何であんなにあの会社の社員はイキイキとした顔をして働いているんだろう」と思わされ、結婚を節目に転職を考えていた平沢さんは同社の門を叩いたのだ。 同社へ入社し強く感じたことは、全員が自分のことだけではなく、周りの人を幸せにするためにどうすれば良いか考えて動くことができる"自律型人財"が多いこと。大西社長も心配な社員がいれば、「あいつは大丈夫なのか」とその上司へ連絡し末端まで関わろうとする。自分が悩んでいれば、直属の上司からも違うエリアの上司からも発破をかけられる。みんながお互いを気にかけ、励まし合って団結している。だから、イキイキ頑張ることができる。平沢さんが見つけた同社の秘密は、平沢さんにとっての大きな力になっている。

メンバーの成長が一番のやりがい 自走型の育成法

「やりがいは、メンバーの成長ですね」と笑顔で語る平沢さん。 その成長を支援することこそ上司の仕事であると考える平沢さんは、「上司の指示に従え」という命令型ではなく、「自分で考えさせる」自走型の育成を心がけているという。 その影には、前の職場での辛い経験があった。平沢さんの上司が命令型の指導法だったが、部下が育たず上司の指示待ち人間になった。その上司が職場を離れたとたん、統率をとることができなくなり、職場がめちゃくちゃになった。 自走型の育成法は、この武蔵浦和校でも存分に発揮されている。同校での経験が2年未満の若い人材で構成されたチームで、過去最高のお客様数を達成したのだ。平沢さんが他の事務所にも足を運ばなくてはならない中で、「私達がこの事務所を支えなければならない」とメンバーが奮闘してくれたのだ。 メンバーの育成に心血を注ぐ平沢さん。その自走型の育成を受けたメンバーが、また新たなメンバーを育成する日も近いだろう。

お客様から感謝の言葉を頂けるコーチ育成を

「1人でも多くのコーチが、お客様から感謝の言葉を頂けるようになってほしいですね」 平沢さん自身もお客様から頂ける「ありがとう」の感謝の言葉が原動力となり、コーチとしてお客様へテニスの楽しさを伝え続けてきた。そんなコーチが増えれば、より多くのお客様を幸せにすることだってできる。 だから、平沢さんは自身のレッスンノウハウをメンバーにどんどん伝えていきたいと語る。そのために平沢さんは「ノウハウの見える化」が必要だと考えている。「言葉よりも体で覚えろ」という風習が強く、マニュアルなどは嫌われる傾向に強いコーチ業界。確かに、マニュアルの枠にとらわれてはお客様に合わせたレッスンはできないが、柔軟なレッスンができるようになるための基礎を徹底的に身に付ける最初の土台となるものは必要だろうと平沢さんは考えているのだ。 まさに、「育成」への思いを強く持っている平沢さん。この業界の風習を壊し、イノベーションを起こすことができるのか、注目が集まる。
冷暖房完備のインドアコート
空気感を大切にするレッスン
全社員の集合写真

平沢さんが語る、前向きで温かな会社の魅力

―御社と他社を比較すると、御社のサービスの良さはどこだと思いますか

シンプルなのですが、職場でも笑顔なので、現場も笑顔になれることですね。事務所でもコートでも、私達の前向きな発言や笑顔の表情は変わりません。来館した時に、スタッフ同士の仲が悪いと連携が取れていなかったり、空気の悪さというのは伝わってしまうと思うんですね。お客様には直接見えていなくても、職場内での発言がプラスになると、レッスンの現場でも「こうしてください」「こうしないでください」という否定や押しつけではなく、お客様の楽しみ方を引き出すという発言や発想に変わっていくと私は考えています。フロントでも、カウンターに入って事務をするだけではなく、攻めの接客で自分からお客様にアプローチする姿勢は、職場内のそうした前向きさが出ているのだと思います。

―御社の特徴的な制度について教えてください

弊社には面白い仕組みや制度がたくさんあります。例えば、社長から従業員へ誕生日の手紙が届きます。また、年末年始などを使って両親に親孝行するという「親孝行手当て」や、地方から来ている方が役職が上がった時に両親へ「昇格しました」という挨拶をするための手当が3万円ほど出たりします。さらに「百回帳」というものがあり、何か周囲へ貢献するような良いことをすると1個ずつポイントを貰うことができて、100個貯まると、3万円の旅行代を頂くことができます。どれも、従業員が前向きに頑張ることができるように、そして従業員だけでなくて周囲の人を幸せにすることができるようにという考えで実施されています。

―これから入社してくるメンバーへ向けて、メッセージをお願いします

ノアインドアステージという会社は、自分が悩んでいる時に、みんなで見てくれているんですね。声をかけてくれたり、「どうやったら上手くできるようになるのか」と支えてくれる仲間がいるんです。「あなたはあなたで頑張っているから、もっとこうやって頑張ろうよ」という感じで励ましてくれるので、「自分のことを分かってくれてるな。じゃあ頑張ろう」という気持ちになるんです。
自分の居場所を見つけられる会社であり、自分のやりがいを感じられる会社であり、それを応援してくれる仲間がいっぱいいる会社なので、同じ志を持って働きたいなと思ってくださる方がいれば、絶対に入社をお勧めします。

監修企業からのコメント

大西社長は売上を上げたり利益を出すことはもちろんのこと、お客様が笑顔になれるように、従業員が生き生きと働くことができるように、イズムをとても大切にされていらっしゃることを、取材を通じて終始、感じました。だからこその、これまでの発展だと思いますし、これからもイズムのもとで一致団結した社員の方々と一緒に飛躍されていくのだろうと感じることができました。

掲載企業からのコメント

この度の取材を通じて、私達が大切にしているイズムをより多くの方々に知っていただき、弊社のサービスをご利用いただいたり、弊社で働いてみたいと感じる方が一人でも多く増えていただけたら幸いです。これからもよろしくお願い致します。

ノアインドアステージ株式会社
1980年 姫路テニスクラブ開業
1990年 屋外コート10面のうち3面を室内コートに改装
1994年 室内コート全面改装(ハードコートからカーペットコートに)
       室内コート1面増設
1998年 「ノアインドアステージ」へ名称変更
       西宮校(室内コート4面)オープン
      加古川校(室内コート4面・屋外コート4面)オープン
2000年 姫路ブルーマウント校(室内コート3面)オープン
       宝塚校(室内コート4面)オープン
2003年 武蔵浦和校(3面、さいたま市南区)オープン
       名谷校(3.5面)オープン
2004年 京都西校(3.5面)オープン
2005年 和光成増校(3.5面)オープン
       南千里校(2.5面)オープン
2007年 鶴見校(2面)オープン
       天下茶屋校(3.5面)オープン
2008年 南草津校(2面)オープン
       北松戸校(3.5面)オープン
       …2010年アルドールテニスステージ(株)へ移譲
2009年 つかしん校(3面)オープン
2010年 HAT神戸校(3面)オープン
       国分寺校(3面)オープン
2011年 綱島校(3.5面)オープン
2012年 久宝寺校(2.5面)オープン
       倉敷校(2面)オープン
2013年 広島西校(7面)オープン
2014年 倉敷校(2.5面)リニューアルオープン
2015年 センター南校(3.5面)オープン
創業年(設立年) 1980年(1980年)
事業内容 テニスクラブ及びテニススクールの企画・運営 テニスインストラクターの養成・派遣 テニスイベント企画運営 テニス用品販売 ミニフィットネス、ホットヨガ教室の企画・運営 フットサルサービス企画・運営 学習塾の経営
所在地 兵庫県姫路市東山524
資本金 5,000万円
従業員数 192名
会社URL

ノアインドアステージ株式会社