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ニッポンメンテナンスシステム株式会社

自動車メンテナンスの実績を基盤に チャレンジし続ける

ニッポンメンテナンスシステム株式会社 代表取締役 伊藤光治

ニッポンメンテナンスシステム株式会社 代表取締役 伊藤光治
ニッポンメンテナンスシステムは、自動車のメンテナンス、自動車リース販売、レンタカー、中古車保証など、自動車に関する多様なサービスを展開する企業だ。競合関係にあるのは、日本を代表するような巨大企業。ニッポンメンテナンスシステムが30年に渡って生き抜くことができたのは、自動車修理で培った5000ヶ所以上の工場とのネットワークを生かして商品・サービスの展開を積極的に行ってきたためだ。 近年では大手中古車販売会社、ポータル系の会社などとの業務提携や、中古車購入システムの開発運用、また個人向け商品の開発など、過去も現在もまたこれからも多くの失敗から学び続けようとしている。 今回の取材では、創業以来、事業創出の中核を担い会社の成長を牽引してきた伊藤光治社長に、その挑戦の背景についてお話をうかがった。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

一人ひとりの社員のチャレンジを応援する社風

社員の主体的なチャレンジを後押しするのが同社の特長だ。創業30年の節目である2015年度に始まった、社内カンパニー制度とチャレンジファンド制度も、同社の強みであるチャレンジ精神をさらに伸ばしていくための取り組みである。 社内カンパニー制度では、一つひとつの事業部を一つの会社として考え、各事業部のトップを事業部長から一気に業務執行部長へ。執行部長に大幅に権限を委譲し、賞与額等、事業部の運営に関わる多くのことを決定できる権限を与えた。その社内カンパニー制度の効果はてきめんで「事業部をこうしていきたい、ああしていきたい」という意見があちこちで聞かれるようになり始めている。そして、チャレンジファンド制度とは、新事業を立案する社員を資金面でフォローするための仕組みである。チャレンジファンド制度に関しても、入社2年目の社員から新規事業のアイデアが提案されるなど、着実に効果が出ている。同社は、社員一人ひとりが自分たちの会社だという意識を持ち、更なる会社の発展のためにチャレンジが生まれる会社へと、今まさに動き出している。

自動車整備に関する莫大なデータに基づく柔軟なサービス開発

同社の独自性は、自動車に関わるお客様のニーズに合わせて柔軟にサービスを開発してきたことだ。中古車保証とは、購入時に加入するもので、一定期間、中古車の修理を無料で受けられるというサービス。実は、大手企業が新規参入から数年で事業を売却してしまうほど利益を出すのが難しいと言われている中、同社は14年に渡ってこの事業と向き合い新サービスを開発し、お客様を増やし、事業を発展させてきた。 同社の柔軟なサービス展開を支えているのは、創業以来メンテナンス事業を通じて積み重ねてきた、自動車の故障・整備に関する莫大なデータだ。収集しているデータは、メーカー、車種、年式、はもちろん、パーツごとの故障率にいたるまで多岐にわたる。例えば、近年、豊富なデータをもとに立ち上げたのが、中古車情報サイトのGooを運営するPROTOと提携しているGoo保証という新サービス。お客様からも対応の迅速さと保証内容の細かさで評価を受けている。これからも、唯一無二のデータをもとに、お客様に喜ばれるサービスを生み出し続ける。

働く喜びを感じられる会社、そして売上100億円へ

伊藤社長が目指す理想の会社像は、一人ひとりの社員が「ほんとにこの会社に入って良かった」、辞めた人も定年退職した人も、「あの会社は良かった」と思える会社。 「入って良かった」「働けて良かった」という気持ちは、会社に「働く楽しみ」があるからこそ生まれる感情であり、働く楽しみの根源となるのは、「チャレンジングな目標を達成でき、喜べること」だと伊藤社長は語る。チャレンジファンド制度をはじめとしたユニークな仕組みを積極的に作り出しているのも「目標達成ができる、働いて良かった!」と感じられる会社に近づくためだ。 また、ニッポンメンテナンスシステムが全社一丸となって取り組んでいる数字的な目標は、2020年までに売上100億円という壮大なもの。現在の売上、30.5億円という数字から考えれば、決して容易でない挑戦だが、社内の雰囲気は前向きだ。既存事業であるオートリース事業、中古車保証事業を拡大していくことに加え、新たな柱となる新事業を成長させ、売上100億円、そして、働く喜びをより一層感じられる会社に向けて突き進む。
同社の事業展開の基礎であるCSI
同社の事業展開の基礎であるCSI
女性社員が活躍している
女性社員が活躍している
会社を牽引する若手社員
会社を牽引する若手社員

伊藤社長に聞いた、挑戦を成功させる力

-会社を経営する上で役立っている若いころの経験を教えて下さい

特に大きな経験となったのは、27,8歳のときに、SS部という営業に特化した特殊部隊みたいなものが設置され、その部署で営業の実地研修を積んだことです。 仕事が終わってから集合して、まず、外部講師から理論を勉強しました。物流コストなどの勉強をして理論武装をするんです。それから泊まり込みの飛び込み研修があって、当時できたばかりの新宿の高層ビルのあたりに集合して、講師がいきなり「入って来い!」と、今で言ったらとんでもないよね(笑)。 飛び込んで、飛び込んで、疲れて小屋で泊まる。そうした実地研修を、ある程度時間をおいて1年くらい続けたんですね。そういう徹底的な現場研修、理論研修というのが自分の営業スキルを高めました。その経験が、会社を立ち上げ、事業を行っていく上で非常に役立ちました。

―会社にとって勝負となったできごとは何ですか

社員の一時金を削減するほど、事業が厳しかった1998年頃に、会社の収益構造を変えるべく取り組んだ、建設会社用のレンタカー事業の立ち上げです。会社が苦しいタイミングでの立ち上げでしたので、最初は社員からの反対を受けながら、一人でのスタートでした。 立ち上げ期は、建設会社用に中古車のレンタカーを仕入れて、朝の四時に八王子に配車するというようなスケジュールだったので、会社に来られるのは週1回くらい。人が限られていて、洗車も自分でやっていましたから、1日1台としても、全部で1000台くらい洗ったんじゃないかな。配車も全て自分でやりました。配車=営業ですから、配車して、その場で営業して、次の注文を取ってくるという手法で、力技で事業を軌道に乗せていきました。

―新卒採用の学生に期待することは何ですか

3年で成長して、社長の右腕になるような人が出てきてほしいと思っています。右腕に期待するのは、アイデアをどんどん出して、新しいことに挑戦することです。 私は、長くキャリアを積むことにはあまり価値を置いていません。ある一定のキャリアというのは重要ですが、営業であっても、本当に優秀な営業マンなら3年で一人前になれる。例えば、7月に始まったチャレンジファンドについても、新卒2年目の人間がチャレンジファンドのことを詳しく聞いてきて、アイデアを持ってきたんですよ。しかも考え方、発想は良い。経験が浅くても、良い観点を持っている人間がいるんですね。アイデアの原点を持ってる人達を、3年も磨けば右腕になります。だから、どんどん積極的にチャレンジをして、事業の責任者や、経営幹部となってくれることを期待しています。
第三事業部 CSI推進課 村上達也

先輩の背中を追いかけ、 事業責任者へ挑戦する

第三事業部 CSI推進課 村上達也

ニッポンメンテナンスシステムが、業界に先駆けて中古車保証サービスを開始してから既に14年が経過する。中古車修理に関する莫大なデータに裏付けられた中古車保証サービス。自社商品の「買得典」をはじめ、大手企業と業務提携し、商品開発を行っている。 今回お話をうかがったのは、昨年12月にリリースした中古車保証の新商品の立ち上げに携わった2年目の若手社員村上さん。現在は、営業として立ち上げた新商品の拡販に携わるほか、問い合わせ窓口として、日々お客様からの疑問や質問に応えている。今回の取材では、新商品の開発というニッポンメンテナンスシステムのダイナミックな「挑戦」を間近で体感した村上さんに、ご自身の変化、会社の変化について、お話をうかがった。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

学生を歓迎する伊藤社長のフランクな雰囲気

「とにかく面接は衝撃的でした」と語る村上さん。 好きな車関係の仕事を探し就職活動を続けていた村上さんは、ふとしたきっかけから、ニッポンメンテナンスシステムの選考に参加。会社説明会を経て進んだ伊藤社長との面談が、入社の大きな決め手となった。 就職活動時、様々な業界、業種の会社を見ていたという村上さん。しかし、「ここで本気で働きたい」と思えるような会社は無かったという。 一方でニッポンメンテナンスシステムの選考は、いわゆる面接とは対照的。選考は職場の案内から始まり、社長との面接も趣味のことや学生生活のことなどをざっくばらんに話すようなフランクな内容に「この会社なら、頑張れる」と感じたという。 さらに、社長との2度の面談を通じて聞いた、「2020年までに売上100億円を達成する」という壮大なビジョンに惹きつけられた村上さん。同時期に受けていた大手企業の選考を辞退し、ニッポンメンテナンスシステムシステムへの入社を決めたのである。

一つずつ、できることが増えていく

「自分のできることが一つずつ増え、お客様の役に立てるようになったことが今のやりがいです」と入社2年目を迎えた村上さんは言う。村上さんの部署が扱うのは、ある中古車販売会社とタイアップして作った中古車保証の新商品。村上さんは、会社の窓口として、お客様から寄せられる問い合わせへの対応や困りごとの解決に当たっている。 村上さんのもとにお客様から寄せられる問い合わせは、中古車保証サービスへの申し込み方法や純正のナビを使っている場合とそうでない場合の違い、修理に関すること、保証の範囲など多種多様だ。入社1年目は、新入社員ゆえ、そして新商品ゆえに、知識が足りていなかったと村上さんは振り返る。その状況の中、お客様の要望に120点で応えようと、商品を学び知識を付けることで、お客様から「よく頑張ってるね」「村上君ありがとう」という言葉をもらえるようになったのだ。仕事のやりがいを語る村上さんの言葉一つひとつから、ニッポンメンテナンスシステムという舞台で着実に成長し、それを実感している様子が感じられた。

より多くのお客様に、安全に自動車に乗れるという安心を提供する

目下の目標は「スキルアップすること」と語っていた村上さん。今まで以上にお客様からの要望に応えられるようになるための商品知識や、パソコンスキル、人間性、そして営業マンとして、営業スキルを高めていきたいということだ。 虎視眈々とスキルアップを目指す背景には、「ニッポンメンテナンスシステムを大きくしたい」という強い想いがある。自分自身がスキルアップして成果を出すことで出世につながる。出世することで仕事の幅を広げる。そのことによって今以上に会社に貢献し、より多くのお客様に、安全に自動車に乗れるという安心を提供する。 その先の将来のビジョンとして胸に秘めているのは、新商品を作り出し、会社の新たな軸を作ることだ。同社には新事業の創出へのチャレンジを後押しする「姿勢」がある。企画力をつけ、商品を開発できるようになれば、年齢に関係なく、新商品を世に送り出せるのだ。 新事業の責任者として会社に大きく貢献することを目指し、村上さんは日々自らを成長させていく。
中古車販売店用のぼり
中古車販売店用のぼり
創業30周年記念式典を社員一同で祝う
創業30周年記念式典を社員一同で祝う
同社の中古車保証「買得典」
同社の中古車保証「買得典」

2年目社員に聞いた、社会人生活と会社のこと

-社会人になってから変わったことを教えてください

仕事に対する責任を強く持つようになりました。学生時代は、飲み過ぎた翌日、授業に行かないなんてこともありましたが、社会人になってからは這ってでも出社しています。そう行動ができるようになったのも、上司・先輩たちが「楽しむときは楽しむ、やる時はとことんやる」という意識を持って働いている姿を目の当たりにしてきたからです。そうした姿を日々見ているからこそ、日々の仕事の中でも、お客様の要望に対して期待以上で返すことを心掛け、お客様からの問い合わせであったり困っていることに対して、100点ではなく120点で返そうとしています。まだまだ、先輩に聞かないと対応できないこともありますので、最低限、いつでも元気にハキハキ対応することは常々心がけています。

―村上さんが考える、ニッポンメンテナンスシステムの強みは何ですか

中古車保証における当社の強みは、お客様のお車の故障が発生してから修理着工までの迅速なレスポンス。他社には真似できない当社の強みです。競合他社が行っている保証サービスと大きく異なるのは、全国どこでも、提携工場ですぐに保証修理を受けられることです。それを可能にしているのは、当社が創業時から行ってきた自動車メンテナンス事業で培った全国5000社の修理工場のネットワークです。例えば、旅行先で故障すると不安ですよね。一般の保証会社では、遠隔地まで車を運ばなければならないケースがありますが、当社はそんなときでも、旅行先の協力工場と提携して、車を修理することが可能です。その点は自信を持ってお客様におすすめできるポイントですね。

―制度を導入してからの社内の変化を教えてください

今年の7月に社内カンパニー制度が始まって、会社の雰囲気は今まで以上に良くなりました。 もともと、アットホームな雰囲気があって、コミュニケーションが活発な会社でしたが、社内カンパニー制度の影響が大きいですね。 今まではニッポンメンテナンスシステムという会社の中の一つの部署、という意識でやっていたのですが、社内カンパニー制度によって、部署ごとに責任を持ってやっていくという体制になりました。その結果、社員一人ひとりの当事者意識、数字に対する意識、効率に対する意識が目に見えて向上していると思います。特に私の部署では、効率に関する部分に関して、部署をあげて「生産性を高めて、残業を減らしていこう」という動きが出てきていますし、会社全体としても「より自分達の会社を良くしていこう」という機運が高まっています。

監修企業からのコメント

今回、取材させていただいたニッポンメンテナンスシステム様は、伊藤社長を中心に、お客様に向けた新サービスを生み出すことと同時に、社員の挑戦を促進するような社内制度を積極的に開発・運用していらっしゃいます。顧客満足と従業員満足の双方を同時に高いレベルで実現しようと、社長自らアイデアを出し、常に新たな挑戦を行う姿勢があるからこそ、大企業と渡り合い、着実に成長を続けることができるのだと感じました。

掲載企業からのコメント

この度は当社を取材して頂きまして、誠にありがとうございました。創業30年という節目の年に、改めて会社の歩みを振り返る良い機会となりました。これからの30年も、当社の基礎である自動車管理、メンテナンス業に基づいた新サービスを創出して参ります。

ニッポンメンテナンスシステム株式会社 代表取締役 伊藤 光治
ニッポンメンテナンスシステム株式会社
1985年 資本金200万円 社員4名で設立
1987年 資本金を1000万円に増資 業務拡張に伴い本社移転
1988年 資本金2000万円に増資 日本火災海上保険(株)、
      共栄火災海上保険相互会社が資本参加
1995年 本社移転 資本金を8000万円に増資
1998年 レンタカー事業を開始(現アイビーレンタカー)
2002年 中古車保証「買得典」を販売開始
2006年 中古車保証で株式会社オークネットと事業提携
2011年 CSI(カー・ソーシャル・インフィニティ)による顧客支援体制を構築する
2014年 少額短期保険「パーツケア」の募集開始 Goo保証開始
2015年 創業30周年記念式典を行う
創業年(設立年) 1985年
事業内容 自動車メンテナンスサービス、自動車リース販売、レンタカー、 新車・中古車販売、中古車保証、その他、車に関するコンサルティング、 生命・損害保険代理業
所在地 東京都中央区八丁堀3-25-7 KSKビル本館8F
資本金 9,990万円
従業員数 87名(グループ合計)
会社URL

ニッポンメンテナンスシステム株式会社