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ニシフミート株式会社

ニシフミート株式会社 
取締役社長 北田立峰

1990年、時代が昭和から平成に移り変わり、世も大きな変化を見せる中、ニシフミート株式会社は誕生した。同社は、元々は大手食品メーカーの事業部として存在していたが先代社長が一念発起。事業部そのものを会社化し、現在に至る。会社化してから現在までは、まさに挑戦の連続。元々国産鶏肉の卸売りを手掛けていた同社は、国産だけではなく、海外にも目を向ける。海外からの原料(加工等を施さない鶏肉)輸入を強化すると同時に、焼き鳥、フライドチキン等、加工品を扱うまでに至った。「海外」、「加工品」、それらに挑戦をしたことで、ニシフミートは急成長を遂げたのである。今回お話を伺ったのは、社長就任6年目となる北田社長。自身を「仕事人」と称する北田社長、現在でも営業の第一線で活躍しているという。そんな北田社長に様々な話を伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

戦う集団のトップとして

「戦う姿勢を持つ集団」、そう北田社長は社風を表現する。同社は商社という業態であり、基本的には営業活動がメインの仕事内容となる。「食品」「食肉」には、名だたる大手企業も名を連ねる、まさに激戦の市場である。その中で、いわゆる中小企業である同社がお客様に選ばれるためには、「戦う姿勢」を持つことが何よりも重要だと北田社長は語る。そういった姿勢を、社長自らが示し続けていることも同社の特徴。社長自ら営業の最前線で戦っている。「社長がトップ営業でいるということは私の信条」と北田社長は笑顔で話してくれた。営業という現場で戦い、そして成果を上げることができたならば、それを社員に還元していくということも、北田社長の強い思いであり、同社の社風を形成している要因となっている。社長自らが姿勢を示し、戦う社風を作り上げ、社員がやりがいを感じることができるようしっかりと還元していく、それらの良いスパイラルにより、同社はさらに進化を続けていく。

関わる人全てが良くなるために

「関わる人すべてが良くなる」、そのための”考え方”と”行動”、それが同社の独自性だ。その独自性を語る上で欠かすことができないのが、同社の営業スタイル。一般的に営業は販売がメインであり、産地との連絡や打ち合わせなどは、別部門の担当者が行うことが多い。しかし同社は、営業担当が商品の企画、商品の販売、産地との打ち合わせ、輸入の手配、工場の品質管理等々、幅広い分野を一人で担当する。その一人が商流において、産地、工場、問屋、物流、バイヤーと、様々な人と関わり合って仕事が成立しているのだ。つまり、その関係性の中には同社が「お金を払う側」の立場もあり、「お金をいただく側」の立場もある。例えば、海外の工場は、同社がお金を払いお願いするが、ともすれば、お金を払う側が偉いという心理が働くことは想像に容易い。しかし、同社では一切そういったスタンスは取らない。お金を払う側、いただく側、そういったことは度外視で、全ての関わる人が良くなる、この一点を突き詰めて行動し、様々な会社と連携しながらビジネスを成立させているのだ。

いざ、拡大へ

業績と組織の拡大、それが当社が掲げるビジョンだ。上述したように、同社の営業担当の仕事領域は広く、一人ひとりが業界に精通した本物のプロフェッショナル。それ故、担当できるお客様の数には限界があり、現在は少数精鋭の、いわゆる”強い営業”が会社の業績に大きく貢献している。裏を返せば、”強い営業”を育成、もしくは採用を行うことで、会社として請け負うことができるお客様の数は増えていくのである。”強い営業”の人数と会社として請け負うことができるお客様の数は、比例関係にある。同社がビジョンを実現していく上で重要なことは、「若手人材の採用」と「育成」であると北田社長は語る。新卒採用を行うことや、現在の若手社員に合わせた教育方式を導入するなど、”強い営業”の採用と育成に余念がない同社。これらの取り組みを経て、少数の精鋭が集った集団となり、売上高100億円という壮大なビジョン実現に向けてひた走っていくのだ。
ニシフミート本社が入居するビル(府中)
同社が手掛ける商品
商品開発の会議風景

      

ー社長就任時の思いを聞かせてください

全てにおいて、社員を中心にした会社にしたいと思っていました。まずは、前体制の良いところは残し、進化させるべきポイントは進化させてきました。それも、社長だから全てを決めるわけではなく、常に話し合って決めてきましたね。社員を大切にしたいという思いから、今までなかった退職金制度や、近郊に住む社員への住宅手当を新たに導入しました。また、社員のみんなが健康的であるようにとスポーツクラブとの会員契約を継続しています。自分自身が社長として当時から現在に至るまで大事にしてきたことは、営業でもトップであり続けることです。第一線で共に動くことが大事だと思っています。

どんな新人教育を行っているのか教えてください

仕事のイメージを掴んでもらうために計画を組んで、海外の産地へと向かわせています。実際に工場へ行き、ものの流れを見ること、現地の仲間の存在を知ることで、今後の営業活動への動きに大きく影響を与えることになるからです。さらにより業務を習得してもらうために専用のマニュアルも用意しています。多くの中小企業は、一人ひとりに充実した教育の時間を設けることはなかなか難しいですが、弊社では手を抜くことはありません。さらには、歴史や価値観の共有をすることで、理解をより深めるための研修も実施しています。

次世代へ向けて、メッセージをお願いします

プロ意識を持ち、貪欲であり続けることを大事にしてもらいたいと思っています。貪欲さというのは、目標を持って、日々過ごしてもらいたいということです。その目標は、チャレンジグであれば、なんでも良いと思っています。一千万円貯めるという目標でも良いでしょうし、役職者になる、どんなことでも良いので、貪欲さを欠かさないで欲しいと思っています。目標に向かって仕事を続けること、その一歩踏み出していくことが大事だと思います。

すべては、お客様のために

ニシフミート株式会社 乙黒拓巳

今回お話を伺ったのは、新卒でニシフミート株式会社に入社して3年目の乙黒さん。そもそも決まった商品を販売する大手企業とは違い、商品開発~消費者に届く全ての商流、工程に携わることに魅力を感じ同社への入社を決意した。現在、乙黒さんは担当顧客を持ち、担当顧客ために、海外工場の視察や実際の店頭において消費者の動向を調査すること等々を担い、営業という域を超えた活躍をしている。入社から今日に至るまで、様々な経験を積んできた乙黒さん。同社の仕事のやりがいや、若手として将来の会社を担う心構えなど、様々なお話を伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

成長できる会社で働きたい

「成長できる会社である」、それが乙黒さんが同社へ入社を決めた理由だ。元々食品業界への憧れがあるという背景から、食品を扱う会社を中心に就職活動を行っていた中で、成長環境を何よりも重視した。「雰囲気というか、すごく真剣に、熱意をもって仕事に取り組んでいることが伝わってきました」と、面接時を振り返る乙黒さん。実際に入社してみると、その面接時に抱いた感想は、よりリアルなものとなり、乙黒さんの成長を後押ししているという。「実際にやってみると、想像以上の熱意とスピードだったので、毎日が刺激的です」、そう笑顔で語る。もちろん、挫折も経験したというが、それを成長の糧と捉え、日々成長を続けている。特に乙黒さんが大事にしているのは、お客様のため、成長のためには、”躊躇しない”ということ。躊躇せず、積極的に行動をしていくことで、乙黒さんは前進し続けるのだ。

販売だけにとどまらない、広い職域

「決まった商品を売るだけではなく、商品開発にも携わることができる」、「それが実際にお客様のもとに届くことを実感できる」、それが乙黒さんのやりがいだ。上述したように、同社の営業は、いわゆる一般的な営業職の領域をはるかに超えた活動が求められる。海外工場の品質管理、商品の試作、物流の手配、新商品の開発、既存商品の改善等々、その領域は多岐にわたる。その幅広い領域、そしてその工程に自身が深く関わり、商品が受け入れられた時、それは何物にも代えがたい喜びがあるという。「実際にスーパーに行って、自分が携わった商品を見たり、それを買ってくださるお客様の顔を見ると、すごく嬉しくなります」、そう語る乙黒さん。これら、店頭に並ぶ商品は数々の工程を経て、様々な人の協力のもとに成り立っている。それが形になり、お客様に喜んでいただく。乙黒さんはそのために、奮闘を続ける。

より喜んでいただける商品を

「より喜んでいただけるものを作りたい」、それが乙黒さんが掲げる目標だ。そのためにも先輩の背中を見て、営業の極意を吸収することが何よりも大事だと乙黒さんは考えている。同社の営業は、幅広い職域を担う。つまり、販売スキルのみならず、そもそも売れる商品の開発、品質管理の知識等々、学ぶべきことが沢山ある。同社の営業の極意を体得することで、結果、素晴らしい商品の創造にもつながるのだ。同社には、見習うべき先輩がたくさん存在する。さらに、その見習うべき先輩方は、様々な個性を持ち合わせおり、どの先輩と接しても、それぞれに学ぶことが沢山あるという。さらに乙黒さんは続ける。「社長からも、幹部候補として採用したと仰っていただいたので、役職も上げていきたいです」、同社でいう営業のプロフェッショナル、そして今後自身に続く後進の育成、そしてマネジメントも見据え、乙黒さんは成長を続けていく。
スピード感を重視する社内
実際に取り扱う商品
社内の親睦を深めるイベント

躊躇せず、積極的に仕事に取り組む

嬉しかったエピソードを教えてください

以前、一番売れている商品を「もっとこうしていきたい」という思いから、お客様と共にリニューアルをすることとなり、味の変更を行いました。当社の社員はもちろん、粉メーカーさん、バイヤーさんなど、みんなの協力のもと作り上げました。結果、お客様から「やっぱり売れてるよ、良い商品が作れて良かった」とお声をいただくことができました。そして、実際に店頭へ見に行った時、その場にいた小さいお子さんが「これ、おいしい」と何気なく言っていたのを聞くことができました。その不意打ちの一言でジーンと胸の奥が熱くなりました。

ニシフミートの良いところを教えてください

スピードです。それは社内外問わず、行動もそうですし、情報共有もそうです。とても風通しの良い会社で、仕事に対する熱意があって、仕事が楽しいという空間が形成されているのですが、それは上司の方や、先輩方が率先して作ってくださっています。それによって、私たちも発言、行動がしやすく、やりたいことに対して認めてくださる環境になっており、結果スピードが生まれているのだと思います。いち早く行動し、素早く情報を発信する。会社の規模はまだまだ小さいですが、皆さん個性的で、やり方がそれぞれ違っても目指すところは同じ方向へ向いているので、一致団結し、成長を続けています。

乙黒さんからみた北田社長について教えてください

学びの姿勢を持っている方です。北田社長は、常に分からないことは、分からないと仰います。通常、社長という肩書きだと、なかなか「分からない」なんて社員へ言わないと思うのですが、そうやって日々、学ぶ姿勢があり続ける方なので、私もまだまだ学んでいかないとなって思いますよね。また、相談にも乗ってくださいます。これをどうしたらいいとか、どうしたら良いよとか、率先して教えてくださいますし、「今どんな状況?」と声もかけてくださいます。そんな北田社長からは、仕事に対する熱意と、自ら社員へと歩みよる大らかさを常に感じます。

監修企業からのコメント

北田社長、乙黒様、この度は取材を受けてくださり、ありがとうございました。
北田社長は、自らがトップ営業として活躍して組織を牽引し、
それに呼応するかのように、若手の乙黒様が「営業のプロフェッショナルになりたい」
と笑顔で語っていた様子が印象的でした。

掲載企業からのコメント

この度は、取材を実施していただきありがとうございました。
これまでの歴史や、今後の展望、改めて文字にできて、嬉しく思っています。
引き続き宜しくお願い致します。

ニシフミート株式会社
1990年 ニシフミート株式会社設立
1994年 本社移転
2004年 大手企業から完全独立
2014年 岡谷鋼機グループへ加入
創業年(設立年) 1990年
事業内容 鶏肉・鶏肉加工品・食品・惣菜の加工、 製造及び販売(付帯する一切の業務)
所在地 東京都府中市府中町 1-14-1朝日生命府中ビル10階
資本金 9000万円
従業員数 14名
会社URL

ニシフミート株式会社