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スズキハイテック株式会社

スズキハイテック株式会社
代表取締役 鈴木一徳

「一念天に通ず」。「目的に対する強い信念を持つことで達成することができる」という意味で使われることわざである。山形県山形市に大幅な増収の必達を掲げ、挑戦を続けている企業がある。それがスズキハイテック株式会社だ。「めっきを扱う企業で、うちより古い企業に会ったことがない」と語る代表鈴木一徳氏は、2015年に代表取締役に就任。リーマンショックでは大きな影響を受け、同社は危機的状況に陥った。そこで、「めっき技術の向上」、「新規事業開拓」などさまざまな改革を行った。その結果、現在はリーマンショック以前よりも売上を伸ばすことに成功した。今回は、具体的にどんな改革を行ったのか、また、今後見据えているスズキハイテックの未来について、鈴木社長に詳しく伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

『決意』と『行動』をテーマに挑戦する社風

「『決意』と『行動』をテーマに挑戦する文化である」。鈴木社長は、スズキハイテックの社風をこのように語った。この社風は、元々根付いていたのではなく、鈴木社長が自ら改革に加わったことにより、形成された社風である。鈴木社長曰く、これまでは、山形県民特有の「真面目」な社員が多く在籍しており、新たな挑戦に一歩を踏み出す社員が少なかったのだという。そこで、同氏が新たに着目したのは「外国人の採用」。外国人を採用し、彼らと共に改革を進めていった。はじめは「どうせ無理だろうな」と考えていた日本人社員も、成功を収める姿を間近で実感し、「やればできるんだ」というマインドに変わっていったのだという。現在は、「開発」、「量産化」、「投資」の3つをテーマに掲げ、全社員一丸となって挑戦をしている。現在の売上は、新規事業開拓が進んだことにより、鈴木社長就任時から比べ2倍ほどとなった。「今後も、この挑戦していくスタイルを継続していきたい」と語る同氏は、いつの時点においても、満足することなく、更なる進化を目指し、邁進していくのだろう。

数多くの真似できない技術

「革新的なめっき技術」、これこそが同社の独自性である。鈴木社長が、「現時点で、うちのめっき技術と同じことができる企業は存在しないだろう」と語るほど、洗礼された技術を持つ。通常、中が空洞の筒に対し、外側のみにめっき加工を行うことが難しい中、それを可能にするなど、他社には真似できない技術力を多数有する。自動車業界の次世代モデル製品における、めっき依頼が数多く同社に集まっているのも、これが理由だろう。現在、複雑な構造物に対する、微細なめっき加工技術が全国各地の企業から認められている。ここまで順風満帆にも思える同社の技術開発であるが、すべてが順調に進んできたわけではない。同社がメインで取引を行うのは自動車業界。特に故障や不具合に敏感であるため、新たな技術を活用する際は、慎重に試験を重ねる必要がある。同社の技術が自動車業界に認められるまで、開発から量産まで5年という歳月がかかったが、その後、次第に売上を伸ばした同社。今では、この技術を知った大学などからも一目置かれており、某大学より共同研究の誘いを受けるなど、新たな技術革新へ進もうとしている。革新的なめっき技術を持ちながら、積極的にチャレンジを続ける同社。世の中に必要とされるものを生み出す力を有す、まさに革新的な企業である。

ドラスティックな改革で売上を3倍に!

リーマンショックから見事な回復を遂げ、現在、社員一丸となって積極的な挑戦を続けている同社。そんな鈴木社長に、今後の目標を伺うと、「ドラスティックな改革を進め、就任時における3倍の売上を目指す」と力強い答えが返ってきた。同業他社と比較しても、高い売上を誇る同社。なぜ、現状に満足することなく、更なる高みを目指しているのか。それは、鈴木社長が次世代に自身と同じ辛さを味わってほしくないという想いからであり、「次世代に負担なくバトンを渡すことが最重要である」と考えている。そのため、歩みを止めることなく、現在は、MEMS(機械要素部品、センサ、アクチュエータ、電子回路を一つのシリコン基板、ガラス基板、有機材料などの上に微細加工技術によって集積化したデバイスを指す)を活用した医療への事業展開を見据えている。この挑戦が成功すれば、同社の中で、めっき業と肩を並べるほどの事業にもなり得る。既に、この取り組みは国からも認められており、補助金を活用しながら開発を進めている。鈴木社長は、今までの成功に捉われず、「開発主導型の企業を続け、挑戦していく」と新たな挑戦に積極的な姿勢を見せる。確かな実績を誇るスズキハイテックの挑戦は、まだ序章に過ぎない。同社の今後の展開に期待がかかる。
革新的な独自の加工技術を
可能にしている製造ライン
医療事業への展開を目指し
MEMS事業へ取り組む様子
スズキハイテックで活躍する
社員の皆様

スズキハイテックが大切にしていること

鈴木社長の社員に対する想いをお聞かせください

社員には、幸せになってほしいと思っております。幸せとは、お金の面のみではなく、心の面も同様に充実してほしいと考えています。そのため、働く環境を整備するなど、さまざまな取り組みを、これからも継続して行っていきたいと考えております。例えば、飲み会などの交流の場を積極的に設けておりますし、一人ひとりの顔を伺い、必要性を感じれば、コミュニケーションを取っています。これからも、社員一人ひとりがいきいきと働く環境を提供していきたいと思います。そして、「スズキハイテックで働いてよかった」と思っていただけるように精進してまいります。

スズキハイテックで活躍されている人の特徴を教えてください

忌憚なく「会社が良くなるためなら何でもやる」というスタイルを持っている人が、活躍していると思います。最悪な状況を経験しているからこそ、このスタイルを築くことができています。リーマンショックを経験して、売上がかなり落ち込みました。ボーナスはありましたが、昇給率が下がり、なかなか満足のいく金額ではなかったと記憶しております。私自身も生活が苦しく、自転車で通勤するなど、なるべくコストを抑えて生活していました。そんな危機的な状況にも関わらず、文句を言わず頑張ってくれた社員には、感謝の気持ちでいっぱいです。私も代表として、社員にとって良い会社つくりができるよう、「何でもやる」というスタイルで、共に成長していけたらと思います。

今後、入社される方たちへメッセージをお願いします

私は、入社してくれる方に、必ず何をやりたいかを聞くようにしています。そして、それを会社として全力でサポートすることを約束しております。その代わり、約束してほしいことが1つあります。それは、実現に向けて勉強してもらうことです。自分の可能性を広げて形にするために全力でサポートをしますし、環境の整備もしますが、本人のやる気も必要です。しっかりと主体的に動いていただきたいと考えております。失敗もあると思いますし、時にはくじけることもあると思いますが、めっきは小さなエネルギーで世界を変えることもできる。本気でこう考えているからこそ、共に挑戦し、共に未来を切り開く仲間を募集しています。

成長を続けるスズキハイテックを支える
同社の次世代リーダー

スズキハイテック株式会社
営業技術課課長 保科雄太

2005年、スズキハイテックの工場見学に参加し、自分の直感を信じて入社した保科課長。入社以降、同社が立てた目標の達成に向け、貪欲にチャレンジを続けた同氏。約15年という歳月をかけ、実績を積み上げてきた。また、高校時代にはフェンシング部に所属し、インターハイ3位という実績を誇る。学生時代の経験から培った、「どんな時も諦めず、目標達成をするスタイル」を入社後も継続し、若くして課長の座を勝ち取った。今回は確かな実力を身につけ、キャリアを着実に積み上げてきた同氏へ、どのような想いで働いているのか、そして今後何を目指しているのかについて詳しく伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

「この会社楽しそう」そう感じて入社を決意

「会社へ見学に訪れた時、“楽しそうな会社”と感じたことが一番の理由である」と、保科課長は答えた。高校では、フェンシングに没頭していた同氏。卒業後、特に将来を考えていなかったため、親に勧められた工業系の短期大学への進学を決意した。また在学中は、2年生の早期から就職活動を行ったそうだ。そんな中、担任より「スズキハイテックから求人が来ている」という情報をもらい、興味本位で工場見学に足を延ばした。その中で、人間味あふれる同社の社員の魅力と、純粋に「楽しそう」という印象を受け、入社を決意したのだという。同社は、社長と社員が密にコミュニケーションを取れるため、距離が近い。そのため、鈴木社長の想いに触れることが多く、自身も目標を持って、業務に取り組むことができたのだという。現在は、課長として会社の未来を担う存在に成長した。

幼少期から変わらない
「貪欲に目標を達成すること」がやりがいの源

保科課長にやりがいを伺うと「挫折から這い上がり、逃げずに目標を達成する瞬間に、とてもやりがいを感じる」と答えた。なぜこのやりがいを感じるのか。それは、幼少期から挑戦をし続けた、同氏の努力スタイルに隠されていた。小中高とスポーツに没頭してきた同氏。スポーツにおいて、目標を掲げ、達成に向けて努力を続けることで、高校3年時のインターハイでは、3位を獲得。社会人となっても、学生時代と同様に、「目標を掲げ、達成すること」をやりがいに感じるのだという。同氏は、「常にやりがいを感じながら業務を行っています」といきいきとした様子で仕事の充実感を語った。スズキハイテックは、常に挑戦することで、成長を遂げているからこそ、保科課長にとってピッタリな企業だったのだろう。成長と挑戦を続ける同社には、目標を貪欲に達成する保科課長の存在が必要不可欠であるに違いない。

スズキハイテックにとって“なくてはならない存在”になりたい

2005年に入社し、ひとつの課をまとめるまでに成長を遂げ、確かな実績を残してきた保科課長。そんな同氏に今後の目標を伺うと、「スズキハイテックで、なくてはならない存在になりたい」と力強く答えた。この目標は、入社当時から抱いていたものであるという。同氏は、会社に必要とされるべく、受けた仕事に主体性を持ち、確実に実行してきたのだ。実際に、ある会社における部品の生産量を上げることに成功するなど、創意工夫による実績をコツコツと積み上げてきた。鈴木社長も、貪欲に目標を達成する同氏のスタイルに一目置いているからこそ、課長を任せているのだろう。これからも、このスタイルを継続することはもちろん、自身独自の技術・スキルを身につけるために奮闘中であるという。言葉だけではなく、背中でみんなを引っ張る保科課長は、これからもスズキハイテックを成長させるために闘志を燃やす。
業務に勤しむ保科課長
社員と積極的に
コミュニケーション
部下育成の様子

スズキハイテックの未来を担う保科課長の想いとは

保科課長から見た鈴木社長の印象を教えてください

表裏がなく、皆様が取材をされた時に感じた印象そのままだと思います。非常にパワフルで、アイデアマンです。また、私がこんな発言をするのはおこがましいですが、凄くセンスの良い方だと思います。力を入れるところや決断など、とても優れた才能を持っていらっしゃいます。目標にも貪欲であるため、仕事を進めていく上で、厳しい面があります。しかし、フォローを欠かさないですし、最終的な方向性や相談事があれば、絶対に乗ってくれます。また、決断も早いため、社員は鈴木社長のことを信頼し、安心して働けているのだと思います。

保科課長が考える、
更にスズキハイテックを良くするポイントとは?

我々が行っている技術レベルを客観的に見る必要があると思います。企業が成長するためには、外部へ目を向けなければならないと思っております。そのため、県が運営する研修などへ、積極的に参加するようにしています。鈴木社長もこの取り組みを推奨し、研修費などをサポートいただいております。外部を知る人間が、増えれば増えるほど成長していくと思うため、私が研修に行く際は、部下へ「一緒に行かないか」など声掛けを行うようにしております。全社員が協力し、これからも世の中から必要とされ続ける企業になりたいですね。

新入社員の育成方法について教えてください

最初から戦力だと考え、業務に携わってもらっています。例えば、「会議」や「来客対応」など、他の企業だと、ある程度基盤ができた上で行う業務も、弊社では早期から積極的に取り組んでもらいます。そのため、2年目を迎えるころには、他社の2年目の社員に比べると、非常に主体的に動ける社員に成長していると思います。はじめはわからないことだらけで、辛いこともあると思います。しかし、練習より本番を経験する方が早く成長できますし、1年後の成長した自分を想像しつつ、どんどんチャレンジしてほしいですね。

監修企業からのコメント

本日はお忙しい中、取材をお受けいただき誠にありがとうございます。鈴木社長の「開発主導型の企業を続け、挑戦していく」という熱い言葉を聞き、めっき業のトップを走る責任と、自ら未来を切り拓く、信念を感じました。リーディングカンパニーとしてひた走るスズキハイテック様の今後の展開を楽しみにしております。

掲載企業からのコメント

この度は、取材をしていただきありがとうございました。
取材を通じて我々が歩んできた軌跡を振り返ることができ、今後目指すことが再認識できる良いきっかけとなりました。まだまだ最前線を走るために、歩みを止めるわけにはいきません。これからも進化し、挑戦を続けますので、今後も皆様には成長を見守っていただけますと幸いです。

スズキハイテック株式会社
1914年 山形市上町で鈴木メッキ工場として創業
1944年 現在地(山形市銅町)に工場移転
1946年 ミシン部品へのめっきに対応
1967年 音響・通信部品へのめっきに対応
1976年 自動車部品のめっきに対応
1978年 プリント配線板・半導体部品へのめっきに対応
1990年 スズキハイテック株式会社に社名変更
2003年 川西町 尾長島工場創業開始
2012年 中国企業との技術提携開始
2014年 メキシコ法人設立
2015年 創業100周年
2019年 「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」の採択を機に、
    MEMS(微小電気機械システム)と精密電鋳の本格的な研究開発を開始
2020年 「令和2年度やまがた産業技術振興基金による助成金(研究開発支援事業)」
    の採択を機に、炭素繊維強化プラスチックへの新規めっきプロセス研究開発を開始
創業年(設立年) 1914年
事業内容 めっき加工
所在地 山形県山形市銅町2-2-30
023-631-4703
023-631-4706
資本金 6,900万円
従業員数 117名
会社URL

スズキハイテック株式会社