株式会社旭製菓
”おいしさの追求”から先へ 旭製菓が大事にする考えとは

株式会社旭製菓

代表取締役社長 守下綾子

創業当時から、かりんとうに携わり、今では、ポップコーンにかりんとうの技術を活かすなど、あらゆることに挑戦する株式会社旭製菓。今回は、同社の4代目社長、守下綾子氏に話を伺った。同社を表すキーワード、それは"おいしさの追求"と"安全安心へのこだわり"だ。同社では素材の選択に妥協を許さないかりんとう造りを続けている。また、ただ造るのではなく、全工程においての品質管理にも力を入れており、その証拠に2018年には、食品安全マネジメントの国際規格であるFSSC22000を取得している。この、おいしさと安全安心への配慮こそが、いつの時代でもお客様に愛されるかりんとう造りを可能としている。本取材では、同社が大事にしてきたこだわりへの歴史を追った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

風通しが良く、誰もが発言できる組織

旭製菓が98年間、受け継いできた”おいしさの追求”。守下氏が社長に就任して、そこに風通しの良さが加わり、”おいしさの追求”のみならず、透明性が高く、社員が発言しやすい環境に進化を遂げた。そんな社風を表すものとして、”A-UP活動”があげられる。月に一度、現場の社員が集まり、現在の課題点を話し合う会議のことなのだが、この名称には「ALL-UP: 全てを現状より高いレベルに上げていきたい」という願いが込められており、活動を率先する社員達のアイディアから生まれた。この活動を通して現場からボトムアップで、意見や改善案が出るようになったと同氏は話す。菓子メーカーであればおいしさを追求するのは当たり前の使命であるが、組織が成長するにつれ、チーム全体で高品質の商品を造り続けて行くことが難しくなってくる。そこに危機感を持った同氏は、どうしたら社員一人ひとりが自信を持って日々の製造に取り組めるのかと様々な取り組みに挑戦した。その甲斐あって今では、風通しの良い社風が多くの社員に浸透しているのだ。

“高い品質”旭製菓の強みに触れる

旭製菓の強み、それは、かりんとう造りにおける高い技術力だ。創業から98年間、お客様の要望に応え続け、かりんとう造りの技術力を高めてきた同社。その技術力は自社の直売店を始め、広域量販店、CVS、専門店等を通じて我々消費者の手元に届いている。全国各地に多種多様なかりんとうを提供している同社。そんな同社の技術力を支え、基盤となっているものは、素材一つひとつへのこだわりだ。商品によって使用する小麦や砂糖、副原材料を変え、理想のおいしさを目指し、試行錯誤を繰り返している。小麦や油に関しては、材料の配分から考えた自社ブレンド品を使用。また、黒糖はサトウキビの育成状況を現地で確かめる程のこだわりを持っている。時には完成まで長く時間を要することもあるだろう。失敗の連続だったかもしれない。しかし、素材に真剣に向き合い更なるおいしさに挑戦し続けてきたからこそ、他社を凌駕する高い技術力を有することができたのだ。その挑戦こそが、同社が様々な時代で異なる世代のお客様に愛され続けてきた1つの要因なのだ。

かりんとうの技術を他のものに活用する

「かりんとう造りで培った技術や経験、また製品の特長を他のものに活用していきたいですね」守下社長は今後の展望についてそう語った。その言葉には、今以上に同社が生み出す価値を世の中に広げていきたいという気持ちが込められており、価値を提供していきたい業界に縛りは無い。そんな同社が今までに挑戦してきたものとして花園工場の中にあるカフェ”Layer cafe”があげられる。同社がこだわる、小麦や黒糖の良さを様々な世代の人に楽しんでもらうために誕生した。今後そのような活動を更に活発にするために必要となってくるものが設備投資だ。食に対する安全安心が求められる中でより同社の技術力、価値を余すことなく世の中に広げるためには、人の負担を軽減し、エラーを防ぐ目的の機械化も大切になってくる。同社が98年間築き上げてきた歴史、そして積み上げてきた技術力を応用した新しい事業への挑戦は、近い未来、同社の歴史に刻まれるだろう。旭製菓の技術力が他の分野に活用される。そんな未来が目に浮かぶ。

旭製菓に抱く想い

活躍している社員の特徴を教えて下さい!

周りを巻き込んで仕事を行える人が活躍しています。よく自燃型とか可燃型という表現をしますが、自燃型の人が旭製菓では活躍していると思います。我々の仕事に限った話ではありませんが、仕事を行う上で重要なことは様々な人と連携することです。その中で、周りの人に協力を仰ぎ、時には力を借り、時には貸して仕事を行うことが重要だと思います。例えば、仕事を行う前に「この仕事はこの人にお願いしよう」と周りの状況を観察して仕事を振っている社員がいます。そのような仕事が行えると周りの社員の仕事の仕方も良い方向に変わっていくと思います。そんな自燃型の中でも可燃型を自燃型に変えられるような、周りを巻き込んで仕事を行える人が旭製菓で活躍している社員の特徴です。

社員には今後、どのようなことを期待していますか?

今以上に周りの状況を俯瞰的に観察し、多様性を受け入れながら、行動できるようになってほしいと思います。具体的には、お互いの長所は、認め、褒め合って、伸ばしていく。一方短所は、角度を変え、見方を変えて、良いところを見つける。社員一人ひとりがその視点で仕事を行うことで、旭製菓の状況や環境をより良い方向に導いてくれると思っています。苦手な分野があっても良いと思います。その苦手な分野を他の社員でカバーをし合い、協力し合って物事を進めていけば、問題はありません。なので、思う存分、自分の長所を伸ばすことを考えて、仕事を行って欲しいですね。短所があっても、周りの人が見方を変え、協力して、長所に変えていく。そのようなことができると、個人の人間性も高まりますし、組織としても一段成長した旭製菓になれると思います。

引退するまでにやりたいことを教えて下さい!

アメリカの大学、大学院に留学。その後子育ても経験しました。当時、現地の日系マーケットで旭製菓のかりんとうが売られていたのですが、商品を見てみると賞味期限が記号化されて分からないようになっていたり、品質の落ちている状態で売られていました。これでは自分の子供にすら食べさせることができないと思い、その時から私が旭製菓に貢献できることがあれば。。。と常に考えていました。そして現在、当社の社長になって、以前から考えていた「日本を代表する伝統菓子をどうしたら海外に適した味や販売形態に進化させることができるか?」という課題とようやく向き合うことができています。今後、この課題を解決し、いずれは旭製菓の商品を海外に広めたいです。その夢を叶えてから引退できたら最高ですね(笑)。

監修企業からのコメント

コメント
今回は、取材をお受けいただき、ありがとうございました。
創業から98年、かりんとうづくりに熱い想いを込めて、挑戦を続けてきた旭製菓様。材料一つひとつにこだわり、更なる”おいしさ”を追い求める社風に感服いたしました。
今後、どのような挑戦を続けていくのでしょう。御社の挑戦に目が離せません。

掲載企業からのコメント

コメント
今回は、当社を取り上げていただき、ありがとうございました。
2020年に社長に就任し、様々なことに取り組んできました。
今回の取材を通して、当時のことを思い出すきっかけとなりました。
今後も旭製菓が大事にしていることを忘れず、様々なことに挑戦していきたいと思います。

株式会社旭製菓

創業年(設立年)

1924年(設立1952年)

事業内容

かりんとう・グルメポップコーンの製造/販売及びカフェ運営

所在地

(本社)東京都西東京市泉町6-10-22 (花園工場)埼玉県深谷市小前田509-2

資本金

1,000万円

従業員

146名(パート従業員含む)

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