株式会社オート電機
オート電気自動の文化の"共有"と"伝承"

株式会社オート電機

代表取締役社長 平山浩司

神奈川県大和市に本社を構える株式会社オート電機。1961年の創業以来、地域に根付き、独自の文化を創り上げてきた同社。自動車事業と通信事業の2つの事業をメインに展開し、自動車事業ではデンソーダイアグステーションとしての電装品の販売や取付、修理を行うトータルカーサービスを行う。通信事業では携帯電話の代理店としてauショップの店舗を複数持ち、確かな実績を積み上げている。また、就労移行支援事業も展開し、地域の就職サポートにも力を注いでいる。
おとなしめな印象とは裏腹に、あふれる熱い想いを語る平山社長。今回の取材では後継社長としての実体験や展望を伺った。

明るく、楽しくお互いを高め合う

同社には明るく、楽しく働き、お互いを高め合う社風が存在する。なぜこのような社風が根付いていったのか。その背景には、平山社長の強烈な原体験がある。デンソー中部の三河支社に在籍していた平山社長。前職の組織について「社員1人ひとりが仕事を楽しみ、自発的に仕事に取り組んでいた」と語る。誰でも意見を言え、社員1人ひとりが仕事を楽しむ姿を目の当たりにした平山社長は「こんなチームを作りたい」と強く感じた。そのため同社では、日頃から明るい挨拶や良い声かけを徹底して行う文化が根付きつつある。また、アクティブミーティング(職場内のコミュニケーションの円滑化を図る会議)を始めた。「最初は全員が沈黙しているだけの会議」と当時を振り返る平山社長だが、徐々に社員に目的が共有され、会社に変化が生まれてきた。現在はTAC(チーム・オート・チャレンジ)として独自の方法で活動中。朝礼では朝礼担当者による5分間の雑談タイムや理念の共有を全員で行うことにより、明るく、楽しく働き、お互いを高め合う社風を実現した。

原理原則に基づく”チーム・オート・スタイル

「誠実に、謙虚に、熱心に」を大切にする価値観として掲げ、人としてどうあるべきかという原理原則に基づいた経営を行っている。この価値観こそが同社の独自性で、その起源は理念の構築にある。「オート電機としての軸を創りたかった」と当時を振り返る平山社長。社員の価値観に違いがあることに危機を感じ、理念の構築に踏み切った。
構築された理念は創業時から同社を知る人や取引先の企業など多くの人の意見と平山社長の大事にしている考え方を織り交ぜてつくられた。その中で59年の歴史を持つ同社を象徴する言葉として「誠実」「謙虚」「熱心」という言葉が挙げられ、大切にする価値観として定められた。
現在では理念に沿った人事制度を導入し、理念の実行を通じ成長できる職場つくりを行っている。「世の中捨てたもんじゃない、誠実に、謙虚に、熱心に取り組めば自ずと道は開ける」と語る平山社長の目には確固たる信念が映し出される。

膨張ではなく、拡大を。オート電機が描く未来

「膨張ではなく拡大をしていく」と語る平山社長は、この拡大を2つの観点から考えている。拡大の1つ目は同社の主力事業である自動車電装品の販売・サービスの拡大だ。自動車業界は現在100年に一度のパラダイムシフトと言われ、変革期を迎えている。同社はエリアで戦略を分け、また、最近では優秀な人材を集めソリューション営業部を立ち上げた。高い技術力を武器に、新しい顧客の獲得とサービスを確立することを目指す。「より地域に根差していきたい」と平山社長が語るように100年に一度の変革期を通じ、更なる成長を望む。2つ目の拡大は携帯販売の店舗数の拡大である。ただ売るだけではなくお客様の満足にこだわる同社の販売店。過去に接客コンテストでグランプリの受賞や、代理店の顧客満足度を競う中で、関東2位の成績を残すなど確かな実績を誇る。その実績をもとに今後は店舗数の拡大を望む同社。さらに、就労移行事業では新たに2拠点となるディーキャリアITエキスパートを出店予定。各事業とも”人”を軸にしながら拡大に挑む。

社員に対する熱い想い

人材育成の仕組みについて詳しく教えてください

経営理念の構築やAUTOBOOKの作成、人事制度の運用など、社員が幸せに働きやすい職場環境をつくるため、様々な仕組みを構築してきました。経営理念は上述の通り、人としてどうあるべきかという原理原則の経営を行うために構築しました。AUTOBOOKについては2017年に取組み、初版を2週間でつくり上げました。経営理念やクレドはもちろん、弊社独自の用語集を記載しています。2018年に現在の形になり、朝礼での唱和や研修に用いることで社員に共有しています。人事制度では業績評価と共に理念に沿った理念評価を実施し、社員の人間力向上を促しています。理念に沿った行動をどれだけできたかを自己評価し、上司からフィードバックをもらうことにより、自分に不足しているものを謙虚に受け入れ、成長につなげていくことができます。

新しく取り組まれている事業について教えてください

地域貢献と安定化を図るために取り組んでいる2つの事業があります。地域貢献の一環として、2018年から大人の発達障害の方の就労移行支援事業を始めました。働くことに障壁のある方や、上手く仕事ができずに悩んでいる方に対しサポートを行っています。しっかりと地場に根付き、行政と円滑な連携を取ることが求められるこの事業は、社会に貢献することはもちろん、社員のやりがいにつながっていて我々の理念に即した事業で地域に貢献していきます。
また、大きな変革期を迎えている自動車業界の中で事業を安定させるために、ソリューション営業部を発足させました。選抜人材を集めた当事業では、修理工場やリース会社に掛け合い、新たな価値の提供に向けて、新商品/サービスの調査や導入を進めています。

社員に対する思いを教えてください

社員が楽しく、幸せに働けているかいつも気にしています。
社員と会話したときに社員の元気がなかったり不満がありそうな顔をしていると、なにか改善できることはないかと常に考えます。その中で最近はAUTOBOOKを活用しながら、社員に理念や大事な考え方を説明することで、少しづつ浸透してきていると感じています。より良くなるための次のステップとして、社員自身に健全な危機感をもってほしいと考えています。ミスを局面的に見るのではなくて、抽象化し全体的な広い視点でとらえ、次に起こりそうな問題は何かを考えて、手を打つ力を身につけてほしいです。そのためには、社員一人ひとりの視野を広げ、視点を変え、視座を高めていかないといけません。
今後も社員と共に楽しく幸せに働くためにも、成長できる環境つくりが重要になってきます。

オート電機で育ち
文化を継承するリーダー

オート電機で育ち
文化を継承するリーダー

株式会社オート電機

auショップ南林間店長 佐藤尚人

今回お話を伺ったのは新卒入社10年目で、現在auショップ南林間店にて店長を務める佐藤尚人さんだ。通信業界への理解が全くなかった状態での入社だったが、お客様に満足を提供するため、誠実に、謙虚に、熱心に仕事に取り組む。その姿勢が評価され、入社4年目から店長という責任あるポジションを任された佐藤さん。社内をはじめ、お客様からも絶大な信頼を得ている。現在は若手社員の育成にも力を注いでおり、組織の未来を描く役割を担う。リーダーとして世代と世代のつなぎ手ともいえる存在の佐藤さんに、自身の歩みと展望についてお話を伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

相手に寄り添う、オート電機が生まれ持つ温かさ

「とことん相手に寄り添う温かい人たちに惹かれた」と入社理由を語る佐藤さん。10年前の出来事に懐かしさを感じながら話は進む。当時、就職活動にあたり「どんな仕事をするかも大事だが、どんな人と共に働くのか」を軸にしていた。そんな中、同社に出会い、選考に進んだ佐藤さん。他社にはない“親身になって相手に寄り添う社風”を感じたという。 当時佐藤さんは埼玉県に住んでいたため、神奈川県に馴染みがなく、全く知らない土地への就職を不安に感じていた。 選考官である先輩社員から「もし内定が出たら一緒に家を探そうよ」などと佐藤さんの不安を汲み取って、手を差し伸べてくれる・・・。こんな相手に親身になって寄り添う姿に惹かれ「この会社の人達と働きたい」と決意した。 ”就職”ではなく”就社”という経験をし、現在は自身がとことん相手に寄り添う温かい先輩へと成長した。

部下の成長こそ大きな達成感に

部下の成長が自身のやりがいにつながっていると語る。そこには佐藤さんの原体験と同社の文化が関係する。 入社当初「携帯電話の知識が乏しく、何もできなかったが、先輩社員が親身になってサポートをしてくれた」と振り返る。同社には先輩社員が後輩に寄り添って指導する文化があり、例えば部下がauショップの定期試験の時期を迎えると、先輩社員とペアで共に合格を目指し、合格発表の時には先輩社員の方が喜んだり、悔しがったりするという。 そんな文化の中で成長し、店長としての現在は、直接お客様を接客する回数を減らし、部下の育成にあてる時間の確保を意識している。 「AUTOBOOKに記載されていることを浸透させていきたい。」とオート電機の文化の伝承とともに、部下の成長の道しるべとなっている。

期待と責任と共に、目指すべきものの確立へ

「部下たちがより安心して仕事に取り組める環境を作るために店舗を増やしていきたい」と、部下の働きやすさを追求し続ける。「目指すべきものが明確になることで働きがいのある会社になる」と考えている佐藤さん。現在はau2店舗を展開しているが同社の実績からすれば、現在の店舗数は少ないようにも感じられる。 この現状に対し佐藤さんは「店舗数を増やしていくには、次期リーダーの育成が必要」と強く語る。 これまで同社の指導方針は“とにかくやってみる“という実際の経験の中で成長を促していく方針だったが、現在は新人研修を行うことはもちろん、次期リーダー候補に対し、特別な研修などを行うことでリーダーになるための土台をしっかりと教育していく指導方針をとっている。人が育ち、地域のお客様の信頼を育むことで、店舗の拡大とともにお客様へ満足を提供し続けていく。 同社の未来には佐藤さんが中心にいるだろう。

新卒入社10年目の佐藤さんが抱く想い

部下と接する中で気を付けていることを教えてください

褒めるべきところをしっかりと褒めるということを意識しています。今の若いスタッフたちは誰かのために仕事をしていきたいというマインドが大変強いです。そのマインドを活かして、お客様への価値提供の部分で大きな力を発揮してくれています。しかし、お客様のためにやれるとことを考え込んでしまい、体調が悪くなったりしてしまうデリケートな一面も持ち合わせます。一昔前では根性論で指導していくということもありましたが、時代の変化と共に人の接し方を変えていかなければなりません。現在は褒めるべきところをしっかりと褒めて、お客様に感動を与えられるスタッフに成長してほしいと考えています。

佐藤さんから見た平山社長について教えてください

社員との距離が近く、社員の幸せを考えてくれる方です。また、社員が働きやすい会社の仕組みや環境を構築してくれています。例えば人事制度を取り入れた際も評価に対し、悩みを抱えていた社員がおり、その悩みを解決することがきっかけでした。また、観察力も抜群に優れています。少年漫画「スラムダンク」で例えると安西先生みたいな人ですね。言葉は少ないですが、社員一人ひとりが自発的に動きだすようなコミュニケーションを取り、社員の目線に立って考えてくれる方です。実際に店舗にもよく訪問され、自分の見えないところを指摘してくれます。このように常に社員の働きやすい環境を提供してくれる人です。

働く上で大切にしている考え方を教えてください

AUTOBOOKに記されているものは私が働く上で一つの軸となっています。AUTOBOOKに記されていることは、どんな人にも当てはまる、当たり前のことだが、つい忘れてしまうような重要なことが集約されています。特に受け止める強さを若手社員に大事にしてほしいと考えています。店長に就任した当初、実績を出すことばかりを考え、スタッフの気持ちに目を向けられていなかった時期がありました。その結果、スタッフと良い関係が作れず、頭を抱える日々が続いていました。その時に当時のマネージャーから「スタッフの最大のパフォーマンスを発揮させることを考えろ」とアドバイスを頂き、その言葉を受け止め、実行に移しました。その結果、スタッフと良好な関係を築くことができ、実績にも変化が出てきました。AUTOBOOKに記されていることを実行することで一人の人間として成長できると確信しています。

監修企業からのコメント

コメント
理念の構築やAUTOBOOKの作成など、社員が楽しく、幸せに働ける”仕組み”を作り続ける平山社長の探求心は唯一無二だと感じました。
100年に1度のパラダイムシフトが起きている自動車業界の中で、
進化を続けているオート電機の今後に注目です。

掲載企業からのコメント

コメント
取り巻く環境が大きく急速に変化する中で、「誠実に、謙虚に、熱心に」という当社の大切にする価値観は、変わることなく会社の中心にあります。この価値観を軸に、社員が楽しく働き、成長し続けられる環境を社員とともにつくっていき、その実現を通じて「お客様の感動を創造し、世の中の役に立つ」会社になれるよう、今後とも邁進してまいります。
株式会社オート電機

創業年(設立年)

1961年(昭和36年)

事業内容

自動車電装品の販売・取付・修理 通信事業 就労移行支援事業

所在地

神奈川県大和市深見西4-6-3

資本金

5,500千円

従業員

83名

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