株式会社フルハートジャパン
ものづくりこそ、お客様の思いを 具現化するサービス業

株式会社フルハートジャパン

代表取締役 國廣愛彦

1968年に創業した株式会社フルハートジャパン。現在はコンピュータ応用技術・制御技術を核に、各種自動化・省力化システムの研究・開発から設計・検査までの一貫生産体制を武器に、数多くの顧客より支持を受けている。その技術や経営姿勢から、ものづくりのモデル企業として数多くの表彰を行政から受けている企業なのだ。今回話を伺ったのは、創業者である父より会社を受け継ぎ、現在二代目として獅子奮迅の活躍を見せる國廣社長。同社の発展への寄与はもちろん、大田区に複数存在するものづくり企業との共同プロジェクトを行うなど、大田区の技術を世の中に発信していく取り組みをも担っている。同社に関することはもちろん、國廣社長自身についても詳しく話を伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

「思いやり」というフルハートジャパンイズム

「思いやりを持った社員が多く、それが社風になっていると思います」、そう笑顔で話す國廣社長。國廣社長は同社の二代目としてタクトを振るうが、先代の頃から勤めるベテラン社員、近年入社した若手社員と、幅広い年齢層の社員が勤めている。その幅広い年齢層の社員に共通しているのは、思いやりの心。お客様に対して労を惜しまないというのは全員共通の当たり前の姿勢であり、予期せぬ要望にまで期待を超えて応えようとする、お客様を思いやる気持ちが、イズムとして脈々と流れているのだ。例えば、「無理なお願いかもしれないけど、納期を早めて欲しい」というお客様からの要望。どんなに急な依頼だったとしても、社員同士で”できる方法”を考える。そして、社員同士で実行し、お客様の期待に応える。同社の現場では、これが当たり前の風景だというのだ。「思いやり」、その姿勢を持つ社員が多いからこそ、それが社風であり、同社の大切な価値観として未来へ紡がれていくのだ。

ゼロから考えるソリューション

同社の強みは、お客様のニーズを具現化する提案力。同社に寄せられる要望は多種多様である。中には、「どんなものかイメージはできていないが、どうにかできないか」というものも含まれる。國廣社長はそれを「ゼロからの依頼」と例えて話してくれた。そういったゼロからの依頼に対しても、「こうすると利便性が高まる」という提案を仕掛けることができる。受注生産というビジネスモデルの同社であるが、受注生産の企業では、顧客より図面をもらい、それに従い生産するというスタイルであるが一般的。しかし、同社では自らの提案によってお客様に対するソリューションを提供することができる。同社が開発に携わり、提案を行った製品の一例として、書籍をカットするという機械がある。書籍が店頭に並ぶためには、規定のサイズに本をカットする必要があるが、多種多様なカットを可能にする機械を自ら提案し、具現化したのだ。提案力を武器に、受注生産のみならず、國廣社長の目は自社製品開発という次なる展開を見据えている。

自社製品の開発

自社製品を開発し、世の中に送り出していく、それが國廣社長の、そして同社のビジョン。受注生産というビジネスモデルの同社であるが、いわゆるメーカー機能を有し、現在世の中にないものを発信していくというビジョンを掲げ、全社一丸となり、活動を続けている。その背景にあるのは、國廣社長の実直な思い。語弊を恐れずに表現するならば、以前國廣社長はものづくりが嫌いだったという。しかし、お客様の喜ぶ姿を見て、その考えは一変した。「あるものを売るのではなく、ないものを形にしていきたい、そうすることでお客様が本当に喜んでくれる、その姿を見たい」、そう國廣社長は笑顔で話してくれた。その考えに賛同するのが、現場で働く社員。実は、メディアで取り上げられる程の自社製品の開発に取り組んでいた同社。そういった取り組みを通じて、現場の最前線で働く社員のモチベーションは一気に上がったという。お客様の喜ぶ姿のために、そして社員がより一層仕事に誇りを持てるよう、同社の挑戦は続いていく。

ゼロから形にすることができる「ものづくり企業」へ

-代表就任の経緯について教えてください

父親が作った会社の基盤を活かし、更なる成長を目指していきたいと考えたのが経緯です。私は大学を卒業して、いわゆる大企業と呼ばれる商社で働いていました。その動機としては、将来独立を考えていて、大企業で様々な経験、そして人脈を作りたいと考えていたからです。当時は、当社を継ぐという意識はまったくないというのが本音でした。しかし、先代である父親から「会社に来い」という言葉をもらったことが一つの転機でしたね。実際に当社で働いてみると、当時ものづくりに対して無頓着だった私が、その楽しみを知るようになり、より多くの方々に当社のソリューションを提供していきたいと思うようになりました。更なる飛躍を目指して現在も日々仕事に邁進しています。

―フルハートジャパンのターニングポイントについて教えてください

2009年のリーマンショックですね。もちろん、世間と同様に、当社自身も苦しい状況でしたが、仕事の厳しさについて認識を深める意味では、非常に大きな意味がある出来事だったと思います。仕事も激減し、売上も一気に下がりました。それまでは仕事があることが当たり前でしたが、仕事があることがどれだけ幸せなことか、社員一同が認識する機会になったと感じています。それを機に人事制度の改編等、会社の在り方を抜本的に見直すことになり、より進化した会社へと変貌を遂げることができました。「ピンチをチャンスに変える」そういった考えが社内に根付き、全員が一致団結してリーンマンショックを乗り越えたからこそ、現在の当社があると考えています。

―今後の発展のポイントについて教えてください

中枢を担う社員の成長が、今後の当社の成長を占う上で重要なことになると考えます。そのために重要なのは自己研鑽をする機会をつくっていくことだと思います。自社内で更なる高みを目指していくことはもちろんですが、外部の人達と触れ合うことで、新たな価値観を知ることや、より豊富な知識を得ることに繋がります。そういった外部の人達と触れ合うことで、一気に能力が開花するケースもありますからね。当社はありがたいことに、これまで優良企業として数々の表彰を受けることができました。そういった表彰式なども、外部の方が集まるため、成長のためにも非常に良い機会だと思いますので、今後は中枢を担う社員にはどんどん外に出て行って自己研鑽をしてもらいたいと思っています。

大好きなものづくりで、さらなる技術を追求

大好きなものづくりで、 さらなる技術を追求

株式会社フルハートジャパン

製造部 製造一課 児玉典紘

今回話を伺った児玉さんは、製造部で制御盤やユニットの組立を行っている。現在入社10年目となる児玉さんは、高校卒業後に同社へ入社。専門性の高い仕事に従事し、現在10年が経過しているが、日々技術の向上に余念がない。「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、ものづくりに対して、高校時代から熱い思いを持っており、その思いは色褪せないばかりか、今尚熱い気持ちとして燃えたぎっており、「技術力の向上」という具体的な形となって表れている。若手の成長株の一人で、今後の同社の未来をつくる上でも欠かせない存在である児玉さん。そんな児玉さんから、仕事のやりがい、そしてものづくりを通じた社会貢献という大きな夢など、様々な話を伺った。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

ものづくりへの興味

「ものを作る仕事に就きたかった」、そう話す児玉さん。児玉さんの転機は中学3年生の時。担任の先生から、高校進学にあたり、工業科を勧められたことがきっかけで、ものづくりへの道へと歩みを進めることとなった。高校へ進学すると、ものを作る日々が続き、その中でものづくりに対しての面白みを覚えていったと当時を振り返る。同社との出会いは工場見学の機会。初めて制御盤や、その組立の過程を目の当たりにすることで、「やったことない仕事に挑戦してみたい」、そういった興味があり、同社への入社を決意したという。黙々と作業をすることに楽しみを覚えると同時に、責任が大きい仕事であることから、プレッシャーも感じているが、それが自分を成長させる上での糧になっていると児玉さんは語る。児玉少年が高校時代に思い描いた「ものづくり」に対する興味。青年となった今、同社にとって大きな原動力となり、必要不可欠な存在として、日々躍進を続けている。

自分が携わった仕事が動く

「自分が組立に携わった機械が、実際に動いているところを見るとやりがいを感じます」、そう話す児玉さん。普段は工場で開発に携わる児玉さんであるが、実際にその機械の使用現場で動きの検査をすることもあるという。2011年に東日本を襲った大震災。その被害は甚大なものであり、現在も復興作業が進行中である。実はその復興作業の一つに児玉さんは携わっているのだ。原発事故に伴い、人間が入ることができない危険区域のガレキ処理を行うロボットがある。そのロボットの心臓部(操作盤)の組立を担っているのが、同社であり、児玉さん。実際に福島に出張し、そのロボットが動いている様、そして自分が携わった仕事が社会に対して貢献しているということに、大きな感動を覚えたという。さらに児玉さんは「一つ一つの仕事をお客様よりその仕事を評価していただき、追加で仕事をいただけ、それが「さらに良い仕事をしよう」という自分のレベルアップを実現するんですよ」と語る。良いスパイラルを生み出し、児玉さんは日々成長しているのだ。

技術力の向上による社会貢献

「もっと製造部全体で技術力を上げて、社会貢献できるものづくりに挑戦していきたい」、児玉さんはイキイキと話をしてくれた。同社では自社製品開発をビジョンとして掲げており、技術力の向上は必須になる。その一翼を担うのが、製造部であり、児玉さんなのだ。自社製品の開発は、現在ないものをゼロから考え、形にしていくというものである。それらが購入されるということは、社会的ニーズがあるということ。それは大きな社会貢献に繋がるのだ。例えば同社では大学や病院に設置されている、ボタン一つで操作ができる「移動棚」という製品の開発に携わっている。そういったものも自社で開発をしていきたい、そしてより多くの製品を世に送り出すことで「社会に貢献していきたい、世の中にフルハートジャパンを認めてもらいたい」、そういった強い気持ちを児玉さんは持っているのだ。大好きなものづくり、そしてフルハートジャパンという環境で、児玉さんの挑戦は続いていく。

チームワークを大事にしている

フルハートジャパンの良いところを教えてください

協力して仕事に取り組もうという姿勢が良いところだと思います。入社してからすぐに感じていたことですが、一人ひとりが話しやすく、他の部署ともコミュニケーションを取れる環境があり、仕事も頼みやすいことから、連携して仕事に取り組むことができますね。年齢層は10代から60代と幅広い年齢層がいる当社ですが、垣根を感じることもなく、困った時に助けてくれたり、丁寧に教えてもらったりしています。そういった文化があるからこそ、良い製品を作ることができますし、何より達成した時の充実感は何物にも変えることができないですね。みんなで一つの仕事に対して取り組む姿勢、これが当社の良いところです。

―児玉さんから見た國廣社長について教えてください

社員とのコミュニケーションを大切にしていると思います。仕事では、自分が困っている時には相談に乗ってくれますし、仕事のみならずプライベートでも社員との対話を大切にしていると感じています。例えば、先日はプライベートでサッカーに誘ってもらうなど、壁をつくることなく、気兼ねなく接することができます。また、仕事に対しても非常に前向きで、パワーと言いますか、社内の元気の源になっていると思います。社長に良い雰囲気をつくってもらっているので、私たちも社長に負けないように、積極的にコミュニケーションを図っていくと同時に、仕事に対しての前向きな姿勢も見習っていきたいと考えています。

―児玉さんが大事にしていることについて教えてください

お客様の納期に対して絶対に間に合わせるように知恵を出すことですね。納期を守ることは当たり前ですが、中には急遽「この日までお願いしたい」という案件もあります。複数案件が進行している中で、いかにお客様の要望に合わせることができるか、そのためには相当頭を使います。時間や人がどう動くかによって生産効率は大きく変化します。工程管理、時間の計算や人の配置を間違えてしまうと、お客様の要望に応えることができなくなってしまうので、私もそうですし、みんなで意見を出し合いながら仕事を進めています。納期遅延が起こすことなく、品質の良いものを提供するための創意工夫をこれからも行っていきたいと考えています。

監修企業からのコメント

コメント
國廣社長は、同社の発展はもちちろん、大田区のものづくり企業と連携し、大きなプロジェクトに携わったりと、挑戦を続けていらっしゃると感じました。今後は自社製品の開発という大きなビジョンを語る國廣社長は、表情は非常に柔和でしたが、その言葉一つ一つには並々ならぬ決意が表れていると感じます。今後も同社の躍進から目が離せません。

掲載企業からのコメント

コメント
取材を通じて、改めて、将来実現したいことや、今後当社として強化していくべきポイントを再認識できたと思います。自社製品の開発に挑戦する、それが本当の意味でお客様の求めているものを形にすることであり、ものづくり企業のなすべきことであると考えています。未来に向けて会社が動き出しましたが、今いるメンバー、そしてこれから入社するメンバーと共に素晴らしい会社を創っていきます。
株式会社フルハートジャパン

創業年(設立年)

1968年

事業内容

コンピュータ応用技術・制御技術を核に、各種自動化・省力化システムの研究・開発から設計・検査までの一貫生産

所在地

東京都大田区中央3-20-8

資本金

1,000万円

従業員

68名

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