

2026.04.19
第115回定例勉強会 捨てる勇気
~利益を上げ続けるための二代目社長の選択~
第115回定例勉強会では、「捨てる勇気 〜利益を上げ続けるための二代目社長の選択〜」をテーマに、港製器工業株式会社の代表取締役社長である岡室昇志様をはじめとする幹部の方々が登壇しました。下請け体質や価格競争からの脱却、赤字事業を撤退する「捨てる勇気」、社長の実務手放しによる組織の成長、そして未来に向けた次世代への承継について、実体験に基づく深い議論が交わされました。
捨てる勇気と利益体質への転換
利益を生まない事業は思い切って撤退する「捨てる勇気」が必要です。港製器工業では、「分類集計表」を用いて商品ごとの売上や営業利益を可視化し、長年扱ってきた思い入れのある歴史的な製品であっても、赤字であれば撤退を決断しました。事業をやめることで新たなリソースや空間が生まれ、結果的に利益が出続ける前向きな構造へと転換できることが示されました。
下請けからの脱却と価値の創造
「安くつくる会社」から「価値をつくる会社」へのシフトが、製造業が勝ち残るための本質です。顧客から図面をもらって製造するだけでは価格競争に陥ってしまうため、「図面をもらったら負け」という考えのもと、自社で設計・開発から提案を行うスタイルへ転換しました。自社の提供できる価値を重視し、価格競争や下請け体質から脱却することが強固な収益確保に直結します。
社長の実務手放しと幹部のマインドチェンジ
組織を発展させるためには、社長は「実務」ではなく「意思決定」に集中すべきです。「トップが号令をかけないと動かない」状態を避けるため、社長が実務を手放し、部長陣がその役割を担う体制を構築しました。幹部たちも分類集計表を活用して自ら原価や利益率を意識し、数字の変化から要因を読み取って改善策を実行するなど、主体的なマネジメントへの成長が組織の根幹を支えています。
未来を見据えた100億円企業への挑戦と事業承継
港製器工業は次のステージとして、5年後に売上100億円という高い目標を掲げています。延長線上の成長ではなく、モノ売りからコト売りへの転換や付加価値の提供など、抜本的な変化と新たなビジネスの模索が求められます。また、三代目への社長交代も控えており、自社のニッチな技術力を活かしながら、顧客への価値提供と社員のやりがいを両立できる会社を次世代へ引き継いでいく決意が語られました。
感想抜粋
製造業のため、いろいろと共通する部分はあると思って聞いていたが、弊社は売上を上げていても利益はまだまだだなと思ったので、今日の話は参考にしたいと思った。
捨てるという勇気が私にあるのかなと思って見ていた。会社としては金型一本でやっているので、事業を捨てるということはないが、こだわりがある仕事になるので、そこを捨てられるのか、どういうところが捨てられるのかと思いながら、拝見した。
動画内に価格の低いものは世間に認められないから安いとあったが、仕事でも同じだと考えさせられた。社長が実務から意思決定に徹底すべきとあったため、部長としても実務をやりすぎず意思決定に徹底したい。